第2戦:我暗 優太(わがくら ゆうた)
“善人”。俺こと“我暗 優太”は、“善人”が嫌いだ。むしろ、憎くすらある。あいつらは、外面が善いだけだ。
自分の印象を良くする為に“善い事”をし、自分が不利になるようなら、知らぬ振りをする。例えば、「いじめは良くない」と、いつも口では言う。しかし、実際にいじめが起こっても、止めようと行動はしない。自分がいじめの対象になる事を、恐れて。
所詮、自分が一番可愛いのだ。
俺には、姉がいた。姉には、婚約者がいた。姉とその婚約者は、とても仲が良く、俺は幸せな二人が好きだった。
姉の婚約者は、“善人”だった。しかし俺は、この時はまだ善人を憎んではいなかった。
姉の婚約者は「(姉を)必ず守る」「愛している」と、いつも言っていて、皆、彼を信頼していた。
しかしその言葉は偽りだった。
俺が善人を憎みだしたのはあの時からだ。
あの日、火事が起こった時、奴は“俺の姉を見殺しにした”。タンスの下敷きになった姉を置いて、一人で逃げたのだ。
姉は、助けを求めたに違いない。
俺の姉は、“善人”に殺された。
━━それから俺は、悪に魂を売った。突如として現れた“悪神”ドゥルジの“代理人”になって、善人を消そうと決めたのだ。“本当の善人”など、この世には存在しない。善人の皮を被った“偽善者”だけだ。
この世は、“嘘”が多過ぎる。俺は決めた。
“善人”ぶった奴らを消そう、と。
“偽善者”に騙される人が、これ以上増えないように。
“偽善者”の様な“嘘”は、世界に必要無い。
俺が変える、この世界を。
“嘘の無い素晴らしい世界に”。
これが俺の“正義”だ。
━━俺の正義は正しいはず。なのに、何故!!
俺が、“善神アフラ・マズダの代理人”に
倒されそうになっているのだ!!?
俺の正義が、善の代理人の正義に負けているというのか!?
“悪の代理人”我暗 優太
VS
“善の代理人”白空 和
この戦いは、“七人の善神”と“七人の悪神”、それぞれの代理人達による、正義の戦い“悪善戦争”の始まりの出来事になる。




