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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
星を繋ぐ子供達
937/1109

星光 第146話 戦いと、グランナにキュリア、レリスと

次話を読んでいただきありがとうございます。

ティリオ達と収天螺王達との衝突。そして、キュリアとグランナが…


 数十兆キロの星系リングにて始まる戦争シェアリング

 初手、ティリオ達は超越存在の力を発動する。

 ティリオ、ファクド、グランナが全長140万キロ、太陽と同等のサイズの超越存在の力を顕在化した存在を出現させる。

 ティリオとファクドにグランナの乗っているオメガデウスの機体は、超越存在が無限に力を発生させる領域、超高次元から生じる力を全て受け止めて、それに相応しいエネルギーの躯体を構築する力がある。

 

 ティリオは黄金に輝く鎧竜、ゴルドラグラー

 ファクドは黄金に輝く千手観音のような鎧武者、ゴルブラスター

 グランナは、無限の数に近い膨大な数の月サイズの鎧鳥達の軍勢、ゴルエルファス


 レリスは、自分が乗る機体が点になる程の巨大な存在達を横に

「全く、幾ら…リングが広大だからって最初から、それを…」

と、少し呆れている。


 だが、もっと呆れる事が起こる。

 その太陽サイズの三つを呑み込むような光の流星が出現する。

 ディオンニウムをコアとして、太陽サイズの三つを呑み込む程の光の流星となって特攻するのは、レオだ。

「楽しもうぜ!!!!!!!」

三つの太陽サイズと、それを呑み込む程の流星が衝突して、数十万キロの爆発が生じる。

それが色んなエネルギーを創成して、巨大な渦を形成した。


 次に、宇宙の…星系リングの上下が落ちてくる。

 冗談抜きで、本当に宇宙を映した壁、空間の壁が上下からティリオ達に落ちてくる。

 ティリオのゴルドラグラーが光の咆哮を放って上下から落ちてくる空間の壁を破壊する。

 それをやったのは、ディオンニウムに乗るルオだ。

「流石、ティリオくん。この程度は防ぐよね…」

と、何処となく嬉しそうだ。


 それをメガデウスの機体から見ていたレリスは、顔を引きつらせる。

 最初の軽い衝突がもう…宇宙レベルというか、自分が想像できる出来事を越えていて…呆れる。


 レオが

「さて、ティリオ、そして…ファクドくんか? お前達の相手はオレだ」


 ルオがレリスの前に来て

「アナタのダンスの相手は、自分という事で…」


 レリスは目の前にいるディオンニウムに乗るルオを見て

「お手柔らかに頼むよ」


 ルオが指を成らして

「なぁ…自分と戦って階位を上げて貰うだけだから」


 レリスは渋い顔をする。

 つまり…この戦いで、レリスは…

 そう考えている間に、ルオがディオンニウムを走らせる。

 ルオの全長二〇〇メートルの黒き機神ディオンニウムを、レリスの白銀の機神メガデウスが避けて、それをルオのディオンニウムが追いかけて衝突による螺旋昇りを形成する。


 グランナは

「おれは…」

と、グランナのゴルエルファスの目の前に、キュリアがアニアとラニスが乗るディオンニウムの三機が現れる。


 キュリアが

「グランナ…」

と、苦しそうな顔をする。


 グランナが

「キュリア…オレは…」


 キュリアが「もういい!!!!」と叫ぶとアニアとラニスのディオンニウムを繋がる光のリングを形成すると、膨大なエネルギーが吹き出して、そこれがグランナと同じ太陽サイズになり、漆黒の巨大な鎧竜の躯体を構築する。

キュリアにアシストするアニアとラニス。

 それによってキュリアは超位の存在、グラデルスを構築した。


 漆黒の鎧竜グラデルスと、惑星サイズの鎧鳥達の群体ゴルエルファス

 その衝突が始まった。


 グランナが

「キュリア、聞いてくれ。オレは…お前を!!!」


 キュリアが

「なんで来たの! グランナ…どうして!」


 グラデルスの全身から漆黒のエネルギー光線が無数に放たれる。

 それと衝突するゴルエルファスの群体。

 膨大な数の爆発達が発生する。


 これでは、どうしようもないと…グランナは判断して、群体から集合体にゴルエルファスを変える。

 それは黄金に輝く鎧グリフォンだ。グリフォン形態になったゴルエルファスが、漆黒のグラデルスに突貫して

「キュリア。聞いてくれ…オレは、オレは…キュリアの為に…超越存在を目指した」


 グラデルスを暴れさせて避けるキュリアが

「そんなの私には関係ない。アナタが勝手にやった事でしょう!」


 グランナがグラデルスから放たれる漆黒のエネルギー光線の咆哮をゴルエルファスの鎧翼で受け止めて

「そうだ。オレが勝手にやった事だ。でも…オレは、オレは…お前を…キュリアを…何時か助けたい、救いたいから…ここまで来たんだ!」


 キュリアが「もう、遅いのよ!!!」と叫びグラデルスの漆黒のエネルギーを全身に放って纏わせてグランナのゴルエルファスへ衝突する。

 それをグランナは受け止める。

 グランナが涙して

「ああ…その通りだ。ごめんな…遅くなって」


 キュリアは苛立って

「だから、もう…私達に関わらないで!!!!!」

 グランナへの拒絶が攻撃になる。


 ティリオとファクドのゴルドラグラーとゴルブラスターと衝突する、レオのディオンニウム。

 そのぶつかり合いは、太陽サイズの火球や渦を形成する。

 ファクドは、疼くのを感じる。

「これが…インフィニティット」

 内側から力が吹き出しそうな感覚が襲ってくる。

 この衝動に任せて動けば…後々に


 ティリオがファクドに

「ファクド、呑まれるなよ」


 ファクドは笑み

「ああ…」


 今回の戦争シェアリングしている場、星系リングの上で待機する収天螺王の時空戦艦。

 収天螺王は笑み

「よしよし、良い具合になっているぞ」

と、星系リング内の超越存在のエネルギーが上昇しているのを感じる。


 レリスとルオの衝突、無限に繰り返される光のぶつかり合い。

 レリスの全身が疼く。

 ルオの衝突、インフィニティットの作用によって、レリスの超越存在の資質が増幅される。

 何かが自分を呼んでいるのを感じる。

 レリスは、必死にあがらうが、ルオは余裕を無くすように戦いの手を強める。


 レリスのサポートをしているアムダスとイムダスが、アムダスが

「レリスくん。こちらでもリミッターを掛けるけど」


 レリスが呆れた笑みで

「時間の問題でしょうね」


 イムダスが

「レリスくん。多分、相手の目的は…君の…」


 レリスが溜息を漏らして

「はぁ…そうかい、じゃあ、つき合ってやるよ…」


 ルオとの衝突を強めるレリス。

 ルオはそれを感じて「では」…とインフィニティットを更に強める。


 レリスはルオとのインフィニティット、無限上昇に呑み込まれて次元も時空も高次元も突破する光の螺旋を登る。

 レリスが遙か上昇する光から声と視線を感じる。

 一つは進化の果てという極天

 もう一つは、意己決己だ。


 意己決己の極天がレリスに手を伸ばして

”さあ…自分の意思で進みなさい”

 その手をレリスが手にした。


 レリスが超越存在へ。

 光の螺旋から太陽サイズの存在が出現する。

 白銀と輝く騎士だ。シルバリオスとなったレリスのメガデウス。

 レリスが超越存在となった事で、星系リングに超越存在のエネルギーが爆発的に広がる。


 星系リングが構築するエボリューション・インパクター達が

「バカか! アイツら!!!!」

 この星系リング内が超越存在のエネルギーで満ちた超高次元になってしまった。


 全てが一つであり、一つが全てになった超越存在の世界。

 そこでぶつかるキュリアとグランナ。


 グランナが超越存在の知覚でキュリアが歩んできた道を知る。

 一族達と彷徨い、何とか必死に生きてきた。

 そして、こんな地獄に辿り着いた。

 明日も未来も地獄しかないここで、それでも必死に…

 その生きる理由は…何度か死を覚悟したが、それでも踏み止まれた。

 それは…幼い頃に交わしたグランナの約束

”必ず迎えに行くよ…”

 叶うはずのない願い、出来もしない約束に縋る事で生きられた。

 それを…グランナが叶えてくれる。

 でも、そんな都合の良い事って許されないよね。

 それ程の犠牲を経てキュリアは生き残っているのだから。


 キュリアがグランナを知る。

 グランナは必死に足掻いて手段を探して、涙して苦しんで、その超越存在へ

 その気持ちは、好きだった大切な女の子を守られなかった後悔だ。

 誰かを守りたい、大切にしたいという、当たり前の気持ちだ。

 だから、今度こそ…その手を…

 その為に得た力だ。救おうとする手と、救って欲しい願う手、その手を繋ぐ為に。


「バカ…」とキュリアが涙する。


 グランナが言葉に来ない思いを

「おあああああああああああ!」


 それが更なる超越存在の極天の力を呼び寄せて、星系リングが破壊されて、時空を貫く程の光の柱が出現する。

 その全長、宇宙の全長と同等だ。

 

 宇宙の全長との星系幅の光の柱を浴びる収天螺王が

「これを待っていたぜ!!!!!」


 ディーエ時空連合の時空達の高次元に時空サイズを超えた存在が出現する。

 グランナの願いに呼応して、ティリオ達の黄金と紫金が融合したフォーミュラリオンのサルヴァードが出現し、その目の前に収天螺王の全力、巨龍、収天超龍帝が出現する。

 収天超龍帝はティラノサウルスの如き顎門、龍の全身から暴力的な龍腕を無数に伸ばして、深い紫の鱗に覆われている。

 時空サイズを超越した収天螺王の収天超龍帝。

 ヴォオオオオオオ!

 収天超龍帝がティリオ達のフォーミュラリオンへ向かってくる。


 フォーミュラリオンのコアにはグランナを前にティリオ、ファクド、レリスがいて、コアの空間に浮かんでいる。

 グランナが

「オレは! 絶対にキュリアを助ける」

 フォーミュラリオンの鉄拳を収天超龍帝へ向ける。


 フォーミュラリオンと収天超龍帝が衝突して、無限のエネルギーと無限の時空達が生じる無限時空生成のビッグバンが発生した。


 それをディーエ時空連合の時空達が浴び続ける。


 無限時空生成ビッグバンを続けるフォーミュラリオンと収天超龍帝だが

「良い覚悟だぜ」

と、収天螺王が収天超龍帝を引かせる。

 フォーミュラリオンの一撃が収天超龍帝に入り、更なるビッグバンの大爆発を起こして勝敗は決した。


 ティリオ達全員が星系リングだった星系へ帰って来た。

 ティリオが前にいる収天螺王の時空戦艦に

「トオルさん…ワザと…」


 収天螺王が時空戦艦の操縦艦橋から

「察しろ…」


 ティリオが溜息を漏らす。



 グランナとキュリアは

「キュリア…オレは、キュリアの事が好きだ。これはずっと変わらない」


 キュリアは涙して

「ほんと、バカよ。本当に」


 グランナが元に戻ったオメガデウスの手を、キュリアのいるディオンニウムに向けて

「だから、帰って来てくれ」


 キュリアがいるディオンニウムの背中を、アニアとラニスのディオンニウムが押す。


 キュリアのディオンニウムがグランナのオメガデウスに近づき

「本当に…いいの?」

と、キュリアが


 グランナが微笑み

「いいに決まっているだろうが…」


 ティリオ達の勝利で終わった。



 ◇◇◇◇◇


 その全体を見ていたミカボシ、ハジュン、スクナ、アテルイの四人が驚きと怒りの顔をだ。

 宇宙空間で、時空戦艦の先端にいる四人の後ろにアズサワが現れて

「良かったじゃあないか…更に完成度が上がるぞ」


 ハジュンが怒りの顔をアズサワの向ける。


 アズサワが嘲笑を向けて

「ルールを逸脱するなよ。お前等は独裁者じゃあない。全てを無しにする拒否権なんて無いだろう」


 スクナが

「こんな奇跡、続く事は無いぞ」


 アズサワが呆れたように頭を振り

「残念だよ。それを分からない程、バカなのか? 奇跡? これが…聖帝ディオスの血族の力、あの聖帝の子供達の力なんだよ」

と、告げて背を向けて

「じゃあな、次のリングでよろしく」 

 空間転移して消える。


 ミカボシ、ハジュン、スクナ、アテルイの四人は怒気に身を包んでいた。


 ハジュンが怒りを浮かべて

「良いだろう。それも呑み込んで…やる!」


ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次話を出すがんばりになります。

次回、ヘオスポロスと

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