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69.お絵描き/配信中=彼女はついにそこへと立ち並ぶ。

 

「――――皆様、ごきげんよう。元ブラック勤めの崖っぷちVtuber〝礼嬢オリィ〟ですわ!」


 いつもよりテンションの高い挨拶で始まったオリィちゃんの配信。本当ならいの一番にコメントして反応をしたいところだけど、今の私はちょっと()()()()()でバタバタしているからそれは叶わない。


うぅ……コメントしたい……でも、今は流石に……でも……


 悶々と葛藤しながらも、どうにか自制して準備を進め、その時をただひたすらに待つ。


≪ごきげんよう、オリィ嬢≫

≪ごきげんよう、今日は何をするか告知がなかったけど、雑談?≫

≪ごきげんよう、そういえば今日は珍しくノーみりん先生がまだ現れてないけど……≫

≪珍しい……明日は天気が荒れるんじゃないか≫


 オリィちゃんに挨拶を返すリィメンバーのみんなが私の不在を訝しんでいる。


 どうやら私がオリィちゃんの配信に現れないというのはかなりの異常事態として認識されているらしく、コメント欄が少し騒然としていた。


……うん、天気荒れるコメントをした人は覚えたから後でお仕置きするとして、こうしてみんなが私の事をコメントしてるのを見てると、オリィちゃんの配信の一部になれてる気がして少し嬉しいかも。


 コメント欄を見ながら頬を緩める私だったけど、すぐに切り替えて最終確認を済ませ、配信の流れを見守る事に。


「皆様、本日、私はあえて配信の内容を伏せさせていただきました。それは何故だと思います?」


≪何故って……なんでだろ?≫

≪うーん、何か重大発表とか……でもそれなら何か告知があるだろうし……≫

≪何かのサプライズ……でも何の?≫

≪こういう時、何か知ってそうなノーみりん先生は肝心な時にいないし……≫


 試すようなオリィちゃんの言葉に考え込むコメント欄のみんな。その様子を見て、オリィちゃんは満足そうに頷き、少し勿体をつけてその答えを口にしようとする。


「それでは答え合わせと参ります。今日の配信の目的、それは……こういうことですわ!」


 オリィちゃんの声に合わせてモデルを呼び出し、()()ついにその姿をお披露目した。


「――――みんな、やっほー。ついに来たよこっち側!大人気美少女イラストレーターのノーみりんだよ!!」


≪え……えええっ!?≫

≪うそぉっ!?≫

≪なん……だと……!?≫

≪まさかまさかのノーみりん先生がVtuberデビュー!?≫


 ハイテンションかつ、精一杯元気な動きを交えて私が挨拶をしたその瞬間、コメント欄は騒然とし、驚愕の一色に染まる。


「ふっふっふ……そう、そうだよ!君達のその反応が見たかった!」


 不敵な笑いを漏らし、愉悦に浸って勝ち誇る私にコメント欄のリィメンバー達はそれぞれ、様々な反応を示した。


≪く、そのためにコメント欄にいなかったのかっ……≫

≪この人、愉悦に浸ってやがる……でも、なんだかんだで可愛いのが悔しい≫

≪ノーみりん先生の受肉……これは界隈に激震が走るかも……≫

≪……中身は残念だけど、流石は神絵師……本当に中身は残念だけど≫


「はっはっは~なんとでも言いたまえ。君達はまだそこ?私はもうオリィちゃんの隣(ここに)いるけど?」

「……ノーみりんお母様、煽るのもその辺にしてくださいな。せっかくのお披露目コラボなんですから」


 コメント欄のみんなを煽りに煽る私を見かねたオリィちゃんがそう窘めるのなら仕方ない。煽るのはこれくらいにしておこうかな…………まあ、私を二度も残念と(のたま)った子も後でお仕置きするの確定だけど。



69.お絵描き/配信中をご覧くださり、誠にありがとうございます。


礼嬢オリィの配信にて、ついにVtuberデビューした彼女。このお披露目コラボ配信はどんな反響を呼ぶのか……今後が気になる、彼女達を推せるという方はチャンネル登録……もとい、ブックマークの方をよろしくお願いいたします……それでは彼女達から一言!


「ついに並んで配信する事ができましたわね、お母様!」

「うん、前々から準備は進めてたけど、上手くサプライズの形にできて良かったかな」

「そうですわね……リィメンバーの皆様も凄く驚いていらっしゃいましたし、大成功と言えるのではないでしょうか」

「まあ、それもこれもオリィちゃんのおかげだよ。ありがと」

「……思うところは色々ありますが、こうも素直にお礼を言われると流石に照れますわね」


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