救いの声
俺はどこにでもいる高校生、朝起きて、朝ごはんを食べ、歯を磨いて、制服を着て、学校に登校し、学校が終わると家に帰って宿題をし風呂に入り、余った時間は自分の好きなことをする、そして寝る、これの繰り返だ。やはりこんな日々を送っていると休日が大変ありがたい。いつもは朝早く起きるがこの日は違う、なんせ休日だから、この大切な2日間を使い俺はゲームをする、そういつもなら、だが俺はきずいていたのだこのままではダメだと、だから俺は、
「今日からランニングを開始する!陽菜!俺はランニングをしてくるよ!そろそろ体を動かさないと体にキノコが生えてきそうだよ!」
「お兄ちゃん、ランニング始めるんだ頑張って!、なら陽菜は昼ごはん作っておくね!」
陽菜の作るご飯はすごく美味しいからランニングを頑張れそうだ!。
昼ごはんをワクワクしながら俺は家から飛び出し近くの公園に向かった。
家から公園までの道はそこまで遠くはないこれならいつでも通えるそう思い公園まで向かった。
公園に向かってる途中俺は自分の目を疑った、なぜ疑ったかって?、まあそれはコスプレイヤーが倒れていたからね。
「なんだあれは…て、天使か…?」
そう俺の前には全身真っ白な羽の生えた女の子が倒れていたのだ。俺はその天使のような女の子が怪我をしていることに気づき急いで駆け付けた、
「だ、大丈夫ですか!」
俺は天使のような女の子に声をかけた、すると天使のような女の子は俺の顔を見ると怯えた顔をして俺にこうつぶやいた。
「あなたは…私たちを守ってくれますか…?」
さてこれはどういうことなんでしょうか、もし俺が守るというとどうなるのか、守らないと言うとどうなるのか、だが俺は考える暇もなく答えた、
「当たり前だ!!必ず守るよ!誰かは知らないがな!」
そうなんです俺は可愛い子の言う事は必ず聞きます。だって俺は荒木日陰という人間なんですから。
すると天使のような人は安心した顔で眠りについてしまった、おいおいいくら俺が守ると言ってもまだ初対面だぞ、そんなに俺の事を信用してくれたのか?まあ仕方がないここは俺の家にでも連れて帰って眠らせるか。でも陽菜にはどう説明しよう?まあそんな事気にしてられない!家に連れて帰ろう!
俺はそう決め天使のような人をおんぶし家まで連れて帰った。
「この人が起きたら色々聞き出してやる、てかなんだよ「私たちを守ってくれますか」って俺には意味がわからんよ、世の中には変わったコスプレイヤーがいるもんだ。」
俺は色々つぶやきながら家に帰った。
「お兄ちゃん帰ってくるの早かったね、で、その子はどうしたの?」
「陽菜勘違いするなよ!これは怪我をしているから治療して俺のベットで眠らせようとしただけだ!」
「そうだったのね、ならその子はお兄ちゃんに任せるね!陽菜はご飯を作った後に少しやることがあるから!くれぐれも変な気は起こさないようにね!その子、子供みたいだから」
少し怪しまれているみたいだがそんな事気にしてられない、早めに治療をしよう。
俺は天使のような女の子を治療してベットの中で眠らせた。
「しかしコスプレにしてはよくできてるな〜
この羽なんてもろ皮膚に引っ付いてやがるし、肌白いし、髪は白髪ロング、目の色も確か白だった気がする。」
このコスプレイヤーは白が好きなのだろうか?身長は140cmってところか、体重は軽かったな、目が覚めたらまず何から聞こう?、俺はそう考えながら目が覚めるのをまっていた。
「お兄ちゃん陽菜は勉強します!だからその子ちゃんと面倒見てやってね!それとももう起きてる?」
「いいやまだぐっすり眠っているよ、それと勉強頑張って!」
眠りについてから5時間が経過した時、天使のような女の子はゆっくりと目を開いた。
「やっと起きたか謎の女の子よ、寝起きのところ悪いがまず君の名前を聞いてもいいかな?」
俺はまず名前を聞くことに決めた。名前がわからないと話しずらいからね。
「私の名前はセラフィム、ツングースカ大陸の生命の天使です」
女の子はセラフィムと名乗った。この名前から日本人じゃない事と、ただの厨二病かということがわかった。まあ俺は空気を読む男だ、この子の設定を壊さずに接しよう。
「セラフィムか、いい名だな!まるで天使のようだ!その名をくれた母は良いセンスをしている!」
「名前褒められたの初めて嬉しいです!、でも天使には親などおりませんよ。」
まあそうだよな厨二やってる人はだいたい皆口を揃えて(俺には私には親がいない)って言うよな〜忘れていたよ。それとやはり天使だったようだ。
「俺の名前は荒木日陰だ!よろしくな!。ところでその羽と目はどうやっているの?」
俺がそう聞くとセラフィムは首を傾げた。しまったすっかり設定を忘れていた。なんでもいいから話をそらそう。
「そういえばセラフィムさんと出会った時(私たちを守ってくれますか)って言ってたけどあれはどおいう意味なのかな?」
「その事なんですが、日陰さんは異世界というものをご存知ですか?、私はその世界から来た天使なのです。今の異世界には様々な魔王が存在しています、その世界を日陰さんの力を使い人間達を守ってほしいのです。もちろん守る人は日陰さんだけではございません。その世界には冒険者がいますので日陰さんが困った時は冒険者を頼っても構いません!なので先程守ってくれると仰った日陰さんに協力してほしいのです。」
なるほど…異世界…冒険者…この言葉どこで知ったのだろう?、やはりコスプレイヤーだけあってアニメやゲームはしているということか。
「もちろん俺はその世界に行きセラフィムと人間を守ってみせるさ!そして異世界最強になってみせる!」
こんなこと言う俺が恥ずかしいでもこの女の子のためだ!少しの恥ぐらいどうだってことない!
「やはり日陰さんはお優しい!では今から転移呪文を唱えますので少しお待ちを!」
そういいセラフィムは呪文を唱え始めた。
すると突然床に大きな魔法陣が展開されたのだ、俺は急いで待つようにお願いする、
「ちょ、ちょっとまってくれ!」
「あ、そうでした、この世界の人は呪文を知らなかったですね。今おこなったのが呪文です!それと他にも、精霊術、神聖魔法、悪魔法、この4個の魔法が存在するんですよ!」
さて俺は今夢でも見ているのだろうか?、いいやこれは夢だ俺は最近退屈すぎて妄想が激しくなっている。でも一応確認のため自分の頬をつねってみた、でもちゃんと痛いこれはほんとに夢ではないのか?もしほんとに夢ではなかったら、ほんとに異世界に行けるってことなのか!
「それってもしかしてほんとに異世界に転生できるってことなのか!!それなら今すぐにでも行くぞ!」
ちなみに俺は異世界が大好きだ、ゲームやアニメの世界に入れるようなものだからな!魔法や武器などこの世界では使えないものが使えるのは男としてワクワクが止まらない!
「では仕切り直してもう一度呪文を唱えますね!」
「よろしく頼むセラフィム!」
「はい!あと十秒後に異世界に転移します!」
俺はついにほんとの異世界に!この世界からはさよならだ!
ありがとうお母さん俺の事産んでくれて!顔は見たことないけど!陽菜いつも美味しいご飯ありがと!離れるのは寂しいが俺がいなくても頑張って!じゃあ行ってくる!あと5秒後だ!その時俺の部屋の扉が開く音がした。
「お兄ちゃんさっきから物音すごいけど何してるの?!て、なにこれ!」
「あっ!陽菜!」
そう俺は異世界転移したが、妹も一緒に転生してしまったのだ。