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星光 第82話 合流

次話を読んでいただきありがとうございます。


ティリオ達が新たなデータを得て解析するも手詰まった所へ彼女達二人が…


 エアリナの手伝いをして怪しい物資移動のデータを探して、立体画面の図にするティリオ達。


 ホテルの会議室で、判明したデータを見つめるティリオ達。

 ファクドが

「分かってはいたけど、色んな企業がコマとして使っていたなぁ…」


 クロエラは少し嫌そうな顔をする。


 グランナが

「だが、ある日を境に…物資の供給が止まっている」


 ジュリアが

「今から一ヶ月前から」


 クロエラが

「ルジェルが誘拐された日からです」


 ティリオが顎に手を置き考えて

「理由が分からない。物資が入らなければ…維持はできないはずだが…」


 ナリルが

「もしかして、雇い先を変えたとか?」


 ファクドが

「その可能性がなきにしもあらずだ」 


 ティリオが

「さて、どうしたものか…」

と、考える。


 ティリオ達が話し合っているそこへ、ホテルのフロントから連絡が入る。

「あの…皆様のお知り合いという方、二名が…」


『はぁ?』と全員が疑問の顔をする。


 フロントがその人物を映像で

『いぇぇぇぇぇい』

と、カレイドの千華と、お辞儀している紫苑の二人だ。


 ティリオだけが階層エレベーターから降りてフロントに来て

「何のつもりだ?」

と、千華と紫苑に会う。


 紫苑が

「ご無沙汰しています」


 千華が

「やああ! 元気!」


 ティリオが

「今は、大事な…って言うか、どうやってここが分かった?」


 千華が笑みで

「企業秘密…と、手詰まったんじゃあないかと思ってね」


 ティリオは黙ってしまう。


 千華が笑みで

「ああ…予想通りって訳ね」


 紫苑が

「今回の事、私達も関わっていますので…」


 ティリオが

「聖櫃の事は関係ないかもしれんぞ」


 千華がティリオの肩を抱き

「所がどっこい、関わっているかもしれないんだなぁ…これが」


 紫苑が

「私達が掴んだ情報がありますので…まずは…」


 こうして、カレイドの千華と紫苑を招いて、千華が

「やっほー 皆さん元気してたぁ?」


 ファクドが軽い感じで

「ああ…まあね」


 グランナが渋い顔で答える。


 千華がグランナに近づき

「おや…何、怪しんでいるのかなぁ? 私達はティリオと協力関係だから、大丈夫、大丈夫」


 グランナが腕を組み渋い顔で

「で、どんな用事だ?」


 紫苑が

「私達が諜報活動に使っている時空間ネットワークにゾディファル教団が引っかかりました」

と、ティリオ達が会議している立体画面データへデータを付け加える。


 千華が

「で、だ…そのゾディファル教団が…この時空の連中と関わっているのが分かった」

と、腕を組み真剣な顔で

「そんでだ。誰と組んでいるのか? 調べていくと…アサの民って連中と連んでいるって分かったわ」

  

 ティリオが「アサの民?」と疑問を呟く。


 千華がクロエラを見て

「彼女…外した方が良いんじゃないの?」


 クロエラが戸惑い、全員がクロエラを見つめる。 

 ティリオ達は疑問、千華と紫苑は悲しげな顔で。


 クロエラが

「どうして私を外さないと…いけないんですか?」


 紫苑が「千華…」と千華を見る。


 千華は面倒で頭を掻いて

「知らないのもムリはないか…汚点だもんね。この時空を統治している連中にとっては…」


 ティリオとグランナとファクドは渋い顔をして、クロエラは困惑の顔だ。


 千華が

「いい、これから話す事で、絶対に取り乱したりしないでね」

と、クロエラに釘を刺す。


「は、はい…」とクロエラが頷く。


 紫苑が「では、始めます」と別のデータを開示させ

「アサの民、それは…この時空で特殊な時空エネルギーを生成して供給していた人達です。そのアサの民が暮らす銀河、星系を…今のレッドリ・カンパニーの祖である。レッドフラグ社が…当時の軍閥と一緒に制圧して、アサの民を虐殺して滅ぼし…その星系を…手にしました」


 クロエラが焦り

「まってください。それって…私の亡き曾祖父の時代の話ですよね。確か…祖父や父からは…特殊なエネルギーがある星系を見つけて、それを使って今のレッドリ・カンパニーは…あるって」


 ティリオが嫌そうな顔で

「なるほど、自分達の歴史の汚点を…綺麗事で隠したのか…」


 ファクドが顔を押さえて

「最悪だ…そういう事か…」


 グランナが項垂れて

「つまり、そのアサの民が…オレ達が追っているメメントってテロリスト傭兵稼業の部隊であり…」


 千華が

「続きがあるわ…」


 紫苑が別のデータを開き

「アサの民は、全て殺される寸前に、聖櫃を使って、自分達の記憶やアストラルデータを高次元に転送して保持させて…」


 千華が

「高次元に転送保持されているアサの民のアストラデータは、自分達と似た形質の生命へ転送されるわ」


 紫苑が

「そのアサの民の遺伝データ、形質データは…この世界のアームズヒューマンに生かされています」


 クロエラが困惑していると、ティリオが

「まさか、クロエラ嬢が奪還を願っているアームズヒューマンのルジェルは…」


 千華が

「高次元に転送保持されたアサの民のアストラルデータが入った存在って訳よ」


 紫苑がクロエラを見つめて

「つまり、貴女が大切に思っているルジェルというアームズヒューマンは、貴女の祖先によって滅ぼされたアサの民の転生であり、貴女達、一族に怨みを持っているという事です」


 クロエラがショックを受け俯いてしまうと、クロエラの隣にいるジュリアが

「大丈夫?」

と、肩に手を置く。


 ティリオ達が溜息を吐き

「それ程、分かっているって事は…メメントの位置も…」


 千華が頷き

「分かっている。どうする? アタシ等は…聖櫃が関係するから侵入して探るけど…」


 ティリオが鋭い顔をして

「ルナリス司令には…色々と聞かないといけないなぁ…」



 ◇◇◇◇◇


 ゾロアスの方である一莵が、この時空のとあるコロニー戦艦のホテルにいて

「どうやら、カレイドに流した情報がティリオ達に届いたらしい」


 一莵の隣には、ディジレーター(廃棄女神)にして一莵の伴侶のユノがいて

「どうするの? 一莵」


 一莵は

「おそらく、ルナリス司令に問いただすだろう。まあ、決裂するのが目に見えているが…それは、こっちとしては面白くない」


 ユノが笑み

「じゃあ、久しぶりに…」


 一莵は頷き

「ああ…本当に久しぶりに顔を合わせる事になるな」


 一莵達は動く。


 同時に、ティリオ達は再びルナリスがいる軍事コロニーへ向かった。


 


ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、アサの民

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