星光 第80話 依頼遂行
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ティリオ達は、ルナリス司令の依頼を遂行する。
膨大な数の無人兵器艦隊をティリオ達は戦い達成するが…
ティリオ達は、依頼を熟していた。
そこは、数多の無人兵器達が跋扈する宇宙域だ。
「ティリオ、そっちにいったぞ」
と、ファクドのマキナが数十機の無人兵器を追い込む。
「了解」とティリオが答える。
ティリオが乗るマキナ、ゼウスリオンの右肩にはリングが連なった砲身が備わっていて、それをファクドが追い込んだ無人兵器達へ向ける。
ファクドのマキナ、黄金の千手観音型のサラスティヴァが追いかける先にいる数十機の無人兵器へ、膨大なエネルギー拡散の攻撃を発射、それの拡散したエネルギー達に無人兵器達が破壊される。
グランナは?
単騎で無人兵器達を放出する無人宇宙戦艦へ走る。
グランナのマキナであるガイオロスは、向かってくる無人兵器達の攻撃を回避しつつ切り裂いて破壊して、無人宇宙戦艦へ走り、ガイオロスの右手に持つエネルギーソードを巨大化させて無人宇宙戦艦を真っ二つに粉砕する。
そこへティリオとグランナのマキナの二機が来てグランナが
「雑魚共は粗方、片付いたか?」
ファクドが
「ああ…こっちも戦艦達を落とすに専念するよ」
ティリオが
「ぼくは右に行く、グランナとファクドは?」
グランナは
「おれは正面へ」
ファクドは
「じゃあ、左に」
ティリオが
「そういう事で」
三人はそれぞれの方向にマキナを向けた。
グランナのマキナ、ガイオロスは両手に伸縮自在で巨大化できるエネルギーと、背中の光る翼から放たれる無数のエネルギー弾によって、無人兵器達を粉砕しつつ発射する母艦を破壊。
ファクドのマキナ、サラスティヴァは幾つもの手から無数のエネルギー弾を放ちつつ、超重力エネルギーの弾を無人兵器達の母艦に発射して圧縮粉砕する。
ティリオはのマキナ、ゼウスリオンは両肩にリングの連なった砲身を装備して、そこから無数の拡散エネルギーを発射して無人兵器達を粉砕しつつ、ゼウスリオン自身をエネルギーの流星と化して母艦に衝突して粉砕する。
それを遠くの偽装時空戦艦ダガーノートのブリッジから見るクロエラが
「凄い、無人兵器艦隊を…こうも簡単に…」
その隣に遠隔でサポートするエアリナの通信映像が出て
「三人ともウチの学園で、最強のマキナ操縦者だし、相応のマキナに乗っているからね。安心して終わるのを待てばいいわ。でも…私も行きたかった…」
クロエラがいる時空戦艦ダガーノートの周辺には、三機のゼウスリオンが待機して、それぞれにジュリアとアリルにナリルの三人が乗っている。
そこへ戦闘から流れた無人兵器の母艦が来るも、彼女達三人が乗るゼウスリオンの三機によって粉砕されて、クロエラが乗る時空戦艦ダガーノートは守られる。
ティリオ達が依頼を開始して三時間後。
依頼された無人兵器艦隊は、完膚なきまでに破壊された。
ティリオ達も人がいない無人兵器の塊だというので気が楽なのもあった。
無人兵器艦隊、その内訳は、無人兵器の母艦が五十艦、放出された無人兵器は十万機近く。
その大艦隊をティリオ達は、三機の人型機体マキナで沈めた。
ティリオ達の実力と、それに見合う装備達があったので、ティリオ達には当然といえば当然だろう…という、当たり前であって、褒められるべきではない…という感じだが。
他の者達には…。
ルナリスのいる軍事宇宙コロニーでは、ルナリスの秘書官が
「信じられません。アレほど、手を焼いていた暴走した無人兵器艦隊が…三時間で…」
ルナリスが
「な、問題ないって言ったろう」
秘書官の女性が
「依頼としては、最上位級、その報償は数十億ですよ。一夜にして、彼らは大金持ちになりましたが…」
ルナリスが
「彼らのここでの身分は、私の子飼いだ。飼い主である私が受けて、私から渡そう」
秘書官の女性が
「報告を受けて調査している艦隊が、困惑していますよ。それは?」
ルナリスが
「上には、私が使える子飼いを手に入れた…と報告するから、問題ない。だが…」
秘書官の女性が
「お迎えは、もう…向けていますから。彼らが不必要な引き抜きに巻き込まれる事はありません」
ルナリスが
「上々、引く抜かれたら、堪ったもんじゃ無いからな」
ティリオ達が依頼を終えて確認の艦隊を待っていると、確認の艦隊と共に数キロ級のコロニー宇宙戦艦が到着する。
それはルナリスの私用であるコロニー宇宙戦艦だった。
それにティリオ達の時空戦艦ダガーノートが収容される。
それを調査に来た艦隊の作業兵士が乗っているマキナから
「一体、何者なんだ? 彼は…」
これに関して秘匿するように箝口令が敷かれたが…。
人の口を塞ぐのはムリだった。
◇◇◇◇◇
クロエラの父、レッドリCEOのホワイトが部下から手を焼いていた無人兵器艦隊が、とある者達によって完全粉砕された報告を受けて
「そうか…」
その一言だけで終わった。
ホワイトの隣にいる執事のルビコンが
「もしかして、クロエラお嬢様の…」
ホワイトが
「だろうな…全く、とんでもない人物に救援を頼むなど…」
ルビコンが
「どうやら、ルーブレア家の子飼いという立場らしいですが…」
ホワイトが
「軍閥トップの一角に君臨する一族の下にいるのだろう。我々も下手には…」
ルビコンが
「よろしいのですか? もし…クロエラお嬢様が…知ってしまわれた場合…」
ホワイトは苦しい顔をして
「クロエラが知ったとして何ができる。どんな事をしても状況は変わらん」
◇◇◇◇◇
この時空の別の場所、ゾディファル教団のテスタメント達が…とある惑星の施設に来ていた。
テスタメントのアクレイトを先頭にホロイエル、クワイエルトが続き、とある部屋に入った。
アクレイトが部屋の奥で作業している人物に
「オージン殿…」
部屋の奥にいる男性がアクレイトを見る。オージンと言われた男性が
「あの無人兵器艦隊が墜とされた話か?」
アクレイトが
「ほう…流石…この時空全域を見る事が出来るミールをお持ちの事だけはある」
オージンが
「あの連中の小娘が…聖帝ディオスの息子達に依頼するなぞ。よくもまあ…信用したモノだ」
アクレイトが
「聖帝のご子息は、レッドリCEOのホワイトと繋がりを構築しようとしていたので…」
オージンが皮肉に笑み
「なるほど、あの血筋の連中は、取り入るのが上手いからなぁ…」
アクレイトが
「では…滞りなく…こちらとしては準備の品を用意いたしますので…」
オージンは頷き
「頼む…」
アクレイトは
「それと弟様の説得は…」
オージンが
「心配するな」
アクレイトが頭を下げ
「よしなに…」
テスタメント達が去った後、オージンはとある場所へ向かう。
そこは…大きめの個室だ。
その個室の席に座っている凛々しい顔の男性。
彼は、クロエラが探しているアームズヒューマンのルジェルだった。
オージンがルジェルに近づき
「ヴァーリス…」
ヴァーリスと呼ばれたルジェルが
「兄さん、オレは…」
オージンが
「時が満ちてきている。覚悟を決めないといけない。でなければ…我らの地が取り戻せない」
ルジェルが
「分かっているでも…」
オージンが
「お前は、どっちなんだ? ルジェルではなく、アサの民のヴァーリスであろう」
ルジェルが黙ってしまう。
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次回、探し人