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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
星を繋ぐ子供達
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星光 第139話 覚悟はあるか? 前編

次話を読んでいただきありがとうございます。

ティリオ達は、何か方法がないか?と調べるも手詰まりな、そこへ訪れた来訪者が…


 ティリオ達は、話し合っていた。

 ティリオ、ファクド、レリス、ルビシャル、そして…エアリナとジュリアにアリルとナリルの四人

 エアリナ達四人は、話し合う四人にお茶を出したりしている。


 ファクドが

「クソ! どうにか出来ないか…と色んなデータを調べても…」


 レリスが

「聖帝ディオスの場合は、向こうが関わってきた。または巻き込まれた…で始まっているから道理は通るけど」


 ルビシャルが

「キュリアの場合は、事故的な扱いで、それで終わっているから…」


 ティリオが苦しい顔で、ディーエ時空連合の戦争シェアリングのシステムを見ている。

 そこへエアリナが

「少し、気分転換をしたら? 睨んでいても始まらないわよ」

 気遣ってくれる。


 ティリオは頭を抱えて

「信じられないけど、恐ろしく完璧なルールで…いや、運営システムで、この戦争シェアリングは動いている」


 レリスが同じく戦争シェアリングのデータを見て

「常人が出来る事じゃあない。全体の損害率を10%に抑えて、各陣営の戦争勝敗による資源や領土、技術が分配されている。大きく損害もなければ、資源や報酬を不平等に多く受けている訳でもない」


 ファクドが戦争シェアリングのデータを見て、呆れるようにデータがある端末をテーブルに投げ捨て

「だが、人的被害を考慮していない。確かに勝てば報酬を得てある程度の発展はするだろうが。それまでに亡くなった人の死者が…多すぎる」


 ルビシャルが冷たい目で

「そこが恐ろしいんじゃない? 勝利の快感を与えれば…犠牲になった多くさえも報われる。馬鹿な事を絶対にやる独裁政権の特徴、そのままでしょう」


 レリスが冷たい目でデータを見ながら

「その勝敗のバランス管理も恐ろしい程に調節されている。負けて損害を受ける不満と、勝利して報酬を得る快感、その敗者の下点ラインと、勝者の上点ラインのグラフを見事に体現して…コントロールしている」


 ルビシャルが嫌な笑みで

「集団全体で、ギャンブル中毒にさせているってこと?」


 レリスが溜息を漏らして

「おそらくね。だからこそ、他時空の流民も流入しやすい」


 ファクドが嫌そうな顔で

「他時空の流民を兵士として取り込み、勝てば仲間として取り込み報酬を分ける。負ければ…別の勢力へ追放、そこで…勝利を収めれば、追放した内部がもめて責任問題として、内部の改変が行われる。そこまで考えているだろうよ。恐ろしい。人として、知性ある存在がどういう行動原理を取りやすいのか…徹底的に理解して、戦争シェアリングの運営システムに組み込んでいる」


 ティリオが悔しそうな顔で

「一度、入り込めば…地獄の底まで落ちる。そういうシステムなんだ」


 ファクドが天井を見上げて

「コレは、確かにアヌビス様が行くなって止めるわ」


 レリスが

「最初は、資源や領土といった問題を解決する為の管理された代理的、限定戦争だったはずが…段々と逸れていき、そして…こんな地獄になった」


 ルビシャルが別のデータを見て

「二十年前にディーエ時空連合で存在した二人の超越存在、その二人が作ったシステム、戦争シェアリング。その二人も…ディーエ時空連合の者達に殺されて…呪いなのかね? 自分達を殺した者達やその子々孫々まで苦しめる為に…」


 レリスが

「ヘオスポロスもコレに、装備や資源だけを売買するだけってのも分かる。これに巻き込まれたら…どうしようもないからね」


 ティリオが頭を抱えて

「完全に手詰まりか…」


 どうしようもない現状だけの確認。

 黙ってしまう皆。


 そこへ、インターフォンが鳴った。

 アリルが

「私が出るね」

と、行こうとした瞬間。


 玄関がガトリング砲でぶち抜かれた。

 武器を握るティリオ達五人、ファクドとレリスも武器を握り、ルビシャルが驚いているとエアリナが来てルビシャルを守るようにする。


 玄関をガトリング砲でぶち破った人物が入ってくる。

「よう…元気そうか?」

 スラッシャーだった。


 ティリオ達がスラッシャーへ斬りかかる寸前にスラッシャーが

「エアリナ、アオイ兄さんとして話がしたい」

と、告げる頃には、ティリオとジュリア、アリルにナリルの刃がスラッシャーの皮膚から紙一重で止まる。


 エアリナがスラッシャーの前、アオイに

「アオイ兄さん、どんな話なの?」


 スラッシャーが両手に装備するガトリング砲身を消して

「ゾディファル教団の本堂、惑星級宇宙戦艦ソルハルでマリアンナ達と、ゲヘノムヴァ、そして…ゾロアスを交えて話がしたい」


 ファクドとレリスは驚きで、ルビシャルは怪しむ顔だ。

 ティリオは真剣な顔で

「それは…罠か?」


 直球…とファクドは困惑をティリオに向ける。


 スラッシャーが真剣な顔で

「お前等、覚悟はあるか?」


 ティリオが

「話次第だ」


 スラッシャーがティリオに

「あの小僧、グランナも連れて来い」

と、ゾディファル教団達がいる時空へのアクセス場所を示したデータ端末を渡した。

 それをティリオ達に渡すと、スラッシャーは背を向けて去って行くが、その背中にエアリナが

「アオイ兄さん。ゾディファル教団に戻ったんだね」


 アオイ…スラッシャーは立ち止まり

「色々とある」


 エアリナが自分のお腹を触って

「また、昔みたいにアオイ兄さん達と仲良く出来るのを、この子も待っているから」


 スラッシャーは振り向き「え!」という驚きを漏らした。


 それはティリオも同じで「え!」とスラッシャーと同じく驚きの声を放ち、ジュリアが来て

「ごめんね。もっと早くに教えたかったけど、今回の事があって、言い出せなくて」

と、ジュリアも自分のお腹を触れる。


 アリルとナリルがジュリアの後ろに来て肩を持ち

「エアリナとジュリアに先を越されてしまったの」

と、アリルが微笑む。


 スラッシャーは、アオイとして

「ええ、あああ…お、おう…」

と、困惑しつつも

「そうか、体を大事な…」

と、定番の挨拶を残して去りつつ

「すまんな。玄関、壊して入ってしまって。修理代は後で…払うから」

と、締まりが無いかっこ悪い答えをして出て行った。


 呆然とするティリオにファクドが肩を組み

「いやぁぁぁぁぁぁ、お父さんになるんですか! ティリオくん」

と、ニヤニヤと笑っている。


 ルビシャルも「あらら…」と嬉し笑みで口元を押さえてしまう。


 ファクドに肩を抱かれるティリオの前にジュリアとエアリナが並んでエアリナが

「ごめんね。突然、こんな感じで言ってしまって」

と、言葉を聞いた瞬間、ティリオは嬉し涙を滝のように零した。

 ティリオは、ジュリアとエアリナが妊娠したのが嬉しかった。




ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、覚悟はあるか? 後編

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