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星光 第79話 交渉と依頼

次話を読んでいただきありがとうございます。

ティリオ達は目的の時空へ偽装時空戦艦ダガーノートで入り、身分も偽装して入るも…


 ティリオ達が操縦する偽装時空戦艦ダガーノートは、近くの軍事コロニーへ到着する。 その軍事コロニーの司令はルナリスである。


 ティリオは、グランナとファクドの二人を連れて港に降りて、後のジュリアとアリルにナリルとクロエラは艦内に残した。

 何かあった場合に、ダガーノートだけは脱出させ、ティリオ達三人は、後で幾らでも合流できる実力を持っている。


 ティリオを先頭にグランナとファクドが続いて、受付のシステムに来ると、案の定…注意人物として登録されているので、面接がしたいと申し出があり、それに従う。

 

 ティリオ達三人は、案内ドローンに従って通路を進むが…妙だ。

 通常なら、個別の調査個室に案内されて、そこで色々と質問を受けて調査される筈なのに、案内ドローンが導く先は、施設内の奥だ。


 ティリオ達三人が視線を交わす。

 これは…おかしい…。


 ティリオとファクドは隠しで武装を手にして、グランナは厳しい顔をする。


 そして三人が案内された場所は、司令室という有り得ない場所だ。


 ティリオを先頭に中に入る。

「失礼する」


 司令室の奥のデスクにはルナリスが座り、その左右には武装した人型兵器がルナリスの両脇に立っている。


 ティリオ達は…これは…マズい事に…と顔を渋くさせるとルナリスが

「そう怖い顔をしないでくれ」

と、ルナリスがティリオの前に来て手を差し向けて

「よくぞ、来てくれたね。新世代の方々…」


 それを聞いてファクドが頭を掻いて

「何時から…?」


 ルナリスがティリオと握手して

「最初からだよ。君達が来る事は聞いていたからね」


 ティリオが

「誰から…? いいや、もしかして、ルビーおじさんが…」

 そう、偽装を手配してくれたルビードラゴンが早めに問題へ取り組みやすいように口利きを…。


 ルナリスが

「ヴァラスアルヴァから…と言えば納得するかね」


 ティリオが厳しい顔をして、両脇にいるファクドとグランナが横見する。


 ティリオが

「一莵か…」


 ルナリスが頷き

「彼とは、良い関係を構築していてね。色々さ」


 グランナが

「部屋の奥にある、あの怖い武器達は?」

と、ルナリスのデスク両脇にいる人型ロボット兵器を示す。


 ルナリスは

「心配ない、アレは…私が管理している。私の指示がない限り安全だ。君達に危害を加えるつもりは毛頭無い」


 ファクドが溜息を漏らして

「それじゃあ、オレ達がここに案内された理由を聞きたいですね」


 ルナリスが部屋にある応接のテーブルを示し

「じっくりとお互いの誤解を解こうじゃないか」


 ルナリスを対面にティリオとその両脇にファクドとグランナが座る。

 四人の場に軍務の女性がお茶を持って来て

「どうぞ…」

と、全員分の前に置いた。


 ルナリスは、そのお茶を飲み

「彼女がいれたお茶は美味いぞ」

と、お茶を持って来た女性がルナリスの後ろに付く。


 ルナリスの対面にいるティリオは

「色々と急いでいるので…手短にお願いしたい」


 ルナリスは肩をすくめて

「君達が追っているテロリスト達は、私達も追跡しているが…対処ができない」


 ティリオの左にいるグランナが

「どうしてだ? テロリストなんだろう? 軍だったら真っ先に…」


 ファクドが

「対処しようとする前に逃亡されるのか?」


 ルナリスが頷き

「正解だ。我々が動く情報が漏れて、押さえようとする前に…消えてしまう。彼らは、テロリストの皮を被った傭兵組織だからだ」


 ティリオが

「繋がっている企業や組織が、逃す為に情報を提供するんだな」


 ルナリスが頷き

「その通りだ。他にも軍部の一部には、良い使い捨てのコマとして…繋がっている奴らもいる」


 ファクドが

「なるほどね。で、オレ達を使って、それを…」


 ルナリスが

「察しが良くて助かるよ。君達を使って押さえたい」


 グランナが

「オレ達を上手く利用したいって算段かよ」


 ルナリスが

「悪くはないだろう。君達はクロエラ嬢の事で追っている。我々は捕まえたいとしている。利害の一致だと思うけどね」


 ティリオ達三人がアイコンタクトする。

 ティリオは

”どうする? 繋がっておくか?”

 グランナは

”オレは止めた方がいいと思うが…”

 ファクドは

”ここは相手のペースに乗ろう。来たばかりで色々と面倒があるより、早いはずだ”

 ティリオが

”もしもの場合は…切り捨てるぞ”

 ファクドとグランナの二人は

”賛成!”


 ティリオが

「なるほど、用件は分かりました。そちらの提案に乗ってみようと思います」


 ルナリスが

「流石、次世代の方達だ。柔軟で助かるよ。大丈夫さ、君達が我々を裏切る意味なんてないようにするのは約束する」


 ティリオとグランナは真剣な顔で、ファクドは笑みにする。


 ルナリスは二十歳くらいだ。だてに若いだけで司令をやっている訳では無い。


 ファクドが

「では、我々は…どういう立ち位置で?」


 ルナリスが

「私の家、ルーブレア家が子飼いとしている私兵という事で良いかな?」

 軍閥と繋がる者達だ。プライベート部隊を持っていても不思議では無い。


 ファクドが

「良いでしょう。それで…」


 ルナリスが後ろにいる女性に手を向けて、その女性がとある端末をルナリスに渡して

「まずは、軽く実績を立てて貰う。なぁ…に不要になって処分に困っている無人兵器達がいてね。それを片付けて欲しい」

と、ティリオ達にその依頼がある端末を向ける。


 ティリオがそれを持ち

「へぇ…なるほどね。まあいいでしょう。この依頼を受けます」


 ルナリスが笑み「助かるよ」と


 こうしてティリオ達との交渉を終えたルナリスが、ティリオ達にお茶を持って来た秘書の女性と

「本当に大丈夫なんですか? 司令」


 ルナリスは笑み

「大丈夫だろう。彼らにはそれくらいの力はある」


 秘書の女性が

「暴走している無人兵器艦隊の処理ですよ。我々だって手を焼いているのに…」


 ルナリスが

「いいじゃないか。ヴァラスアルヴァの連中が、この程度は造作も無い連中だって言っていたんだ。それを信用しよう」


 秘書の女性が

「もし、依頼を達成できなかったら…」


 ルナリスが

「まあ、その時はその時だ」


 ティリオ達は依頼を達成する為に、暴走している無人兵器艦隊がいる宙域へ向かった。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、依頼遂行

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