いつも通りだ。
いや、色々ありすぎて投稿がこんなにも遅くなりました
皆さんお久しぶりです!白ちゃんこと白城 颯です。いやぁ、シリアス展開ばかりで疲れましたね。え?前の話を忘れたって?そんな…バカな…。というわけで今回の話は俺の日常を語って見たいと思います。
さあ、現在地はロストという島の真ん中とも端っことも言えないところにある場所の地下だ。すなわち俺たちはアジトにいた。ここは銃弾飛び交うこの島で唯一の絶対安全地域だ。安心して眠れる。まあ詳しいことは『記憶の弾丸』の章の『おまけ』の話を見ていただくとまあまあ詳しいデータが載ってあるから、わからないことがあったらそっちを見てくれるとありがたい。まあ、そんなわけで今の俺たちは一応安全地域でくつろいでいる。俺たちはここのことを『アジト』と呼ぶようにしている。そんなアジトでの日常の話だ。
「な〜に一人でOP仕切ってんの?面白そうだから私もちゃんと誘わないとダメでしょ〜。八つ裂きにしちゃうぞ☆」
今話してきたのはΣという女性だ。基本的に周りのみんなが敵な中で唯一の仲間だ。生前は何をしていたのか知らないが、とにかく頼りになるやつで実際かなり頼りにしている。まあ、あと付け加えるとするならばめちゃくちゃふつくしい。なのに、黒パーカーに黒ズボンというファッションセンスが微塵も感じられ……やめよう。この格好が作者の基本スタイルなんで言えない。というわけでシグマのファッションセンスについてはご想像に任せるとして、
「おいゴラ!無視してんじゃねえぞ!このクソガキィ!」
「シグマ。そういう発言は控えてよ。今撮ってんだから」
俺たちは今ビデオカメラで自分たちを撮っていた。このビデオカメラはアジトを探索していたらひょっこりと出てきて試しにつけてみるとちゃんと起動した。そしたらやることはただ一つ!俺たちを撮るしかないだろ!というわけで現在に至るというわけだ。シグマはビデオカメラを見るのは初めてらしく、俺に全権限を預けているので文句は言えない立場なのだが…。まあ、シグマだからということで納得しておこう。
「え?本当に?もう撮ってんの?早く言ってよ。ええと、私の名前Σです。優しいです。可愛いです。理想の女です」
「いや、日常を撮りたいから、わざわざ自己紹介なんてしなくていいって、いつも通りでいってよ」
そう言って俺はソファに背中を預けて座る。シグマもしぶしぶといった様子でベッドの端に腰掛ける
「いつも通りって言ってさぁ。私たちいつもどんなことしてたっけ?」
「そうだな。適当に話まくるのが日常って感じだよな」
「そうだよなぁ。適当に話すのが日常だよな。全く山のない日々だぜ。毎日に起承転結つけて欲しくね?」
「あ、ああ、そうだな」
まあ、シグマは見ての通り情緒不安定というか話し方が毎回変わり、たまについていけなくなる。そもそもなぜこんなにおかしな話し方をしているかというと…
「ん?俺お前の話し方について何も知らねえ。おい、シグマお前の話し方って元からそうなのか?」
「結構唐突に聞いてきたね。まあ、元からこんな話し方じゃないよ。こんな風になったのはあいつと出会ってからかな?」
「あいつって誰だよ。たまにあの人とか、言ってるやつと同一人物なのか?」
「へえ、ガキのくせに同一人物とかいう言葉使っちゃうんだ。マセガキガァ」
「はいはい。そうやっていつも誤魔化す。もうお前を逃がさないぜ」
「そのセリフ少女漫画とかで言ったらかっこいいんだけどね。顔がともなってないからなぁ」
「うるせえ!バカにすんな。俺だってできるものならイケメンに生まれたかったわ!はぁ、でも、話はそらさんぞ。弁解は後だ。さあ、今日こそ吐いてもらおうか!」
「それをルパンを追い詰めた刑事が言ったらかっこいいんだけどね」
俺はその言葉に返事を返さない。返したらまたからかわれて一生本当のことを言ってくれないから。アジトに重たい沈黙が支配する。
「はあ〜、こんな雰囲気やめてよね。困るって、困る困る困っちゃう〜」
この沈黙に耐えかねたのか、口を開くシグマ。
「じゃあ、シグマの口からたまに出てくるあの人ってのを教えくれよ」
すると、シグマは少し悩んだ後、諦めたように口を開く
「あれよ。ただの仕事のパートナーよ。私の言葉は彼の受け売りであることが結構多い」
「ん?彼ってことは男?」
「男」
「好きなの?」
「……」
急にシグマの頭が下がる
「おーい、どうした?」
俺が話しかけると急にシグマは顔を上げる
「べ、別にあいつのことなんか好きじゃないんだからね」
え?ええええええ!
何が起こった。一体何があったんだ
「もう!行くわよ!」
「いや、どこに⁉︎」
「外に決まってるじゃないの」
「え?でも、この前入手した武器が夜での戦闘向きだから昼はアジトで待機のはずじゃ」
「うるさい!私が行くって言ったら行くの!」
「そんな横暴な!」
そう反論するも、もちろんシグマは聞き入れてくれず、俺の手を思い切り引っ張り外へ連れ出した。
天気は快晴 風も弱い
まあ、悪くない環境なのだが、俺たちは元々悪い環境下の中で戦うことを想定していたので、こんな環境では全く戦い方がわからない。シグマも『やべえ、照れ隠しのために無理矢理外に連れ出したけどよく考えたらこんな環境じゃうまく戦えないじゃん。でも、今更外に出たのが照れ隠しのためでしたなんて言えない』という感じだ。多分もう少し歩いたらアジトに戻ろうと声をかけてくれるだろう。そう思い俺はシグマの後を周りを警戒しながらついて行く。
数十分歩いて、大体アジトの近辺は調べ終わったかな、といったところでシグマが立ち止まる。
「ねえ、そろそろ…」
そう言って苦笑いしながら振り向いてきたシグマだったが、急に口を閉じ血相変えてこちらに近づき俺の体を突き飛ばす。
ズガン
遠方から銃声が響き、シグマの右肩が弾け飛ぶ。
突き飛ばされなんとか無事の俺は右肩を左手でおさえるシグマに近づく
「お、おい!大丈夫か?」
慌てて俺はシグマの元へと向かう。しかし、そこに浮かんでいた表情は苦痛にゆがんでも、悔しさに唇を噛んでもいなかった。
「クク、ラッキー。見ぃつけたぁ。スナイパーぁ」
シグマは笑っていた。
では、順調に投稿して行きたいと思います




