きぃんもちぃ~マグウェイと賢者と勘違いされた俺
いやぁ~最近寒くなってきましたね~
まぁその寒さの中でも土手を走るのが楽しいと思ってしまう作者です。
こんな作者が作った物語だと思って、ほのぼの読んで下さい(笑)
進む事をイメージするだけ!
疾走感溢れない木材だけを使用したボディ!だけどスピードは一人前(多分)!!
最高時速は未知数!?
異世界なのに、ハイテク立ち乗り二輪車!!?
その名はマグウェイ!!!
「いや!通販じゃねぇかよ!!」
「えぇ、、、」
猫耳少女が、汚物を見るような視線で俺を見ながら、俺から距離をとる。
どこからともなくアメリカの通販番組風の声が聞こえてきたら、ツッコんじゃうよね!?
心の中で言い訳しても、猫耳少女の顔は歪んだままだった。
ヤバい、名誉挽回しないとな。
「、、、まぁまぁ、ちょっと待ってな」
ま、名誉挽回なんて大げさに言ってるけど、この猫耳少女、魔法見せたらすぐにそっちに気を取られちゃって周りの事も今さっきの事も忘れてしまっちゃうからね?超可愛、、じゃなくて!超チョロい。
このマグウェイの試乗もかねて、さっきの失態を煙に巻くか。
ふぅぅ~~~~
ポンポン
頼むぞマグウェイ!猫耳少女の前でコケたりなんかしたら一生物の恥だぞ。
トンッ
恐る恐る片足をマグウェイの乗り台に乗せる。
お、意外と安定してるな。
やっぱり【魔法7:属性・無】はお役立ちだな。マジでスキルのカタログしっかり読んどいて良かったわ。
ある程度の安定感があることが判明したので、もう片方の足を台に乗っける。
「おぉ~」
まるで地面の上に立っているような安心感、安定感がある。
それだけの事なのに、ワクワクしてしまう。
まぁ、でもこれからが本番だ!乗れただけで、進めなかったらただの小学校の図画工作だ。
ある程度のスピードで前に進んでいる俺とマグウェイをイメージする。
ガクン!!
「どぅうわぁ!」
ドサァッ、、、
ふっ、、、、しっかりとフラグ回収してやったぜ?
猫耳少女の方見たくね~絶対『ダサッ!』って目してるんだろうな~!あ~~あ!!(自暴自棄)
『絶対防御』で身体は痛くないけど、心が痛い。
チラ
猫耳少女は、乗り主を失っても尚走り続けているマグウェイを見ていた。
俺の方は一切目もくれずに。
あ~、思い出したわ。俺の人生こんな物だった。
小学生のころは、男子受けは良いけど、女子受けはまぁまぁと言った所で友達どまりで総合的には良かった。
しかし、その後がダメだった。
中高一貫の男子校に入ってしまったのだ。
最初の一年までは良かった。何とかごまかしごまかしつないできた。
しかし、中二の頃、気づいてしまったのだ。
そう言えば、ここには女子がいないことに、、、
その状況を打破できず、ていうか、打破しようともせず、グダグダとした5年間を過ごしてしまったのだ。
、、、あれ?なんで俺こんなつらい過去思い出してんだろ、、、意味わかんねぇ、、
「あの魔道具止めなくてもいいんですか?」
猫耳少女が心配そうに、俺を見つめながら問う。
「お、せやな」
そう言えば、止めねば。
マグウェイの航路を見ると、見事に真っ直ぐ走っていた。
こんなにも完成度の高いモノになるとはな。
「戻ってこい」
超早くスピーディーに戻ってくるマグウェイを想像してみた。
スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
「あれ?止まる気配、、、あれ?」
あ、そか。止まる事もイメージしなきゃなのか、、、
急ブレーキ!
キッ
風がふわりと感じられた。多分ソニックブームの劣化版だ。
もう一回試乗してみるか。今度は、ちゃんと足と手に力を入れよう。
トンットンッ
『絶対防御』の事を、さっきのミスで思い出したので、今回は一気に乗り台に乗ってやった。
さっきは、信号待ちしている時目の前を横切る車ぐらいの速度をイメージしてしまったので、今度は、ゆっくり目に歩速ぐらいのスピードをイメージする。
ス~~
マグウェイがトロトロと進む。
多分周りから見たらのろすぎるのだろうが、さっきのトラウマもありメッチャ速く感じて怖い。
~50秒後~
「飽きた」
猫耳少女が花火が入っている目を向けている前で、俺は、ぐ~るぐ~る回りながらそう言った。
もうマグウェイでクイックターンする事が出来るし、片方のタイヤで円を描くように走ることだってできる。
こんなスピードだったら、乗ってる俺も面白くないし、歩いて村に向かった場合とそんなに大差ないだろうな。
よし!スピード上げるか!
「ちょっとここで待ってて」
猫耳少女にそう言い残すと、俺は、マグウェイのスピードを上げた。
「え」
猫耳少女が間の抜けた顔をする。
ガクン!
スピードが上がる前の強烈な衝撃が足腰に襲いかかる。
「うおっ!」
よしっ!!今度は何とか耐えられた!
これで曲がれるかが大事だ!!曲がれないセグウェイに乗れなんて死ねって言われてるようなもんだぞ?
おっ!
ちょっと遠くの道のはずれたところに、結構な広さが開けていて、尚且つ、ど真ん中には巨大な岩が居座っているそんな空き地が見えた。
傍から見たら、どうぞここで練習してくださいと言わんばかりの、完成度の高いマグウェイ用のコースだった。
おりゃ!
「、、、、」
おりゃ!
「あっっるぅえ~~~??????」
このマグウェイは出来るだけ、前世のセグウェイに近づけるように作った。
変わったところと言えば、スピードはイメージ操作、動力は搭乗者の魔力、ぐらいだ。
それ以外は特に変わっていない。つまり、旋回はハンドルでできるようにしているという事だ。
さっき俺がおりゃおりゃ言いながらやっていた事は、旋回をしようとしていたのだ。
そして、反応通り曲がらない。正確に言うと、ほんの少しは動くのだが、力が強いけど旋回がゲロ遅いキャラみたいにしか動かない。
え?イメージで止めろって?バカか?慣性の法則って知ってっか?卍
まぁ、でもこの曲がり具合と、そこまでの距離の感じだとちょうどいい具合で入れるかな?
何かそんな気がする。あ、そう言えば、さっき『勘の才能』を開花させといたな。それがあるから、たぶん大丈夫だろ!
「おりゃ~~~~~~」
全力でハンドルをその広場に向けてきる。
ブワーーーーッ!!!
「ま・が~~~、、、、」
あれ?メッチャ岩コースじゃん!いや!俺の勘は!?
ドガッッ!!
「、、、らないんかい!!!うわぁぁぁぁぁぁぁ~~~~」
急ブレーキ!!
岩にぶつかった衝撃でマグウェイから投げ出された俺は、コロコロと日本の伝説の成功話に出てくるおむすびの様に転がっていった。
「はぁ、、、はぁ、、、待ってください~~~~~」
ちょうど猫耳少女が広場に到着した。
ドンッ!
何か近くで重い音がした。
「イテテテテ、、、って、守られてるんだったw」
「大丈夫ですかっ!」
心配そうな猫耳少女が俺に駆け寄ってきた。
「大丈夫!ほぼ無敵だから」
「無敵!?それも気になりますが、あの乗り物は飛べるのですか?」
「え?」
飛ぶ?普通にさっきまで地面走ってたじゃん?
猫耳少女の話によると、マグウェイは飛んでいたらしい。
たぶんマグウェイが岩を伝って、上にピョ~ンと飛んだんだと思う。
そういう事にしたら、さっきのドンッて音が説明がつく。それに猫耳少女が嘘つくわけもないしな。
スクッと立ち上がる。
あぁ~~あ、また新しいの作らなきゃな~~
「え!?」
俺はマグウェイの残骸だけでも見ようとして、音のした方に目を向けると、ほぼ新品のままのマグウェイが何事もなかった様にシュピッと立っていた。
なぜ無事!!?メッチャ丈夫じゃん!え?鉄製、、ではないですよね、、、?木製ですよね?こっちの世界の木って前世より固いの?まぁ、成分とか強度とか分からんからいいや。そういう事にしようか。
ちゃんと作動するかな。
トンットンッ
マグウェイに乗ってみた。
全然、最初に乗った時と同じ安定感だな。
歩速よりちょっと早いスピードをイメージする。
スゥイーーーーーー
ホントに丈夫なんだな!!全くさっきと変わらないスピードを提供してくれる。
これが超丈夫で今でもちゃんと使えることが分かった。
それにハンドルがしっかりと作動することも確認できた。
つまり、故障はしていなかったってことだ。
角叩いて直る昭和のブラウン管テレビでもあるまいし、衝撃で良くなったわけない。
よって、何かしら別な理由があると見た。
スピードに関係してるのかな?さっきも急にスピード上げたら旋回速度がガタ落ちしたからなぁ。
ここで、徐々にスピード上げて検証するか。
~10分後~
すっ飛んだりぶっ飛んだりゴロゴロ転がったりして、検証を終えた。
成程、スピードを優先させると旋回が疎かになるのか。だったらじゃあ、最適な速さ見つけてその速さを最高速度に設定すれば、、、、
~5分後~
ブワァッ~~!
結局、【魔法7:属性・無】のタイヤの部分の設定を変更した。
そして、今は、それに慣れるために練習や、ゆっくりブレーキを強くするなどマグウェイで安全に走行するための練習をしている。
ブワァッ~~!
「いやぁぁ~~それにしても~きぃんもちぃ~~でぇすぅわぁ~~~!!!!」
異世界でセグウェイに乗れるなんて、という気持ちと、風が身体全体を吹き抜けるような快感で、つい声が漏れ出てしまった。
おっとイケない。ちょっとはしたない声だったな。だけど、猫耳少女ならこのマグウェイの素晴らしさに目を奪われて、、、
チラッ
てないね!!!!???え!?なんで!!
猫耳少女の顔は、マジ近づきたくねぇわ、と言う気持ちと、その魔法なんですか?、と聞きたそうなその相対する気持が混ざり合わさった複雑な顔をする。
「いやいやいや、違うんだよ」
「何がですか?」
、、、、、、
何も違わなかった。
「乗ってみなって」
全力で拒否された。
無理やり乗せた。
嫌々乗った猫耳少女に基本操作を教えた。
もし何かの誤作動で猫耳少女が吹っ飛ばされた時のために、神茶を用意しておく。
猫耳少女が恐る恐るゆっくりとスピードを上げていく。
スーーーーッ
猫耳少女の目がキラッ、、、と輝き始めた。
「ほぉぉおお~~~~~きぃんもちぃ~~でぇすぅわぁ~~~!!!!」
フッ、、、
「だろ?」
ていうか、エロ。
コースを2,3周した後、俺の目の前に止まった。
「悔しいけど、気持ちよかったです」
マグウェイから降りた猫耳少女が俺に言う。
「声出るのもしょうがないってわけだ」
立ってそれを言いたかったのだが、俺はさっきの声のせいで立てない。
猫耳少女少女は、それを察してか察していないのかまだそういう年じゃないので絶対察していないと思うが、隣りにポンッと座った。
「それで、さっきのどんな魔法なんですか?それとも、魔道具ですか?」
その質問は実に難しい。
このマグウェイは、確かに、法則としては魔道具なのかもしれないが、製作者の俺からすると、魔法で無理矢理動かす木造品と言った所だ。
結局このマグウェイは魔法なのか魔道具なのかどっちなのかって言うと、魔道具って言っといたら楽だし便利!!
「そそ、魔道具」
「おぉ!魔道具も作られるんですね!」
「そやな」
「これは移動するための物なのですか?対ドラゴンの魔道具ではないのですか?」
あれ?そんなこと言ったっけ?
「あぁ、、、ごめん、早く村に行って素早くドラゴンを倒すための魔道具って意味だった」
あ、すっかり村の事忘れてた。でも、そんな事言えないな。
「なるほど。では、村がずっと心配だったので行きませんか?」
そんな事言うなよ、俺の良心が呵責っちゃうだろ。
マグウェイ二台目を作る時間も無いので、一台に二人乗ることにした。
乗る前に、さっきついだ神茶を飲み干した。やっぱこのお茶美味い。
猫耳少女に弁当をあげちゃったから、少しお腹が減る。
「はい先に乗って」
先に猫耳少女をマグウェイに乗せる。
二番手に僕が乗る。
チョコンと猫耳少女がいて、そこの被さるように乗る。
スーーーーーーッ
二人乗りでもちゃんと進むな。汎用性が高いとホントにありがたいな。
最速より少し遅い速度でマグウェイを村があるであろう方向に進んで行く。
猫耳少女の髪が風で舞う。時々、俺の顔を掠める。
なんか良いにおいがする。
「その、、武器って、、持っているんですか?」
「いや、持ってないよ」
もはや俺が武器みたいな感じだもんな。作りたい魔法ならいくらでもその場ですぐ作れるし、魔法製作よりは時間かかるけど木製の武器なら作れるだろうしな。
ゴクッ、、、
猫耳少女が固唾をのむ。
「やはり、、、魔法ですか」
いや、そんなに緊張しながら言う事?
「まぁ、今まで見てもらった通り、魔法でやるつもりだよ?」
「、、、ッ!」
なんでその反応?俺今まで魔法以外見せてないよね?
「失礼なことを聞きますが、、、貴方は賢者様ですか?」
賢者って、、、あの?こっちの世界ではどんな感じか分からんけど、前世の記憶だと魔法を多く使って、無敵ィィィ!!俺強ェェェェ!!!ってやつ?
「フッ、、、」
「やはり!!」
「いや、、、」
「最初からそう思ってたんですよ!ここらをそんな軽装備でうろついているなんておかしいですもん!」
「あ、、あの、、」
「それに剣すら持たず、魔法のみを操る様は賢者様の伝説そのままです!!憧れです!後で、握手してください!」
「天の鎚使えますか?後で、見せて下さい!他にも他にも!大地の怒りも~梨の礫も~万年氷も~、、、」
「いや!!ちょっと待ってくれ!!俺は、何でもないただの、、、」
タダの何だ?高校生って言ってもわからないだろうしな。
「ただの人だ!」
スイィーーーーーーー
さっきまでの猫耳少女の勢いが枯れ果て、マグウェイの駆動音だけが響く。
「あ、そうでしたか、、、、チ、、、、」
今、舌打ち、、、気のせいだよね?うん。
「では、何で色々な属性の魔法使えるのですか?」
猫耳少女の声には怒気が籠っていた。
あれ~?俺悪いことしてないのになぁ~
「え~じゃあ普通の魔法師?あ、魔導士か?普通ならどれぐらいの属性使えるの?」
「2、3個しか使えませんよ」
まだ怒ってらっしゃる。
ていうか、そうだったのか。使える属性が少ないってことは、こっちの世界では、あんまり魔法が強くないのか?そういうわけでもないか。極めてる奴ならいくらでもいそうだしな。
「全部で何個属性があるの?」
村に着く間に、魔法の事を聞き出すことにした。
「火、水、風、草、岩の5つです」
え、少なっ!
「あ!」
こんなに少ないはずないよな。
「一人しか使えませんけど、聖属性もあります」
マジかよ、、、合計6属性しかないのか。あ、しかも聖属性俺持ってる。
「それなのに、もう既に3属性も、しかも無詠唱で使用しているじゃないですか!その若さで、そんなにできるはずがないんですよ!」
その若さってワードお年寄りみたいだから、何か合わないな。
「そりゃ、どうも」
「褒めてませんよ!いや、褒めてますよ!」
猫耳少女のキャラ最初に会った時と落差が激しいな。
「あ、そうだ。賢者様ってどんな人だったの?」
「良いんですか!?長くなりますよ?」
猫耳少女の目がまた生き生きとしだす。
ホントに賢者のこと好きなんだな。
「あぁ、教えて」
猫耳少女が賢者の昔話を始める。
~5分後~
「、、、んで居なくなってしまったんです。どうでしたか?」
「うん面白かったよ」
長すぎだった。しかも、猫耳少女は想像つかないほど早口で5分間話していたのにも関わらず、猫耳少女曰く圧縮したバージョンらしい。
しかも、内容が想像通りの賢者様ツエエエエエエエエエエエエって話で、これ絶対嘘だろみたいな話が数個混在していた。
マジ聞かされてる間は、賢者タイムだった。
前世で言う聖徳太子の伝説みたいなところだろうか。最近、聖徳太子の存在自体が怪しいんだろ?
まとめると、昔々、賢者様がいました。賢者様はとても強く、この世の全ての魔法を使えて、魔王ですら凌駕すると言われていました。ある日、王国に竜が現れ、暴れました。賢者様は自ら作った魔法で竜を無力化することに成功しました。すると、もう一体竜が現れました。そして、賢者様が仲介して、人間と竜の間で不侵略協定が結ばれましたとさ。そして、その他諸々の物語が続きます。お終い。
めっちゃどうでもいい!!!賢者になるきねぇし!!
「賢者格好良いんだね」
「あったりまえじゃないですか!魔導士目指す人なら、誰しもが賢者様を目標にしますよ!!」
何故キレ気味なんだ、この猫耳少女は。
ま、そんな猫耳少女ですら可愛いんだけどね。
「ていうか、これでまだちゃんと全部じゃないんでしょ?長、、」
「長くないです!」
めっちゃ食い気味に被せられた。
「賢者様の伝説は一章から五章で構成されており、全種族にこの伝説が受け継がれており、伝説が本当であることが分かります!!」
全種族?そこまで綺麗に賢者の伝説が残ってると逆に疑わしいな。
ま、異世界に来たことだしポジティブな考え方をしよう。
「それに、私の夢、、目標でもあるんです!!こんなにかっこよくて強い賢者様に憧れています。いつか賢者様のようにこの世の全ての魔法を使えたらな、なんて思ったりもしちゃいます、、、それに、いつか天空図書館に行けたらな、、、」
「おっと、そうだったのか。そりゃいけないことをした。ごめんな。それは良い夢だ」
天空図書館も気になるけど、まぁ、後で聞けばいいか。
「あ、ありがとうございます」
「いえいえ。それよりもっと話してよ、君の目標を」
「はい!」
猫耳少女が最初から話し始める。
え最初から!?とは言わなかった。
~~~~~~~~~~~~~
ペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラ
段々、猫耳少女の賢者の伝説話がただの音の羅列にしか聞こえなくなってきた。
「あ」
「え?」
気付いたら目の前に、モクモクと暑苦しく立ち込める黒雲がそこにはいた。
そして、その根元には赤い光が灯っていた。
「あれって、、、、君の村じゃない?」
猫耳少女の声が止まる。
後ろ姿だけからでも、猫耳少女の恐怖、不安、焦燥が伝わってきた。
俺もそれに感化され、知らぬ間にスピードを上げていた。
徐々に、だが、確実に火元に近づいていく。
「あ!そこです!」
「え、どこ!?てか何が!」
「あ、前!」
「え」
岩だった。目の前が岩になった。
ドガンッ!!バッココォォォオオンン!!!メキメキィィィ!!!!
ポ~~ンと俺と猫耳少女が飛ばされる。幸い同じ方向に飛んだので、猫耳少女が傷を負わないように抱きかかえて、受け身何てとったことないけど背中だけで受け身をとった。
ドザァァアア~~~~~
うん、痛くないな。思ってたより、『絶対防御』の防御範囲がちゃんと俺のニーズ通りで良い感じだな。
「大丈夫ですか?」
「うん、まぁ大丈夫」
「、、、それも魔法ですか?」
「まぁそんなも、、、、ほぉああああああああーーーーーー!!!!!」
無残にもボロボロになったマグウェイだったであろう破片が俺らの前に散らばっていた。
「ナンテコッタイ!/(^o^)\」
勿体ねぇ~~!!折角良いもの作れたのに~~~ま、もう一個作ればいいんだけど~俺は、最初のにこだわるから~ああ゛~~~~
クソッ!もう立方体消しとくか。
シュンッ!
マグウェイmark0に後ろ髪を引かれながらも、立ち上がる。
業火沸き立つ地獄の黒煙の村を向く。
元は村の出入り口であっただろう門の跡が、悪魔の口のように焼け爛れ、死へといざなっている。
これやっぱいかなきゃダメですか!!??
最後まで読んでくれてありがとう!
良かったな、とかまた読みたいな、とか思ってくれたら嬉しいです。
もし良ければ、評価とかレビュー、特に感想とかいただけたら幸いです。
~雑談~
いやぁ~マグウェイ壊れちゃっいましたね~
なんでmark0にしたのかは、エヴァ見てりゃ分かるよね?
あ、そう言えば。
べ、べべべ別に作者が最初のものにこだわるとかじゃないんだからね!!
ツンデレ風に言ってみました!
次話も読んでみて下さい。(*- -)(*_ _)ペコリ
良いお年を!