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107.配信休止=彼女は覚悟を問われ、自覚し、決意と共に問い返す。

 

「――――現状、漆黒ゆうぐれを取り巻くスキャンダルで一番なんとかしなければならないのは異性関係のものです。過去に男を誘惑していた、実は裏では男漁りをしている……正直、くだらないとは思いますが、信じる人がいる以上、配信者としては致命的ですね」


 改めて確認するように分りきった事実を並べたオリィちゃんはそこからさらに言葉を続ける。


「……で、問題は根も葉もない嘘とはいえ、この異性関係のスキャンダルをどうするかですけど……まあ、ファンに分かってもらって誤解がとけ、全部が上手くいく都合の良い解決法なんて当然ありません」

「…………それはそうなんだけど、そこまではっきり言わなくても」

「事実は事実ですから。全部が上手くいってめでたしめでたしなんて物語の中でしかありません。だから、今から私が提案する案は白崎さんにもそれ相応のリスクを負ってもらう必要があります……それでもやりますか?」


 まだ具体的な方法を聞いてない中、そんな事を問われても答えようがないにも関わらず、オリィちゃんは真剣な眼差しを私の方に向けてくる。


 それはまるで逃げる事を許さないと言わんばかりの圧力が込められており、私は気圧され、無意識のうちに息を呑んだ。


「……オリィちゃん、まだどんな事をするかも言ってないのにそう聞くのは駄目なんじゃないかな?」


 そんな私の様子を察してか、ノーみりん先生が助け舟を出してくれる。


「…………確かにそうですね。でも、私が聞きたいのはどんな事でもする、できる覚悟があるのかって事です。だからあえて内容は話しません。さあ、どうしますか白崎さん?」


 ノーみりん先生の言葉に頷きながらも、頑として譲らず、再度、こちらに答えを求めるオリィちゃん。


 どんな事でもする……言うだけなら簡単かもしれないけど、実際、あれは無理、これはできないなんて言わないと確約できるだけの覚悟を決めるのは難しい。


 内容が分からないから答えられない、答えようがないと思っていた私の内心を見透かしたオリィちゃんはきっとこう言いたかったのだろう。


 内容によってはできない事があるなんて思ってしまう程度の覚悟で〝漆黒ゆうぐれ〟を……私の理想を取り戻せるのか、と。


 もしかしたらそれは私の深読みなのかもしれない。


 でも、オリィちゃんの問いを通して私は自分の覚悟の足りなさを自覚できた。


……私は何をしてでも〝漆黒ゆうぐれ〟を終わらせない……覚悟が足らないというのなら今ここで決め直す


 オリィちゃんの問いに対する私の答えはもう決めた。


 後はそれを口にし、答えるだけだ。


「オリィちゃん、私は――――――――」



107.配信休止をご覧くださり、誠にありがとうございます。


改めて覚悟を問われた彼女の返した答えとは……?


今後が気になる、彼女達を推せるという方はチャンネル登録とグッドボタン……もとい、ブックマークと評価の方をよろしくお願いいたします……それでは彼女達から一言!


「……今、この場を借りて謝りますわ。必要だったとはいえ、少し偉そうな事を言い過ぎました。申し訳ありません」

「え、何、突然どうしたのオリィ?」

「……たぶん、あの時の事を謝ってるんじゃないかな。私としては謝る必要はないと思うけど」

「そうはいきませんわ。言った事を後悔するつもりはありませんが、それでもけじめはけじめ……きちんと謝らせてくださいな」

「……本当に頑固ねオリィ。私としてはむしろお礼を言いたいくらいなのだけれど、気が済まないというのなら素直に受け取っておくわ」

「ま、それがオリィちゃんの良いところだもんね。しょうがないよ」


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