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トロッコ問題【インスタントフィクション#7】

作者: とろける


トロッコ問題という有名な倫理問題がある。


線路を走っていたトロッコの制御が不能になり、このままでは前方で作業中だった5人がトロッコに轢き殺されてしまう。この時あなたは線路の分岐器で進路を切り替え、5人を助けることができる。

一方で、切り替えた先の路線でも別の1人が作業しており、5人の代わりに一人がトロッコに轢かれて死ぬ。

あなたはトロッコの進路を切り替えるべきか?、というものだ。


どちらを是とするかは人によって回答がわかれるであろうが、

私であれば迷いなく進路を切り替えて一人の命を奪うことにためらいがない。


「死ぬ運命になかったのに死んでしまうのは理不尽だ」という反論があるかもしれないが、

そもそもこの人たちはトロッコの線路という轢かれる危険がある場所で作業している時点で、

作業者側にも非があるのだ。


こんなことをいえば、「では一人は作業者ではなく、踏切で立ち往生していた通行人だとしたらどうか。」

という反論があるかもしれない。


しかし、それでも私はためらいなく一人の命を奪う。

なぜなら、踏切を通行する時点で轢かれる危険があるからだ。

さらに言えば、外を出歩いている時点で、車にひかれたり、雷に打たれたりして死ぬ危険があるのだ。


したがって、危険で仕方がない外など出歩かないほうが良いのだ。

これが、私が万年家に引きこもっている理由である。


みなさんも死にたくなければ、家に引きこもることを推奨する。



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