『』
作品をご覧いただき、誠にありがとうございます。
作家を目指している月影と申します。
気まぐれとはなりますが今後、こういった作品を出していこうと思いますので、ぜひ皆様宜しくお願い致します。
ガサガサと騒がしい音で僕は目を覚ました。
真っ先に視界に飛び込んできたのは見たことがない大きい月。
手を伸ばせば届いてしまいそうな距離にあって明るく静かに輝いていた。
周りを見れば多くの木々が生い茂り僕のいる場所だけが開けていた。
はて、なぜこんなに月が大きいのか。いや、それよりもなぜ部屋で寝ていたはずの僕が月の見える外にいるのか。
ゆっくりと立ち上がって考えをまとめてみる。
混乱と疑問で埋め尽くされた脳内だが一つだけはっきりとしていることがあった。
それが僕の今いるここが現実世界ではないということ。
ほとんど家から出ない半引きこもりの僕でもこんな月は見たことがない。ましてや手を伸ばせば届く月なんて聞いたことがなかった。
それからもう一つ、気になることができた。湖だ。さっきまでは何もなかったはずなのに、今気づけば目の前に湖ができていた。
僕の記憶違いだろうか。いや、そんなことはない。先ほどまで僕の視界にあったのは大きい月とたくさんの木々だけ。もしかしたら木々の奥には何かあったのかもしれないが。
いや、そんなことはどうでもいい。今はこの湖が優先だ。
僕はゆっくりと湖に近づいた。
湖をのぞき込んだ僕は思わず驚愕してしまった。海の底に女の人が沈んでいたのだ。
ひどく透き通った水の奥、冷たい冷たい湖の底に眠るように横たわった女性がいたのだ。
もしかしたら届くかもしれない、という限りなくない可能性に欠けて水の中に手を入れようと腕をまくり、そっと指先を近づけた。
『何してるの?』
・・・・!!
『うわっ!』
後ろから声が聞こえてきた。びっくりして指先をひっこめる。
後ろを振り向けばそこに少女が立っていた。
まだ幼いのかそれとも童顔なのかわからないが見た目は10歳ほど。背丈もそこまで高くない。
着物のような中国の漢服のような柔らかい衣装に身を包んだ少女は信じられないものでも見たかのような表所で僕を見ていた。
『何でここにいるの?』
よく見ればその少女は先ほど湖のそこで見た女性そのものだった。
『はやく帰らないと危ないよ。』
凛とした声がそう聞こえたきたその瞬間、強い風がどこからともなく吹き付けてきた。
『なんだこれ、、!』
先ほどからおかしなことばかりだ。
風はついに目が開けられないほどの強さになっていた。
声を出そうと口を開くも風圧に負けて声が出ない。
せめてここがどこかだけは聞き出そうと思っていたのに。
『もう来ちゃだめよ。ここはーーーー』
さらに風が強くなり少女の声がかき消される。あまりの強さに僕は思わず目を閉じたーーー。
ご覧いただきありがとうございました。
この作品はその昔コンテストに応募した作品のリメイクとなっております。
ネットへの投稿は初めてなので、連載という形で物語を進めていこうと思います。
もしよろしければコメント等に感想をくださいますと、今後の励みになります。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。