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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
逸般の誤家庭
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星光 第98話 出迎えにて…

次話を読んでいただきありがとうございます。

エアリナが痛感するティリオの家の凄さ、そして…オージンを迎えに行くティリオに


 翌日、エアリナは溜息を漏らして、ティリオの弟妹が作るゼウスリオン達を見つめる。

 その遙か遠くには、全長五万キロの巨大な宇宙施設、軌道エレベーターコロニー、ミリオンが遙か宇宙で見える。

 そのミリオンもティリオ達の所有物であり、他にもアースガイヤがあるアースガイヤ星系には、ティリオ達が作った惑星級の実験生産工場、プラネットファクトリーが幾つもある。

 エアリナは

「アタシ…凄い人の元へお嫁にきちゃったんだ…」


 隣にいるアリルが

「どうしたの? エアリナ…」


 エアリナが

「いや…アースガイヤへ来て、ティリオと一緒に生活すればするほど…ティリオの凄さが…聖帝の血族の凄さが目について…」


 アリルが「ああ…」と唸り

「大丈夫、慣れるわよ」


 エアリナが

「そうかなぁ…」


 アリルが

「じゃあ、エアリナは、ティリオを崇め奉るの?」


 エアリナが

「それはティリオが嫌そうだから…対等にしているけど…」 


 アリルが

「大丈夫よ。どうしようもなくダメな所も見えて来て、そこも…かわいいなぁって思えるようになるから」


 エアリナが

「そうかなぁ…」


 アリルが微笑み

「そうなる、そうなる」


 エアリナには、それが想像できないが…それは直ぐに分かる事になる。


 ◇◇◇◇◇


 ティリオは、その頃…時空魔導戦艦に乗って一人、アルファイド時空へ向かっていた。

 経由する時空達を進みながら、目的地のオージンがいるアルファイド時空の充座へ進んでいたが。


「おう、坊主」

と、オージンが通信を送る。


 移動中のティリオがブリッジで出て

「ああ…オージン様。ちょうど良かった。少しお話があるのでお迎えに行っていた所なんですよ」 


 通信のオージンが

「ワシも、お主に話があったのと、お主達の関係者、アースガイヤの面々と話がしたいと思ってな。そっちへ向かっているのだが…」


 ティリオが

「あら、鉢合わせになりますね」


 オージンが

「お前も出ているのか…では、ここで落ち合うとしようではないか?」

と、中継する別時空のポイントを転送した。


 ティリオが

「そこだと、ぼくの方が少し遅れますけど…」


 オージンが

「構わん。待っているよ」


 ティリオが頷き

「分かりました。そこで落ち合いましょう」


 オージンが単独で乗る時空戦艦と、ティリオが単独で乗る魔導時空戦艦は、指定のポイントで落ち合う事になった。


 その通信を傍受している者達がいた。

「目標、ここの時空で落ち合うそうです」

と、傍受していたエンジニアがデータを転送する。


 転送されたのは、とある時空艦隊だ。

 それを受けた若き艦隊司令の彼女は

「よし、ここで…オージンを確保する」


 補佐の女性の部下が

「ヴァイオレット様…そこには…聖帝のご子息も来るそうですが…」


 ヴァイオレット艦隊司令は

「問題ない。これ程の艦隊を率いるのだ。聖帝のご子息だって怯む筈だ」


 補佐の女性部下、オルアナが

「まあ、確かに数十艦の時空艦隊を相手にするのは愚の骨頂ですからね」


 ヴァイオレット艦隊司令が率いる時空艦隊が、オージンを狙って目的のポイントへ向かった。



 ◇◇◇◇◇


 オージンが乗る時空戦艦が目的の時空の中継ポイントに到着した。

 中継の巨大な百キロの宇宙港に停泊するオージンの時空戦艦。


 オージンが時間を確認して

「予定より、早く着いてしまったな…」

 ティリオの魔導時空戦艦が到着するのは三十分くらい後になる。

「暫し、港で休憩するかな」

と、オージンは港の施設へ降りる。


 宇宙港内にある小さな街施設のカフェでオージンがくつろいでいると、オージンが空間の気配、情報を察する。

「はて、艦隊?」

と、首を傾げた次に、宇宙港全体の画面がハッキングによる警報を表示させて、避難指示が…。

 それと当時に、宇宙港の街施設に十メートル前後のマキナ達が降臨して、オージンがいるカフェを取り囲む。


 宇宙港はあっという間に占拠されて、オージンが座るカフェを囲む人型機体マキナ達。

 そして、一隻の小型宇宙艦がカフェの隣に降り立ち、無数の強化装甲マシンを纏った兵士達が武装を抱えて降りて来て、カフェに突入する。


 その兵士達がオージンがいる席に来て

「貴殿が、オージン・オールディオン様でありますか?」


 オージンがカップを口にして

「これが飲み終わるまで待て」


 兵士が

「おい、いい加減に」


「あ!」とオージンが睨む。

 その威圧でマシン装甲に身を包む兵士達が下がる。

 何かの恐怖が襲ってきた。

 自分達は完全武装して、強い筈なのに…それよりもっと強い気配をオージンから…。


 オージンがカップを飲み終えて

「終わったぞ。さて、案内しておくれ」


 マシン装甲の兵士達は無言でオージンを囲み、その誘導に従ってオージンが宇宙艦へ入る。

 オージンが空いている席に

「座って良いかの?」

と、微笑む。


「ど、どうぞ…」

と、兵士が席を示す。


「よいしょ」とオージンは平然と座る。


 オージンの余裕に兵士達が困惑する。誘拐している筈なのに、自分達が客人として招いているような雰囲気になる。


 オージンがマシン装甲の兵士達を見渡して

「そこのお主」

と、兵士達の一番奥にいる人物を指さして

「この者達の上官じゃろう。こっちに来て色々と説明してくれると助かる」


 指さされたマシン装甲の兵士は戸惑う。

 正解だ。このマシン装甲の兵士達のリーダーなのだから。

 上官のマシン装甲の兵士は、オージンへ近づき、頭部の装甲ヘルメットを外して顔を見せて

「どうも…ご協力…感謝いたします」


 オージンが微笑み

「はよ、説明せい。そうしないと…ワシを迎えに来た若人が激高して、お主等を…」


 上官が

「これ程の艦隊です。そんなバカな行動を…」


 オージンがフフ…と笑み

「アレは、聖帝の息子ぞ。聖帝の戦闘権能を全部、持っていると思え」


 

 ◇◇◇◇◇


 ティリオは、目的のポイントへ到着。

 そして、宇宙港が大艦隊に包囲されているのを魔導時空戦艦のブリッジから見る。

 ティリオは、超越存在の超知覚で、オージンが旗艦である百キロの大陸級時空戦艦に収容されるのを知る。

「なるほど…」

と、ティリオの声が低く唸り、そして

「そういう事なら、容赦はしない」

 ティリオは、自分の魔導時空戦艦を全速力で大陸級時空戦艦に突貫させる。

 大艦隊の無数の時空戦艦からの砲撃を、前面に展開した強大なシールドで弾き、大陸級時空戦艦の装甲へ突貫して突入した。


 大陸級時空戦艦のブリッジが騒然とする。

「そんなバカな!」

と、吠えるオペレーター達。


「今すぐ! 迎撃しろ!」

と、叫ぶオペレーター達。


 そして、ティリオは…突貫した魔導時空戦艦から姿を見せる。

 その全身に、五メートル前後の青き創世神機、デウスマギウスを装備させる。

 デウスマギウスの胸部には、人型のティリオと、その背中に接続する三対の装甲腕、巨大な脚部。

 ティリオに迷いはない。

 オージンの救出、確保以外、些末。


 大陸級時空戦艦の内部に広がる無人兵器達を光速に近い速度で、殲滅するデウスマギウス装備のティリオ。


 デウスマギウスには、青く燃える光の剣が伸びていた。


 ティリオの胆力は凄い。

 そして、迷いがないなら、更に能力を加速させる。


 大陸級時空戦艦のブリッジのオペレーター達が青ざめる。

「ウソだろう、一瞬で万近い無人兵器達が消えた…」


 青き光の流星、デウスマギウス装備のティリオが大陸級時空戦艦内を縦横無尽に駆け巡って、内部兵器達を破壊する。

 あっという間に内部兵器の三割が喪失した大陸級時空戦艦。

 応援に外部にいた時空戦艦を入れて応戦させるも、瞬く間にエンジンを粉砕されて航行不能になる。

 内部に入った時空戦艦達が航行不能になる様に、青ざめるオペレーター達。


 ティリオは無人兵器だけを破壊する。

 有人の場合は、戦闘力を奪って航行不能にして終わらせていった。


 そして、オージンがいる場所へ突貫する。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。

次回、時空艦隊の壊滅後

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