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あえてその裏をかく  作者: @
第二章 命の天秤
7/29

愉快で愉悦で最高

タイトルクソ適当です。難しいですよね。



前回のあらすじ


中二病患者が現れた





さあ、今私たちがいる場所は名前のわからないマンションの四階にある一つの部屋なのだが、そこには二十歳を少し過ぎたくらいの男『紫堂 裕也』と名乗る中二病患者がいた。




「そんなことより早くドアを閉めてくれ。俺の部屋に光差し込むな。この俺には…眩しすぎる…」


「すみません」


私はなぜか反射的に謝罪を口にしてドアを閉める。


「せっかくの客だ。茶でもだそう」


そう言って私たちはリビングに案内され座らされる。暗闇の気配はすでになくなっていた。


「お前たちは暗闇とどういう関係なんだ?」


唐突にユウヤが切り出す。


「えーと?win&winの関係ですかね?」


私は苦笑いしながら答える。そういえば暗闇の悩みはここにあるらしいが今のところ不思議なところはない。

ユウヤの方を見る。この人も不思議といえば不思議だけれども、中二病が悩みなはずはないだろう。


「ほぉ、でも、悪魔の出してくる提案というのはろくなものがない。せいぜい気をつけろよ」


その後に少し話をしてユウヤの部屋を出る。

まあ、それらしいイベントといえばレンとヒロミが仲良く話していたくらいだった。


「一応あのマンションまで戻ろうか」


「そうですね。結構荷物とかあのマンションに置いてますし」


私はツバキの提案に肯定して、マンションに戻る。

その間レンとヒロミは楽しそうに話していた。

驚くべきことにレンは無償で話しているらしい。どうやら二人は良好な信頼関係を築いているようだ。

感慨に浸りつつもツバキと他愛ない話をしながらマンションについた。





そして、マンションの中


「それにしてもあの中二病も中二病の部屋もどこも怪しいところなかったね」


ツバキが一通り荷物をまとめ終わると話を切り出す。


「そうですね。悪魔の悩みというからどんなものかと思ったら期待外れ感がありましたね」


私はツバキに返事を返す。


「いやいや、確かにあそこには僕の悩みがあるよ。」


まあ、いつも通り突然出てきて返事を返す暗闇。


「そうだね。明日もあのマンションに行ってみてよ。面白いことが起こるから」


そう言って暗闇は消える。自由だな。


「ツバキさん。暗闇さんはああ言ってますけどどうします?」


「行くしかないでしょ。もしかしたらそこに悩みの手がかりがあるのかもしれないし」


「そうですよね…」


暗闇の悩みがわからないと一生白ちゃんを助けることができない。多分皆もそれぞれ私と同じように理不尽な仕打ちにあったから今この場に立っているはずだ。


「では、明日十二時くらいにこの部屋でいいですかね?」


「うん、そのくらいがいいね。おーいそこの二人!聞いてた?」


「…………」


「…………」


清々しいほど無視を決め込む二人。ヒロミは少し頷いているようだが。私は耳を塞ぐ


『いや、やはりカネーという語尾はなかったな。明日集まる時はゼニーでいくか』


『また、ここに来るのか。十二時に集合なら早めに来ておいた方がいいな』


一応二人は来る気があるようだ。そのことをツバキに伝えて今日は家に帰った。






次の日



まあ、学校とかどうなってんの?とか、思っているかもしれないが、気にしないで欲しい。


私は皆の集まるマンションにたどり着き中に入る。

マンションの中にいたのはヒロミだけだった。

なんとなく気まずい雰囲気が流れる。


「なあ、ユウちゃん?」


突然ヒロミが話しかけてくる


「え、なんですか?」


珍しいことなので私は驚く。


「俺は人と話すのが苦手なんだ」


「知ってます。心の声が聞こえるんですから」


「そうか、でも、昨日レンと話したんだが、人と話すのって楽しいな」


「そうですね。私も今ヒロミさんと話せて楽しいです」


私は満面の笑顔で言う。ヒロミは焦りながら話し始める。


「あの、すまんが俺はロリコンじゃないからな」


「あ、はい」


「だからお前の気持ちは嬉しいんだが俺は受け止めきれない。本当にすまない」


「あ、はい」


「まあ、段階を踏んで行こう。最初は友達からにしよう。俺もお前もお互いのことをよく知らないんだから」


「あ、はい」


どうやらヒロミは勘違いをしたらしい。でも、ヒロミが結構おしゃべりだということがわかった。


「私達はとっくに友達ですよ」


私はヒロミに告げた。ヒロミは笑う。本当にこの人は不器用なだけなのだ。もっとこの人のことが知りたいと私は思った。




そして数十分後二人まとめて部屋に入ってくる。来る途中でたまたま会ったようだ。

ツバキが私の方へ近づいてくる。


「レンのやつ急に語尾にぜニーをつけ始めたんだけど」


そういえばそんなことを心の中で言っていたような気がする


「頭おかしい人ですから気にしない方がいいですよ」


と、まあ、そんな感じでみんな揃いユウヤのところへと向かう。




そして、マンション前


鍵を持っていないので部屋番号を打ち込みドアを開けてもらう例のアレを使ってユウヤを呼ぶことにした。


ピンポーン……ガチャ


「合言葉は?」


「え?え?」


プッ


シーン


もう一度呼んでみるが今度は出てすらくれない。


「あの、ツバキさん。なんか無視されてるんですけど」


「仕方ないね。ちょっとみんな外に出てよ」



外に出る。


「じゃあ、みんな今から私が二階まで投げ飛ばすから覚悟してね。レンは予知で誰も来ないことを確認して」


「やだ」


スッ100円


「あと十分くらいまではここには誰も来ない。今なら何をやらかしても大体は大丈夫だ」


「じゃあ、いくよ。覚悟しとけよ」


私の体がふわりと浮いて、そのままマンションの二階めがけて飛んで行った。左を見るとレンもヒロミも同じように飛んでいる。右ではツバキが飛んでいた。

そしてなんとかマンションに侵入した。

無事着地とはいかないもののツバキが勢いを緩めてくれたのでひどい傷はない。


「あの、ツバキさんこれがサイコキネシスですか?」


「うん」


「私たち全員を持ち上げてましたけど」


「あのくらい余裕よ。あ、ほら、着いたよ」


私達はユウヤの部屋の前までついていた。

私はドアの横にあるインターホンを押す。


ピンポーン……ガチャ


「合言葉は?」


「死神」


ガチャリ


「入れ」


合言葉ってこんなもので良かったんだ。なんとなく疲労感が出てくる。


ユウヤを先頭に部屋へと入ろうとした瞬間ユウヤが頭を抑えて倒れる。


「大丈夫ですか?」


私は慌てて近づく


「うっ…うっ…」


どうやら喋ることすらできないようだ。私はすぐに耳を塞ぐ。

すると頭の中に入ってきたのは『離れろ』という声と圧倒的な『死』のイメージで埋め尽くされていた。その『死』のイメージに耐えきれず思わず手を耳から離してしまう。

すると、ユウヤの眼は怪しく赤く光っていた。

どれくらい経っただろうか。ユウヤの眼が元の黒目に戻る。

私はユウヤの元へ行く。


「大丈夫ですか?」


私はユウヤの体を起こす。ユウヤは右手を動かしヒロミを指差す。


「お、お前は…」


ヒロミに向かって話し出す。


「あと二十四時間後に…」


その口調は震えていた。


「死ぬ」

ユウ 並


ツバキ 微かわいい


レン 眼鏡をかけていて知的イケメン


ヒロミ 強面


ユウヤ 中二病


容姿に関しての文献です

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