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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
星を繋ぐ子供達
943/1109

星光 第152話 最終決戦 後編

次話を読んでいただきありがとうございます。

ついに戦争シェアリングの終わり、そして始まる星光達の戦い、その結末は…


 ティリオ達が出撃する。

 

 ミカボシが戦争シェアリングのコア時空からティリオ達へハッキング攻撃をするが

「おっと、予測済みですよ」

と、アルバラ達がそのハッキング攻撃を防ぐ。


 戦争シェアリングのコア時空が時空排他作用を使ってティリオ達を排他させようとするが

「それも対策済みだ」

と、一莵達が飛び出して、ディジレーター達四人が世界を侵食して、それによって時空排他作用が拮抗して止まる。

 一莵が自分のサルヴァードを発動させる。

 白と黒の銃身型の超龍帝ドラグラーとなって、銃身の咆哮からコア時空の排他作用を打ち抜いて破壊する。


 千華、紫苑、スラッシャーの三人、クリアディスが乗る星艦アルヴァトロンは

「じゃあ、アタシ等! 予定通りに時空のコアを突貫するわーーー」

と、千華の掛け声と共にクリアディスの乗せた星艦アルヴァトロンが、コア時空のコア、コア銀河へ突貫する。

 そのコア銀河にある超越存在を生み出す星系サイズの生成炉に、クリアディスを乗せた星艦アルヴァトロンが突貫した。


「お前等ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 怒声をハジュンとミカボシ、スクナにアテルイが、己のサルヴァードから怒声を放つ。


 その怒声を前に、ティリオ達が乗る四機のオメガデウス達が光輝く。

 その四つの光に数多の意思と力が集約する。

 ディーエ時空連合の全員、数多の人達が一身に祈っている。

 その祈りと意思をシンイラのアマカス達、ラージャンが拾い上げてティリオ達に伝える。

 更に、コア時空へ空間転移してくる惑星サイズの兵器達がティリオ達へ集まる。

 触媒となる質量だ。

 それを送るのはヘオスポロスのエピオン達だ。


 ディーエ時空連合の願い、この事態を終わらせる事、そして…ハジュン達に憎しみを終わらせて欲しい、救って欲しいという願いがティリオ達四人に更なる力を与える。


 超越存在は数多の人の意思と願いを受ける事で階位を上げられる。

 圧倒的な単一で強者の超越存在であるハジュン、ミカボシ、アテルイ、スクナ

 単一ではない、一ではない、全の中の一つであるティリオ達が数多の全である人々の願いと意思を受け取って同じ階位まで上昇する。


 ティリオは黄金の龍を背負う騎士のサルヴァード、エネオスルを

 グランナは白銀に輝く龍の鎧を纏うサルヴァード、レネオルガに

 ファクドは数多の救いの鎧の千手観音のサルヴァード、メルシアスに

 レリスは数多の白銀の翼を背負う鎧天使のサルヴァード、ドルガイスに

 そのサイズは、ハジュン達四人と同じ三十万光年サイズだ。


 これ程の超越存在の権能が現れて、時空は耐えられる筈がない。

 時空排他作用で直ぐに高次元へ排出される筈が、されない。

 様々な力と願いによって、八柱のサルヴァード達が時空へ止まれている。

 これも、このコア時空が超越存在の誕生を司る生成炉であるも一因だ。


 対峙する八柱のサルヴァード達。


「このふざけるな!」

と、ミカボシがエーシェントルドが時空破壊球を振りかざしてティリオ達へ


 それにレリスのドルガイスが同じ時空破壊球をかざして相殺する。


「我らの計画を台無しにしおって!!!」

 スクナのギアラギライアスが時空を包み込む程の雷撃の嵐を発生させる。


 それにファクドのメルシアスが光の豪雨嵐をぶつけて相殺させる。


「キサマ等が! そこまでしなければ!」

 アテルイのカムイガラムの巨大な翼から光輪をはなって時空を揺さぶる。


 それにグランナのレネオルガが突貫して光輪を相殺する。


「愚かなガキ共が! そこまでする意味は無いわ」

 ハジュンのラージャハラアーダーが世界を塗り替える曼荼羅攻撃を


 ティリオが

「する意味はあるさ」

と、エネオルスから浄化する光輪を広げて曼荼羅攻撃を相殺する。


 ファクドが時空サイズの光の豪雨嵐を放ちながら

「アンタ達は…自分の目的の為に利用していたろうが…ディーエ時空連合の皆は違っていた」


 レリスが時空破壊球の攻撃を同じ攻撃で相殺させながら

「ディーエ時空連合の人達は、アナタ達が…救われる事を願っていた」


 グランナは突貫して時空を揺さぶる光輪を破壊しつつ

「みんな、アンタ達と…手を繋ぎたかった。自分達がやったバカな事への償いをしたいから…」


 ミカボシが攻撃の力を強めて

「それを傲慢というのだよ。我々を利用して、自分の補助装置に落として、散々に搾り取って、それがムリだと…したら裏切られた…と叫ぶ、傲慢だ」


 スクナが攻撃を強め

「ディーエ時空連合の連中は、自分と他人の境が分からない連中ばかり、相手の力が自分の力と勘違いして、依存して吸い殺す、寄生虫と同じなのを気付かない」


 アテルイが攻撃を強め

「もう良いだろう。自由にしてほしい。解放して欲しい。我らは我らだ。それを望んで何が悪い? 確かに利用したさ、それも対価をチャンと払ったろう」


 ハジュンが攻撃を強め

「それとも、まだ…搾り取りないか? 我らから…永遠に与えてくれる大母を望むか? 愚の骨頂だ」


 ティリオが強まった攻撃を相殺しながら

「そうさ。アナタ達の言う通りさ。自分の事しか見ていない人達だった。でも…今は違う。見えないか? ボク達が背負っている意思達の願いが? 無数の…このディーエ時空連合の全員がアナタ達に手を伸ばしている。もう一度、もう一度、今度こそ…」


 グランナが叫ぶ

「人を…信じて欲しい!」


 ◇◇◇◇◇


 コア時空のコアのコアであり、新たな超越存在を生み出している星系サイズの生成炉に突貫するスラッシャー…いや、アオイと千華に紫苑が


 アオイが

「まさか、産婆さんみたいな事をするとは、思わなかったぜ」


 千華が

「星系クラスの産婆さんってどんな経験よ」


 紫苑が

「産婆さんって言うより、これ…巨大な採掘作業ですよね」


 数十億キロサイズのクリアディスと星艦アルヴァトロンの合体突貫は、巨大な数兆サイズの星系の生成炉に穴を、亀裂を開けようとする様は、紫苑の言う通りだ。


 千華が

「まあ、とにかく、もう…行きけそうだわ」


 アオイが

「順調にティリオ達が衝突でエネルギーを発生させて、早めているかなら」


 超越存在の生成炉が割れて、新たな超越存在の誕生を早めて終了とする先が間近だ。


 ◇◇◇◇◇


 ティリオ達とハジュン達四人の衝突で、星系の生成炉の速度が加速する。


 ハジュンが苛立った顔で

「まさか…こんな結末になろうとは…」


 ティリオが

「そうさ、もう…父さんの逆の超越存在なんて誕生もしないし」


「勘違いするな」

と、ミカボシが

「我々のやり方の方が…安全だったというのに…」


「はぁ?」とティリオが疑問の声を漏らした。


 星系の生成炉に亀裂が入る。

「よっしゃあ!」

と、千華が終わりを確信した。


 そう終わりだった。


 だが、確かに成功した。ティリオ達の望み通り聖帝ディオスの逆ではない超越存在ではない、超越存在が誕生した。

 だが、その階位は聖帝ディオスと同等である超越存在だった。


 星系の生成炉が割れた瞬間、コア時空が吹き飛んだ。


 コア時空を押さえていたデウスバベルのエネルギーも、収天螺王達も、メガデウスの結界も、全てが弾き飛ばされて、ディーエ時空連合の中心で膨大なエネルギーを放つ超越存在が誕生した。

 ディーエ時空連合の時空群を弾き飛ばしてバラバラにする程のエネルギー密度と放出を繰り返す、超越存在でもバケモノ中のバケモノが誕生した。


「いかん!」

「やべぇ!」

「まずい!」

 ディオス、収天螺王、北斗の超越存在達と神越存在は、この放出される時空達をバラバラにする力を押さえる為に、全力を発揮する。


 それで、ディーエ時空連合の崩壊は防げたが…そのエネルギーが高次元を突き抜けて超高次元へ達し、超高次元にいる極天達に噴出する光の柱を見せる。


 極天の一つ、進化の果ては、ほくそ笑んでいた。

 聖帝ディオスのカウンターではないが、膨大なエネルギー…更なる進化の力を誘発し続けるエネルギーを無限に放つ超越存在の誕生を祝福した。


 ティリオ達はサルヴァードのまま超高次元へ放り出された。


 ファクドが

「これは…」


 目の前にある時空達を強制的に進化や影響を与えるエネルギーを放つディーエ時空連合の中心、その中核である超越存在がいる。


 レリスが

「こんな事…」


 ティリオ達四人の元へハジュン達四人が来てハジュンが

「だから、人の形を強く固着させる数多の絶望のエネルギーが必要だったんだ」


 グランナが

「なら、これを言ってくれれば…」


 ミカボシが嘲笑で

「言った所で信じるのか? 数多の時空達に影響を与えて破壊するような超越存在が誕生するかもしれないから、それを防ぐ為に、地獄を続けさせろ…と言ってもか?」


 スクナが呆れた顔で

「終わった。これでディーエ時空連合を含めて多くの周辺時空も影響されて、どんな最悪な未来が待つか…」


 アテルイが顔を笑みで引きつらせて

「これが結果だ。お前達のやった事へのな…」


 ハジュンは冷たい目で

「我々は、この最悪を防ぐ為に行動していた。それをお前達に伝えても…お前達は信じないだろう。人は善意が本質ではない、悪意が本質だ。自分が信じる自分の感情が見たいだけの間違った現実を信じる。それが人だ」


 暴走して大放出する超越存在のエネルギー。

 その周囲へエボリューション・インパクター達が現れて囲む。

 アズサワ達だ。

 その放出される莫大な超越存在のエネルギーを極天の一つ、進化の果てへ送る。

 それによって進化の果ての力が更に強まって、進化を促す絶望のエネルギーが生じて、それが暴走する超越存在のエネルギーに送られる。


 皮肉な事だが…進化を誘発するエボリューション・インパクター達が、進化のエネルギーの元である超越存在のエネルギーの暴走を押さえる為に活動しているが…。


 ミカボシが

「あの程度では、抑えられんわ」


 ファクドが焦り

「どうする?」


 レリスが渋い顔で

「打つ手は…」


 グランナが絶望の顔で

「そんな、オレ達は…ただ、救おうとしただけなのに」


 ハジュンが

「救いだと? 救いという綺麗事を被せて、お前等の自己満足の為に行動した結果だ」


 ティリオは、元凶の中心を見つめると、その中心にいる人物が見える。

 膨大なエネルギーを放つ中心の者。


 ティリオが自分の左手を見る。

 エアリナ、ジュリア、ナリル、アリルの彼女達、大切で愛している伴侶達、番いである彼女達と繋がる双極の指輪を見つめて

「ボクが何とかする」


 グランナとファクドが「え?」とティリオのいるエネオルスを見つめる。


 ティリオが

「ファクド、ゴールドジェネシスって十万年も寿命がある種族だよね」


 ファクドが

「ああ…」


 ティリオが微笑み

「じゃあ、ボクを見つけて欲しい。グランナ」


 グランナが

「なんだよ」


 ティリオが

「キュリアと幸せにな。それと、エアリナ、ジュリア、アリル、ナリルに伝えてくれ。絶対に帰ってくるって…」


 レリスが察する

「まさか、ティリオ…君は…」


 ティリオが

「レリス、新しい超越存在の宇宙王としてディーエ時空連合を支えて欲しい、じゃあね」


 ティリオがエネオルスの力を全て鋭い槍型のエネルギーに変えて、膨大なエネルギーを発生させる中心の者へ向かった。


「ティリオーーーーーー」

と、ファクドが止めようとしたが、間に合わなかった。


 おおおおおおおおおおおおお!

 ティリオはエネオルスで、膨大なエネルギーの中心へ、強烈なエネルギーの奔流をかき分けて、中心の者へ到達して超高次元へ、その遙か高い場所、極天達がいる階位まで中心の者を連れて爆走した。


 膨大なエネルギーを引きずって中心の者がティリオと共に極天の域へ消えてしまった。

 それによって、全てが…終わった。


 ◇◇◇◇◇


それから三ヶ月後

 ディーエ時空連合は無事で、あの破壊されたコア時空は、膨大なエネルギーが固まったエネルギー結晶の時空となった。

 

 エアリナは少しだけ大きくなったお腹を抱えて、シュルメルム宇宙工業学園で授業を受けていた。

 エアリナが授業を終えると、同じお腹に子を抱えるジュリアも来て

「エアリナ、そっちの授業は終わった?」


 エアリナが頷き

「ええ…アリルとナリルは?」


 ジュリアが

「二人なら、もうすぐ終わると思うけど…」


 エアリナが

「二人を迎えに行こうか…」


 エアリナ、ジュリア、ナリル、アリルの彼女達は合流した。

 でも、そこにはティリオの姿がなかった。


 ティリオは、行方不明となっている。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、最終回 

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