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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
亡国覚醒カタルシス
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星光 第115話 黄金の軍勢

次話を読んでいただきありがとうございます。

大規模なハッキングから復旧した後の追跡を警戒するティリオ達。

そこに…現れたのは…

 

 ティリオ、グランナ、ファクドの三人の超越存在のマキナ達と、クロスト達七人のマキナ…ゼウスリオンの七機が出撃する。

 ハッキングから回復したヴァイオレットの時空艦隊は、まだ…艦隊の防衛の展開ができないでいる。

 

 ティリオ達十人の機体、マキナが先行する。


 ティリオが先頭で

「必ず相手はハッキングから復旧したのを察知する筈だ」


 グランナがガイオロスがティリオのゼウスリオンに並び

「そんなに早く展開されるか? 他の連中だって同じように復旧して」


 ティリオが鋭い顔で

「そんな簡単に復旧できるようなハッキングじゃあなかった。システムの根幹までも…」


 ファクドのサラスティヴァが並び

「って事は…相手は…やっぱり…」


 ティリオが

「ああ…テロの支援者の裏に…」


 クロストとナハトルのゼウスリオンの二機が来てナハトルが

「ティリオ…センサーに反応があった」


 ティリオが

「方角は?」


 ナハトルが送信して

「三時の方向、三十度上」


 そこをティリオが超越存在の持つ感覚で探ると

「うわぁ…」

と、驚愕する。


 クロストがゼウスリオンで全員にセンサーのデータをリンクさせて

「ウソだそう。惑星サイズが二つ、そして…シャレにならないレベルの超高エネルギーが二つ」

と、告げた後に、ティリオ達の視界、遙か遠くに空間転移の反応が起こり、それが出現した。


 黒い結晶のような物体で構築された全長一万二千キロの惑星兵器が二機、その前に白銀と輝く百キロの円盤型の存在。


 ティリオ達のマキナの後ろに続くゼウスリオンの一つにいるエアリスが

「ウソでしょう。惑星兵器が二つ、恒星間戦略兵器メルカバーが二つ。そして…」


 エアリスの姉妹のアリエスが操縦するゼウスリオンのセンサーを使って調べ

「メルカバーのコアには、オメガデウスの反応があるわ」


 別のゼウスリオンに乗るナーリスが

「高次元兵器、オメガデウスが二機も…そこまでする?」


 クロストが苦しそうな顔で

「ティリオ、ドラグラー(超龍武装)を使わせてくれるか?」


 ティリオが頷き

「ああ…でないと、惑星兵器を二機なんて相手にできない。鹵獲はムリだ。破壊しかない」と、ティリオは自身のシンギラリティ、超越存在の力にアクセスして、眷属であるクロスト達に超龍(ドラグラー)の使用権限を与える。


 クロスト達七人が離れて、クロストが

「ティリオ、メルカバーの方を頼む!」


 クロスト、ナハトル、サラナの三人


 エアリス、アリエス、マーリル、ナーリスの四人


 二つに割れるゼウスリオン達。

 その二つに割れたゼウスリオン達が閃光を放ち上昇すると、その閃光が爆発して、爆発したエネルギーが赤、黄金へ変貌し、それが集約して戻ると同時に惑星サイズの存在を二つ創造する。

 黄金の翼を背負う黄金龍の超龍、ドラグラーゴールド

 赤き鉤爪を幾つも持つ深紅の超龍、ドラグラーレッド


 黄金結晶の翼龍ドラグラーゴールドと、深紅の結晶を持つ鉤爪超龍ドラグラーレッドが惑星兵器の二機へ向かった。


 惑星兵器達はその武装を展開させる。

 花弁のように開き、中心部の機神のような中核を見せ、広げた結晶は砲身のように構えられる。その様は巨大な戦艦のようだ。

 惑星兵器達が向かってくるドラグラー達に百キロ級の光線の雨を発射して応戦する。

 クロスト達が動かすドラグラー達は、それにエネルギーシールドを展開して弾く。

 そして、顎門から惑星を貫く程の太さがある光線を放ちつつ、全身から結晶のミサイルと発射する。


 惑星兵器とドラグラーの間に幾千億の閃光が瞬き、苛烈な戦場が誕生する。


 それとは別の場所、百キロの円盤型の恒星間戦略兵器メルカバーの二機がティリオとグランナ、ファクドのマキナ達へ迫る。


 恒星間戦略兵器メルカバーが割れて変形する。

 その形状は、オージンがティリオと戦った時と同じ機神スカイギアと同型だった。


 機神スカイギアの胸部には、オージンの時と同じく動力炉でありスカイギアの全てを総括するシステムのオメガデウスが輝いている。

 そのオメガデウスに乗っているのは…

 シャヴァとブリジットだ。


 シャヴァが

「さて…この子達、どれくらい持つかしら?」


 ブリジットが

「そうね…一時間が良いところかしら」


 二人は勝てる確信を持っていた。

 それ程に強大な力を持っているからだ。


 ティリオとグランナにファクドの三人が乗るマキナ達の前に、全長百キロ越えの機神が二柱も現れる。

 白銀と輝く機械の体と翼、その胸部に高次元から無限にエネルギーを取り出すオメガデウスが黄金の光の刃先を伸ばしている。

 恒星間戦略兵器メルカバーの進化形、機神スカイギア達。


 グランナが歯軋りして

「クソッタレが…」


 ファクドが

「グランナ、ぼやいている場合じゃあ」


 ファクドが言葉を放つ間に二柱の機神スカイギアが両手に惑星サイズの光の刃を伸ばして、ティリオ達三機へ振り下ろす。

「回避!!!」

と、ティリオは叫ぶ。


 機神スカイギアの惑星サイズの両断刃の持つエネルギーが凄まじ過ぎて、超強力な引力が働く。

 その引力から逃れようと、ティリオとグランナにファクドの三人は、マキナの機体をオメガデウスへ変貌させる。

 ティリオの白銀、グランナの赤金ファクドの黄金の三つのマキナからオメガデウスへ変身した機体は、機神スカイギアの斬撃を回避するが…。


 シャヴァが

「逃がさないよ」

と、操縦する機神スカイギアの別の力を発動させる。

 それは淡く赤い光の波動で、光より早く広がってティリオ達三人のオメガデウスを捉えた瞬間。

 ガクンとティリオ達のオメガデウスの動きが鈍くなる。


 ファクドが

「ど、どうしたんだ?」


 グランナが自分の両手を見て

「ええ…力が…」

 自分の超越存在の権能が吸われていく感覚を感じる。


 ティリオが青ざめて

「まさか…コイツ…超越存在の力を吸収して…」


 機神スカイギアのもう一つに乗るブリジットが

「へえ…一機だけじゃあ足りないんだ」

と、シャヴァの機神スカイギアと同じ淡い赤い光の波動を広げる。


 ティリオ達のオメガデウスが軋む動きをする。

 赤い光の波動がオメガデウスの力を吸収して機神スカイギアへ送る。


 ティリオが

「これは…対…超越存在用の兵装…なのか」


 動きが鈍くなったティリオ達のオメガデウスへ、機神スカイギア達が再び惑星サイズの両断刃を構えて

「終わりね」

と、シャヴァの掛け声と共に二つの惑星サイズの両断刃が墜落する。


 ファクドが「マズい!」と叫び。


 次の瞬間、シャヴァとブリジットの機神スカイギアへ黄金粒子のエネルギー砲が放たれる。

「な!」とシャヴァとブリジットは戸惑いつつも、自分達の機神スカイギアの回避を行った。

 それによってティリオ達を捉えて力を奪っていた赤い光の波動が消えた。


 ティリオの通信に

「ティリオ、無事!」

と、エアリナの画面が出る。


 そして、ティリオ達の頭上の宇宙空間から黄金に輝く機神スカイギアが出現し、その機神スカイギアの周囲を三機のティリオと同じ白銀のオメガデウスが周回していた。

「ふぅ…何とか間に合ったようじゃわい」

と、オージンの通信画面がティリオ達に届く。


 ティリオ達を助けた黄金の機神スカイギアは、オージンが作った存在で、それを操縦するのはエアリナであり、その周囲を周回していた白銀のオメガデウス達がティリオ達に駆けつけて

「大丈夫?」

 ジュリア、アリル、ナリルの三人の顔が通信画面に出た。


 ティリオが安心した顔で

「みんな、エアリナ、ジュリア、アリル、ナリル…無事で良かった」


 エアリナが操縦する黄金の機神スカイギアがティリオ達の後ろに位置して

「もう、大丈夫だから」

と、エアリナが通信を送る。


 そして、シャヴァとブリジットが乗るオメガデウスに、何かが打ち込まれた。

 それは小さな弾丸だが、それがオメガデウスの表面に広がってオメガデウスを侵食する。

 それを打ち込んだのは、ステルスに身を隠した紫苑と千華が乗るバトロイドだった。

 複座のバトロイドの後部席にいる千華が

「的がデカくて楽だったわ」


 シャヴァとブリジットが乗るオメガデウスが動きを止める。

 千華が打ち込んだ弾丸の効果でオメガデウスが操縦不可能になる。


 忌々しい顔をするシャヴァとブリジットだが、通信画面にミカボシが出て

「緊急脱出をさせるぞ。いいな」


 シャヴァとブリジットは渋々頷いた瞬間、ドラグラーのクロスト達と戦っていた惑星兵器達が閃光を放って自爆した。

 同時に、シャヴァとブリジットの機神スカイギアも自爆、シャヴァとブリジットを乗せたオメガデウスだけが遠方へ脱出して消えた。


 それをファクドが確認して

「一応は、何とかなったが…」


 何とか攻撃をしのいだ。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次話を出すがんばりになります。

次回、更なる脅威

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