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26.配信中=彼女は最強Vtuberの片鱗を見る。

 

≪えええええええっ!!?≫

≪はあああああああッ!?≫

≪なんでぇぇぇっ!!?≫

≪うそぉぉぉぉっ!!?≫


 最強Vtuber〝漆黒ゆうぐれ〟の登場に湧くコメント欄。いや、正確に言えばこれは湧くというより、驚きのあまり絶叫していると言った方が正しいかもしれない。


≪フフフ……君達のその顔が見たかった……!――――¥5000≫

≪くっ……謀ったなノーみりん先生!≫

≪これをあのノーみりん先生が口を滑らせずに隠していた……だと……!≫


 ノーみりん先生がスパチャと共にどこかで聞いたような台詞をコメントすると、ノリのいいリィメンバーが反応を返すというやり取りが見受けられる中、ひとまずは彼女の紹介へと話を進める。


「はい、という事で今回のコラボは皆様の中にも知っている方は多いであろう最強Vtuberの〝漆黒ゆうぐれ〟様ですわ」

「――――さて、紹介に預かった私……〝漆黒ゆうぐれ〟が〝礼嬢オリィ〟の配信にやってきたわけだけど、一つ、勘違いしないように言っておくわ」


 丁寧な言葉遣いの中にも苛烈さを秘めている彼女は一拍置いて、画面越しに見えてないであろうリィメンバー達に人差し指を突き出した。


「今日、私はここにコラボしに来たんじゃあないわ。ここに私がいる理由は一つ……〝礼嬢オリィ〟へ挑戦状を叩きつけにきたのよ」


《ちょ、挑戦状……?》

《最強Vtuberがオリィ嬢に挑戦……?》

《そもそもどういう繋がりでオリィ嬢とあの最強Vtuberが?》

《……というか、挑戦がどうでもコラボはコラボなんじゃ》


 未だに最強Vtuberの登場という衝撃が冷めやらぬ中、それでも挑戦状という言葉に反応してリィメンバー達が口々に疑問を口にし始める。


「ええと、今回のコラボに至った経緯なのですが、ゆうぐれ様が突然、私の家にやってきてコラボをしようぜ、的な事を…………」

「だ、か、ら、コラボではなくて挑戦と言ったでしょう?そこのところを間違えないように」

「挑戦って……私の方が色々な意味で至ってないのですから、その表現は正しくないのでは?」

「……それは言葉の綾と分かってるでしょう?オリィは案外、底意地が悪いのね」


 開幕早々に決めていた大まかな流れに乗っ取って、コラボの経緯を説明するも、自身のキャラを前面に出してアドリブを挟んできたため、反射的にそう返してしまった故に不本意な誤解を受けてしまった。


≪お、おう……なんかバチバチやってる……≫

≪というかいきなり家に突撃してくるとか普通にやばくない?≫

≪そもそもどうやって住所を知ったんだろ?いくら最強Vtuberでもそんな事はできない筈……≫


 私達のやり取りに少し戸惑いながらもリィメンバー達がその疑問に辿り着き、そしてそれを説明するよりも早くにノーみりん先生がコメントで自ら種明かしを始める。


≪ふっふっふっ……それはあまりに当然疑問だね…………答えは簡単、住所は私が教えた!≫

≪あんたが犯人か!≫

≪人の個人情報を簡単に教えるなよ先生……≫

≪いや、でもそのおかげで夢のコラボが見れたなら責めれない……!≫


 楽しそうなノーみりん先生に対して怒っていいやら、コラボに喜んでいいやらと複雑な心境のリィメンバー達。そんな中で毛色の違うコメントがちらほら流れ出した。


≪ふふ、我らがゆうぐれ様は最強故に常に競争相手を求めておられる……≫

≪気になる相手には手段を問わず突撃しては事務所に怒られる強者……恐れ入ったかリィメンバー達よ!≫

≪……その、色々ご迷惑はおかけするかもしれませんが基本的に良い子なんです。何卒、寛容に≫


 コメントの内容から察するに彼、あるいは彼女らはリィメンバー……つまり、私のリスナーではなく、〝漆黒ゆうぐれ〟のリスナーなのだろう。


今回のコラボの事は〝漆黒ゆうぐれ〟についての情報だけ伏せてた筈なのにもう彼女のリスナー達が集まって来てる……これが最強Vtuber…………。


 改めて彼女の力を認識した私はこれからまだまだ視聴者数が伸びるであろうと覚悟し、心の中でひっそり気合を入れ直した。



26.配信中をお読みくださり、ありがとうございます。


遂に始まったコラボ配信……最強Vtuberの由縁を知った彼女の今後が気になる、推せるという方はチャンネル登録……もとい、ブックマークの方をよろしくお願いします……それでは彼女から一言!


「彼女が配信に現れてからの中心は間違いなく〝漆黒ゆうぐれ〟でした……私の配信にも関わらず、それを成し得た彼女に嫉妬しそうになりますわ」

「あら?オリィったら私をそんなに褒めてどうする気かしら」

「別に褒めてませんわ。というか、また貴女は勝手に家に上がり込んで……」

「フフ、細かい事を気にすると老けるわよ?さあ、今日も一緒に寝ましょう?」

「余計なお世話ですわ!そもそも一緒に寝たなんてありもしない事をさも事実かのようにいうのは止めてください!」


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