星光 第145話 収天螺王達との
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最初の戦いがティリオ達を待ち受ける。その相手は…収天螺王
キュリアは夢を見ていた。
それは懐かしく、子供の頃に当たり前になると思っていた頃の夢だ。
グランナとキュリアは、仲が良く…お互いに想い合っていた。
小さい子供同士だが、ずっとずっと…このまま一緒だと、思っていた。
だが…
キュリアが目覚めると、何時もの自室の天井があった。
体を起こして、ベッドから出て、制服に腕を通して…。
そして、室内のシステムがニュースを伝える。
その内容は、快進撃を続ける四つの勢力だ。
ティリオ達、収天螺王が加わった自分達、ヘオスポロスと繋がった勢力、単独で行動するシンイラ。
それを見てキュリアは厳しい顔して、朝の会議へ向かった。
◇◇◇◇◇
ティリオ達は次に戦う相手、収天螺王達についての話し合いをしていた。
会議室でティリオが
「今回は、ボクとファクドにグランナ、レリスの四人で行く」
一同が揃う場で、スラッシャーが
「どうしてだ?」
ティリオが
「その方がトオルさん達と戦う時に有利だから」
ゲヘノムヴァのアルバラが
「どのように有利なのですか?」
ティリオが冷静に
「トオルさん達、収天螺王によって超越存在となった人達には、とある力が作用するんだよ。その力はインフニティット」
ファクドが
「インフィニティット…て何?」
ティリオが
「トオルさん達は、戦いの超越存在なんだよ。だから、相手にも戦いの力が伝染し始めるんだ。その戦いの力を伝染されると、無限のように力や能力が向上する」
レリスが
「つまり、双方、ぶつかり合った者同士が永遠に戦い続けられるって事は、勝敗が決しないのでは?」
ティリオが
「いや、勝負は決する。双方、ぶつかり合う二人が無限に力と能力を向上させると、必ずどちらかの知覚というか認識の限界へ達するんだ。そうなった方が負け。一瞬でインフィニティットの作用が消えて、相手の圧倒的な力で終わる」
グランナが
「つまり、オレは負けないって気合いがどこまで通じるか…って事か…」
ティリオが
「気合いって言うか…無限に力や能力が向上し続けると、それに対応できるメンタルを持っていないと破滅するってのと似ている」
一莵が
「つまりだ。その無限の力に飲まれないメンタルがある超越存在であれば…戦えるって事だ」
レリスが自分を指さして
「ぼくは? 超越存在じゃあないよ」
ティリオが
「レリス、悪いけど…今回の戦いで…君は超越存在になって貰う。君ならできるだろうから…」
レリスが少し溜息を漏らして
「分かったよ。何とかやってみる」
ゲヘノムヴァのアムダスとイムダスが挙手して
「戦闘には参加しませんが。サポートをやらせてください」
と、アムダスが告げる。
ティリオが頷き
「そうだね。じゃあ、よろしくお願いします」
と、アムダスとイムダスに戦闘サポートを依頼した。
◇◇◇◇◇
そして、収天螺王達との戦争シェアリングの日
ティリオ達は、ティリオ、グランナ、ファクド、レリス、サポートのアムダスとイムダスの六人。
ティリオ達は、各々の期待、ティリオ、グランナ、ファクドは…オメガデウスの機体と、レリスは、オメガデウスの機体の下位版メガデウスに、アムダスとイムダスは時空戦艦で出撃した。
一方、収天螺王達は、収天螺王を筆頭に顔合わせした男女二名の四人、その四人が収天螺王が作った黒い人型で翼を備えた機体、ディオンニウムで出撃する。
収天螺王は、赤い時空戦艦で、その隣に二百メートル級のディオンニウムの機体があった。それに…キュリアが乗っていた。
キュリアは、収天螺王の指名によって参加する事になった。
能力的にも問題ない。
収天螺王が覚醒させた子達、男子のレオ、ルオ、女子のアニア、ラニスの四人の内、女子のアニアとラニスを護衛に付かせた。
レオとルオが口の端を嬉しそうに上げて
「まさか、ティリオくんと本気で戦えるなんて」
と、レオが
「ああ…是非、戦って見たかった」
と、ルオが
二人とも嬉しそうだ。
収天螺王が
「レオ、ルオ、楽しんでこい」
アニアとラニスが
「私達は? トオルさん!」
と、アニアが
「ティリオくん達と楽しみたい!」
と、ラニスが
収天螺王が
「大丈夫だ。ティリオ達なら、オレ等を退屈にさせない」
収天螺王の眷属であり、覚醒させた子達は収天螺王の戦いの性質を遺憾なく受け継いでいるのだ。
キュリアだけが鋭く悲しそうな顔だ。
ティリオ達と収天螺王の一団が、戦闘を行う星系へ来た。
この数十兆キロサイズの星系全体がリングなのだ。
リングの星系の周囲を、エボリューション・インパクターの全員が囲んで結界のリングを構築していた。
ティリオ達がそのリング星系に到着し、収天螺王も入る。
それにより、戦争シェアリングの戦闘が開始された。
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戦いと、グランナとキュリア、レリスと