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74.配信休止=礼嬢オリィはお母様と共に大手事務所へと凸する。

 

 漆黒ゆうぐれの活動休止ニュースを受けて行動を起こした私達は駅前に集合し、そのまま大手Vtuber事務所あーるくらふとの本社までやってきていた。


「……確かに事情なら漆黒ゆうぐれの所属しているあーるくらふとに聞くのが確実で早いですけど、大手事務所にいきなり乗り込むなんて」


 まあ、ノーみりん先生ならこれくらいやってもおかしくはないと思うけど、実際にその建物を前にして思わず、そんな言葉を漏らしてしまう。


「緊急事態だからね。正直、なんの連絡もなしに取り合ってもらえるかは分からないけど……」

「……だったら事前に連絡してからでも良かったんじゃないですか?仕事を受ける際の窓口としての連絡先は持っていますよね?」

「……持ってるけどたぶん、連絡しても直接行くための許可は下りないだろうし、当たり障りのない言葉で煙に撒かれて本当の事は分からないままだと思うよ」

「それは……そうかもしれませんけど…………」


 言われてみれば、いくら漆黒ゆうぐれのデザインを担当したとはいえ、事務所からすればノーみりん先生は部外者。突然、会社に来ると言われても対応に困るだろうし、まして、こんな記事が出た後では尚更、取り合ってもらえないのは目に見えている。


「それにもうここまできたら退くわけにはいかないよ……覚悟を決めていくよオリィちゃん!」

「え、あ、ちょ、まだ心の準備が――――」


 ノーみりん先生に手を引かれ、半ば無理矢理あーるくらふとの事務所……その玄関であるドアを開けて足を踏み入れた。


「――――どうもお世話になってます。イラストレーターのノーみりんです。ゆうぐれちゃんと連絡が取れないので事情を聞きにきました」


 中に入って早々、大きく事務所内に響く声で、どストレートに要件を伝えるノーみりん先生。


 正直、一緒にいる私は恥ずかしくてその場から逃げ出したい気分だったけど、ノーみりん先生にがっちりと手を掴まれているから逃げられない。


 たぶん、その声は今、事務所にいる全員に伝わったのだろう。玄関付近にいた数人が振り向き、奥の方から事務員と思われる女性が怪訝な表情をしながらこちらに向かってくる。


「……突然、何ですか貴方達は。いきなりきて、大声を出して……警察を呼びますよ?」

「っ……ご、ごめんなさい!その、私達は決して怪しい者ではなく――――」

「さっきも言った通り、私はイラストレーターのノーみりん。ゆうぐれちゃんのママで、彼女と連絡が取れないから事情を聞きにきました!」


 こちらを怪しむ事務員らしき女性の誤解……いや、正確に言えば誤解ではないけど、ともかく、警戒を解こうと私が口を開いたその瞬間、それを遮るようにノーみりん先生が再度、同じ言葉を繰り返した。




74.配信休止をご覧くださり、誠にありがとうございます。


音信不通となった漆黒ゆうぐれの現状を知るために思い切った行動に出た彼女達の今後が気になる、彼女達を推せるという方はチャンネル登録とグッドボタン……もとい、ブックマークと評価の方をよろしくお願いいたします……それでは彼女達から一言!


「……事情が事情ですから仕方がないとはいえ、改めて考えてもノーみりんお母様の思い切りの良さは凄いですわ」

「いや~オリィちゃんに褒められると照れるね~」

「…………分かって言っているとは思いますけど、褒めませんわよ?……良いところではあるかもしれませんが」

「ん~?やっぱり褒めてるんじゃないのかなそれ」

「いえ……良いところであると同時に直してほしいところとでも言うのでしょうか……まあ、お母様に言っても無駄なのは分かっていますけれども」

「?変なオリィちゃん……まあ、いっか」

「…………その性格が羨ましいですわ……本当に」

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