自己中心型思考回路
えー、唐突ですが、この小説のキャッチコピー的なのを考えたいと思います。
「離れ離れになっても君を求め続ける」
「君のいない世界はこんなにも暗かった」
「ダークネススピリッツ」
僕の考えた案はこの三つです。どれがいいかの感想お待ちしております。
私はベットの上で目覚める。ひどく長い夢を見ていたようだ。
「私は一体…」
「お!起きたね」
声のした方を見てみるとツバキが椅子に座ってこちらを見ていた。
「一体私はどうしたんですか?」
「なんか、あの中二病の家であなた倒れちゃったんだよ」
ああ、そういえばユウヤの家に行って、そこでヒロミが…
そこで私はベットで横たわっている状態から急に起き上がる。
「ヒロミさんは!今いつ?」
「ユウが倒れて次の日の朝だよ今は。そしてヒロミならそこにいるよ。なんだかあんなこと言われても全然動じてないみたい」
私はベットから降りてヒロミに近づこうとする。が、ベットから降りた瞬間にひどい頭痛に襲われる。
その瞬間に私は夢の内容を思い出す。
すなわちユウヤの過去を思い出す。
私はツバキを見で言う。
「ちょっとツバキさんみんなを呼んでもらえますか」
みんながリビングに集まり思い思いの場所で私の言葉を待つ。
「あの、皆さんに聞いて欲しいことがあるの」
そこから私はユウヤの過去をみんなにつたえる。
自分の無力を嘆き、そこに付け込まれ影から能力をもらうが誰も助けることのできなかった話を…
「つまり、ユウヤさんに寿命が見える能力を与えた影というのは暗闇さんじゃないかな。そうだったら暗闇さんの悩みはユウヤに能力を手放させることじゃないのかな」
「大正解だよ。すごいね。」
いつも通り唐突に現れる暗闇。
「なんでこんなことをするの?」
「いや、なんでって言われてもね。商売だからとしか言いようがないよね。だって僕悪魔だし」
「そう…じゃあなんで私たちにこんなことを頼むの?別に誰でもいいじゃない。能力を手放すように交渉するだけなんでしょ」
「いや、急に悪魔の呪いに取り憑かれている人の呪いを解けと言われてもピンとこないに決まっているじゃないか。その点君たちはもうすでに自分の身で同じような現象を体感しているから説明が楽なんだよ」
「じゃあ別に私たちの能力には期待してないのね」
「そうは言ってないじゃないか。ほら、君の能力でユウヤ君の過去が分かっただろ」
「私の…能力…?」
「相手の心の声を聞くことができるんでしょ。」
「つまり?」
「つまり、ユウヤ君が過去のことを考えていたら君にも伝わるはずだよ」
「その件については分かった。じゃあ暗闇さん。ユウヤさんから手を引くことはできないの?」
「できないね。僕が他人に譲ることのできる能力は彼の持っているのを含めて三つしかないんだ。彼から早く返してもらわないと僕の生活が苦しくなる」
「どうあっても能力を手放させればいいのよね」
「そうだ。どんな手を使ってもいい。あいつは自殺願望があるから殺しても構わない」
自殺願望…。
その感情とは、あの、頭痛でユウヤが倒れた時に見た「死」のイメージだろうか
「とにかく、頑張ってね。君たちはどうしても叶えなければいけない望みがあるだろう」
暗闇の気配は消える。
部屋に沈黙が流れる。
すると、突然ヒロミが動きだし玄関へと歩き出す。
それに続くように他のみんなも玄関へと向かって行く。自然と私の足も外へ向かおうとしている。
どうしても叶えなければいけない望み。そのためならばたとえどんな手を使ってでも叶える。
多分みんなも同じ気持ちだろう。
自分さえよければいい。第三者が見ればひどく醜いな感情かもしれない。だが、私にとってはどうでもいい。白ちゃんを生き返らせるためにここまで来たのだから。
件のユウヤの住んでいるマンションにたどり着く。
私はインターホンを押す。しかし、誰も出ない。
もう一度押してみるが出てこない。
「はぁ、これじゃ出てきそうにないなぁ」
ツバキが呟く
「もう一回サイコキネシスで飛びますか?」
「それしかないよね」
ということで私たちはまた空中浮遊をしてマンションに侵入する。
ユウヤの部屋の前
ピーンポーン
ガチャ
「何をしに来た」
ユウヤがインターホン越しに出てくる。ここで出るなら下でならした時に出てきて欲しいものだ。
「私たちです。中に入れてもらえませんか?」
「違う!俺は何をしに来たんだと聞いているんだ!」
なぜだか声を荒げるユウヤ。
「もうすぐそこにいる奴が死ぬんだぞ。なに呑気にうちに来てんだ!」
私たちは思い出す。ヒロミの命があともう少ししかないことに。
「多分その男が死ぬまであと十分もないぞ。お前ら人が死ぬ瞬間見たことあるのか?ないからそういう風に平然と立っていられるんだ」
私たちはヒロミの方を見る。ヒロミはなんともなさそうに普通に立っている。
「ヒロミ…死んじゃうの?」
私はそんなヒロミに話しかける。
「おい、ヒロミ!俺たちやっと気軽に話すことのできるようになった仲だろ。簡単に死ぬなよ」
「正直あんまり話したことなかったけど、この四人の中の一人でも欠けたら嫌だよ」
みんなもヒロミに自分の思いを伝える。
「なあ、俺は死なないぞ」
平然とヒロミは答える。
「前兆がなくても急に死ぬことだって山ほどあるんだ。せめて未練を残さないように死んでくれよ」
「だから」
ユウヤの言葉をヒロミは遮る。
「俺は死なない」
すると、しばらくしてドアが開く。
中からユウヤが外に出る。
「本当に死なないのか」
「ああ、死なない」
「お前たちは何をしにここに来たんだ?」
「お前を助けるためにここに来た」
すると、ヒロミは手をユウヤの肩にのせる。
ヒロミはいつもは顔をすら見ずに話すヒロミがユウヤの目をしっかりと見据えて言い放つ。
「今からお前を」
「ヒーローにしてやる」
その瞬間ユウヤの中から見えない何かが飛び出しヒロミへと移って行く。
ヒロミはそっとユウヤに耳打ちする。
するとユウヤは小さく微笑み
「ありがとう」
と、一言言ってその場に倒れた。
「これでお前の依頼は終了だ。さっさと出てこいよ」
「本当に殺しちゃうとは思わなかったよ。でもまあ、彼にとってもこれがベストだったのかな」
みんなの影が寄り集まり立体の黒い人型ができあがり、それが喋る。
「じゃあ、みんなの望みを叶えてあげようか」
「待ってくれ」
ヒロミが暗闇を止める。
「こいつの能力は、こいつが死んだことにより多分自動的にお前のものになったんだろ」
「そうだよ」
「能力がお前に戻ってきたのならば、こいつの存在の三分の一を返してやってくれ」
ヒロミはユウヤを指差して言う
「葬式もあげられず、誰にも見向きもされない墓なんて虚しいからな」
暗闇は少し考えた後に頷く
「うん、まあ、能力を返してくれたら存在の三分の一を返す約束だったからね。しょうがない返すとしよう」
すると暗闇の黒い右手から青く光る球体が出てきて。それがユウヤの体を包み込む。
「これで終わり。さあ、そろそろ君たちの願い事を叶えてやろう。誰から行く?」
「俺の願いから叶えてくれ」
ヒロミがそう言って前に出る。
「へえ、数日前まで人と話すのが苦手だった君が最初かぁ」
「俺はこいつらと出会って少しだけ分かったんだ。怖いけど向き合い話すことの大切さを」
「かっこいいね。そんな君の願い事は何?」
「俺の願い事は、俺が殺した人を俺の命を使って生き返らせてくれ」
「分かった」
暗闇はそう言うと右手でヒロミの胸を貫く。
「ざっと七十年くらいの寿命だね」
そして、ヒロミの胸から透明な何かが飛び出し彼方へ消えていく。
ヒロミはその場でばたりと倒れる。
私はヒロミに駆け寄った。私だけではない、ツバキもレンもヒロミの方へと急いで近づいている。
いち早くヒロミにたどり着いた私はヒロミに話しかける。
「ヒロミさん!大丈夫ですか」
返事がない
後からきた二人もヒロミに向かって必死に叫んでいる。
私は胸を押さえてうずくまる。
また…まただ…また私の前で人が死んだ。
この日ヒロミは死んだ
後書き書くことがないので僕の近況をお伝え致します。
今日も普通にいじめられた。
うわ、悲しい。いや、もちろん嘘ですよ。僕はいじめられてませんから空気をいじめるやつなんでいませんからね。
でも、ビタミンと放送部と我が家は僕に居場所をくれます。ありがとう!