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94.配信休止=礼嬢オリィはその後悔を受け止める。

 

 出されたお茶を口に含み、夜月さんが落ち着くの待ってから、私は意を決して本題を切り出す事にした。


「――――夜月さん。その、薄々気付いていると思うんですけど、私達は白崎……朝陽さんに会いにきました。騒動以降、彼女と連絡が取れてなくて……何ができるか分からないけど、力になれたらって……」

「私も同じ気持ちでここにきました。もしかしたら彼女は望んでいないかもしれませんし、私達の自己満足かもしれませんけど、それでも諦めるつもりはありません」


 私に続いてノーみりん先生が決意表明とも取れるような言葉を口にする。


 白崎さんの現状は分からないけど、夜月さんの様子から察するにあんまり良くない状態なのかもしれない。


「…………私はあの子に何があったのか、詳しくは知らない……ううん、それは言い訳……朝陽は朝陽で頑張っているから大丈夫って、忙しさにかまけて向き合ってきませんでした……だから私の言葉はあの子に届かない……こんなの母親失格ですよね」

「夜月さん……」


 夜月さんの口から堰を切ったように溢れ出たのは悔やみきれない後悔の言葉だ。


 もしものたらればなんて考えるだけ無駄……そう割り切れたら良いのかもしれないけど、誰しもがそんなふうには生きられない。


 きっと何も知らない私達がここで慰めの言葉を尽くしたところで何の意味もないし、夜月さんもそんな事は望んでいないだろう。


 だから私は抱いてしまったその気持ちを呑み込み、言葉を続ける。


「…………朝陽さんはどこに?」

「……二階にある自分の部屋に閉じ籠っています。ずっとご飯もまともに食べていないし、喋りかけても返事は返ってきません」


 両の手で顔を覆いながら俯き、絞り出すように答え返してくれる夜月さん。その様子はさっき玄関であった時とは違い、憔悴しきっているようにも見える。


「その、ずっとってどのくらいの…………」

「ここに帰ってきたその日から……ごめんなさいって謝るばかりで何も言ってくれないまま……もう、私の言葉はあの子に届かない……でも、貴女達ならもしかしてって……勝手なお願いなのも、私がすべきだって事も分かってるけど、お願いします……あの子を……朝陽を助けてください…………」


 娘を助ける……そんな願いを私達に託すと決めた裏にはどれほどの葛藤があったかは計り知れない。


 すすり泣く夜月さんからの叫びにも似た願いを前に、私達は少しの間、その場から動く事ができなかった。



94.配信休止をご覧くださり、誠にありがとうございます。


吐き出した後悔を受け止めた礼嬢オリィ達は果たして全てを救えるのか……?


今後が気になる、彼女達を推せるという方はチャンネル登録とグッドボタン……もとい、ブックマークと評価の方をよろしくお願いいたします……それでは彼女達から一言!


「……私にはゆうぐれ様のお母様の気持ちは分かりませんわ。実際に子供がいるわけではないので当たり前ですけど」

「……うん、正直にいえば私だってそうだよ。娘とママとは言うけれど、それはあくまでイラストレーターとしての関係だもん……まあ、もちろん、子供達は可愛いし、大切に想う気持ちで負けるつもりはないけどね」

「……私達も将来、本当に子供ができたら分かるのかな」

「えっ!?オリィちゃんもしかしてそういう相手が……」

「い、いませんわよ!?勝手に勘繰らないでくださいまし!」


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