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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
デザイナーズ編
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白夜 17話 アクジズ星系の女王

次話を読んでいただきありがとうございます。

クロは、救援者と共にアクジズ星系へ来ると…そこにはアクジズ星系を…


「クロさん、この方々がレナさんの救援に力を貸してくれるそうです」

と、ブルーイスが紹介する。


 クロは紹介された二人に目を見開く。

 クロの前には

「初めまして」

と、挨拶するカレイドの紫苑と、舌打ちする千華がいた。


 クロが顔を引きつらせて千華の前に来て

「おい、その体…どういうつもりだ?」


 千華が舌打ちして

「なんだよ。文句があるのかよ…」


 クロがフッとバカにした笑みになって

「いやだって…お前、残虐の」

と、その口を千華が無理矢理に塞ぎ

「いいか、もう! その名前の女王は存在しないの!」

と、千華が怒りに似た殺気を向ける。


 クロが口を塞いだ千華の手を退けて

「ええ…そんな体に…いや、若返ってまで…何をするつもりだ?」

 クロは、千華の正体を知っている。

 かつて、クロード・リー・ナカタだった時に、熾烈な争いを繰り広げたカレイドの最上位トップ、残虐の女王□□□□□□なのだ。


 千華が苛立ち気味に

「若返っちゃ悪いのかよ…」


 クロが少し呆れ気味に

「また、覇者になるために…」


 千華が否定して首を振り

「アタシには約束があるんだよ。アイツに…約束したんだよ。全てが終わって、良くなったから…アイツに…ヒトしての幸せをプレゼントするって」


 クロが鋭い顔で

「それをアイツは望んでいたのか?」


 千華が苦しそうに顔を歪め

「でも、約束したんだ。だから…どんな事になっても…」


 クロが冷徹な顔で

「オレも色々と調べて知っているんだよ。人としての幸せをプレゼントする何処か…人外の装置に作り替えただろうが…」


 千華がクロを見つめて

「ああ…そうだよ。成功して大丈夫だと思ったんだよ! でも、でも…」

 千華の目が潤む。


 クロが淡々と冷徹に

「お前は、お前が幸せになりたい為に…アイツを利用していた。何だかんだ言っても、お前はアイツを利用する為に行動するだろう」


 紫苑が間に入って

「すいません。それ以上は…」


 クロが背を向けて

「協力が嫌なら、別に外れてくれても」


 千華がクロの背中を忌々しげに見て

「いや、協力する。アンタに貸しを作って置かないといけないから…」


 クロが振り返って自分を指さして

「オレの力を使って、アイツを解放した…としても、アイツがお前の…望みを選ぶとは思えない」


 千華が悲しく笑み

「その時は…今度こそ…一緒に死んでやるよ。死んだ後なら、幾らでも…」


 クロが渋い顔で

「分かった」


 千華が腰に手を当て

「で、作戦はどうするつもり?」


 クロがニヤリと笑み

「シンプルだよ」


 ◇◇◇◇◇


 クロはオメガデウス・ヴァルヤに乗り、紫苑と千華は戦闘機型の兵器であるバトロイドに乗る。

 アクジズ星系の惑星は、存在している。

 レナがいる主星は、次元圧縮結界で消えていない。

 クロはオメガデウス・ヴァルヤの周囲を隕石で覆い隠す。

 それは千華と紫苑が乗るバトロイドも同じだ。


 隕石に身を隠してアクジズ星系の主星へ落ちるのだ。


 その間、全てのエネルギーが停止している。


 クロは装甲のスーツを装備して、時刻と移動している慣性と外の宇宙が見える星から流される主星への距離を測る。

「あと、五時間か…」


 クロはひたすらに惑星へ到着するのを待つ。


 紫苑と千華が乗るバトロイドも、操縦席で装甲スーツに身を包む紫苑と千華が

「千華、どのくらいで到着しますかね?」

と、紫苑が前の席にいる千華に尋ねる。


 千華は、装甲のスーツの慣性測定と、外の星の位置で

「おそらく、五時間後くらい」


 紫苑が疑問層に

「こんな古典的な方法…初めてです」


 千華が笑み

「アタシ等の頃は、けっこうやったわ」


 紫苑が疑う顔で

「本当にこれで、大丈夫なんでしょうか?」


 千華が後ろの席にいる紫苑に笑顔を向けて

「結界が作用する内側まで来られれば、成功だね」


 ◇◇◇◇◇


 隕石をまとわせて偽装したクロ達が大気圏へ入る。

 だが、その二つの隕石を破壊する光線が走る。


 隕石の偽装が破壊されてオメガデウス・ヴァルヤとバトロイドの姿が現れる。


 クロが

「そうかよ!!!!!!!!」

 オメガデウス・ヴァルヤを起動


 紫苑が「千華!」

「やるわよ」と千華が


 赤熱する大気に包まれてオメガデウス・ヴァルヤとバトロイドが疾走する。

 大気圏の摩擦熱程度では、オメガデウス・ヴァルヤとバトロイドも壊れない。

 防護シールドを展開させて、身を守るオメガデウス・ヴァルヤとバトロイドの目の前に七つのメガデウスが近づく。

 エネルギーで構築されるメガデウスには、物理作用である大気圏の摩擦熱は無意味だ。


 クロが鋭い顔で

「悪いな。相手をするつもりはない!」

と、レナがいる場所へ最速で向かおうとするが。


「お待ちください。父上…」

と、クロのオメガデウス・ヴァルヤに強制通信が入る。

 隕石の偽装を破壊したメガデウスが、発射したエネルギーを通じてオメガデウス・ヴァルヤをハッキングしたのだ。


 クロは目の前にある立体画面に映る金髪の少女を凝視する。

 

 クロと通信で対峙する金髪の少女、彼女はアクジズ星系の独立を掲げる者達の主であるアークシア・リー・ナカタだ。


 アークシアが微笑みながら

「父上、偽装しないで堂々と我らにお会いになれば、いいでしょう」


 クロが鋭い顔で

「お前が…」


 アークシアが微笑み

「はい。このアクジズ星系を治める王、そして父上の娘です」



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次話を出すがんばりになります。

次回、父上と子供達

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― 新着の感想 ―
[良い点] 急展開を感じましたが、どうなるのか楽しみにしています!!
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