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星光 第54話 スカイギアの真実

次話を読んでいただきありがとうございます。


母エリドナが、どうして、この場所にいるのか?

その理由とは…そして、残酷な…


 全ては神を、ゾロアスを再び生み出そうとした愚行から。

 それが、あの男、アルファティヴァによって利用されているも知らないで…。


 エリドナが入った黄金の石版にエアリナが近づき

「母さん、迎えに来たよ。ここから…」


 エリドナが目を閉じて手を交差させて浮かぶ黄金の石版のコアである水晶から淡い波動が放たれる。

『ごめんねエアリナ…私は、ここから出る事が出来ないのよ』


 エアリナがマキナのハッチを開けて

「大丈夫だよ。ここには、あの聖帝ディオスの子が、ティリオがいる。超越存在でも飛び抜けた力を持つ彼が、ティリオがいる。そうだよねティリオ」

と、ティリオのマキナに呼びかける。


 ティリオがゼウスリオンの操縦席からハッチを開けて出て

「ああ…問題ない。グランナもいる。二人の力で…」


 エアリナが母に

「だから! 母さん!」


 エリドナが波動を放ちながら

『出来ないの。私がいるからこそ…この封印が維持されているわ』


 エアリナが

「封印? この施設達の封印? それだって」


 エリドナが優しく波動を放ちながら

『エアリナ…聞いて。施設達や、眠っているディスガード達は問題ではないわ。それ以外の大きな問題があるの』


 エアリナが困惑して

「それ以外って何? ゾロアス・リヴァイブ計画の…」


 エリドナが

『アオイくん。元気だった…キミなら…知っているでしょう』


 アオイであるスラッシャーが歯軋りして震え

「エリドナ姉さん…そこまで、ここの呪いは深いんですね」


 エアリナを始め、グランナ、ファクド、ルビシャル、レリス、紫苑の五人は何が?と意味が分からなかった。

 千華とティリオだけが気付いた。


 千華が苛立って髪を掻き上げ

「最悪…そうか…そういう事だったんだ」


 ティリオが怒りの顔で

「原理としては…通っているまさか…そんな術が…」


 エアリナがマキナの機体をティリオのゼウスリオンに向けて、ティリオに

「どういう事よ! 説明して…」


 ティリオが苛立ちの顔で

「罪人食いの大神…サタンヴァルデットが…」

と、告げた瞬間、エリドナのいる黄金の石版の後ろに漆黒の巨大な炎のが出現する。

 十五メートルの黄金の石版よりも何倍も巨大な漆黒の炎には、無数の目があり、それが激しく動いている。


 エリドナが

『これが…私自身を使って封印している存在、サタンヴァルデット。数多の罪人を食い殺す天道、デウスなのです』


 ティリオのゼウスリオンの操縦席から、小さなドローンが飛び出し立体映像を投影する。

 それはティリオの父であり聖帝ディオスだ。


 通信の聖帝ディオスが

「何という事だ…こんな最悪な存在を…そうか、だから…この銀河はマイナスで量子化して時空群を彷徨っていたのか…」


 エリドナが

『これを封印する為に、アリアナ銀河の全ての質量と、スカイギアのシステム、そして…高次元と繋がる接続機ゾディファールを連結させて、封印の重しにしています』


 グランナが

「ティリオ、その…サタンヴァル…何とかが解放されるとどうなるんだ?」


 ティリオが

「サタンヴァルデットは、高次元域から様々な意識を観測し、その中でも罪人の意識を探し出して、罪人を狩り殺す」


 通信の聖帝ディオスが

「かつて、コイツを作り出した為に、罪人を皆殺しにされて、時空全域の知的生命体の人口が激減して、とんでもない事になっていた時空達を知っている。しかし、まさか…アヌンナキを創造する理論に、サタンヴァルデットを創造する記述もあったが…それを現実とするなんて…」


 スラッシャーが

「紛れ込まさせていたんだよ。アイツが…」


 その言葉に、ディオスとティリオは、アルファティヴァの姿が過った。


 エアリナがティリオに

「ティリオ…何とか出来るよね?」


 その問いにティリオは複雑な顔をする。


 エアリナがティリオの出ているハッチに飛び乗ってティリオを掴み

「何とか出来るよね!」


 ティリオが苦しそうな顔で

「出来なくはない。だが…それには…」


 エリドナが

『エアリナ…彼を困らせてはいけないわ』


 エアリナが強くティリオの胸に額を押し付け

「出来るなら…お願い、母さんを助けて」


 通信の聖帝ディオスが苦しそうな顔で

「それには…一度、この封印を解除してサタンヴァルデットを解放しなければ、ならない」

 

 ファクドが

「つまり、このシュルメルム時空が…」


 通信の聖帝ディオスが

「瞬時にサタンヴァルデットは、罪人を食らい殺す。おそらく…秒で…シュルメルム時空の人口の10%は消える。数時間後には全ての罪人を食らい殺して、次の近くの時空へ行き…同じ事を繰り返す。まさに審判の大量虐殺だ」


 エアリナが

「じゃあ、対応する装備を」


 エリドナが

『もう…時間がないの…数時間もないかもしれないわ』


 通信の聖帝ディオスが渋い顔で

「対応する為には、最低でも数週間の準備が必要だ」


 エリドナが

『エアリナ、だから…私ごと、このサタンヴァルデットを消滅させて。今なら私という存在がその固着となっている。私と共にサタンヴァルデットを消滅させれば』


「いやぁぁぁぁぁぁぁ!」

 エアリナは拒否の悲鳴を放ち

「イヤ、イヤ! やっと母さんを助けられると思ったのに…そんなの…イヤ…」


 ティリオが

「だから、ぼく達をゾロアス・エミュレーターで呼び寄せたんですね」


 エリドナが

『アリアナ銀河の封印は強力ですが、極稀ににゾロアス・エミュレーターが封印の隙間を縫って外へ出ていた。偶発的な事が封印も弱まって出るようになった。そこをついて私の意思が乗ったゾロアス・エミュレーターを…』


 ティリオが頭を抱える。


 エリドナが

『エアリナ、貴女にしか出来ない。私と同質の力を持つ貴女なら、スカイギアのシステムを操作して、私を消滅させる力を生み出して』


「いやあぁぁあああああ! 絶対にやらないわ!」

と、エアリナは拒否する。


 エリドナが優しい波動を放ちながら

『そう、もし…ここにエアリナだけだったら、困り果てていたでしょう』


 エアリナは察してスラッシャーをアオイを見つめる。

「やめてアオイ兄さん」


 スラッシャーが目を閉じている。


 エリドナが

『アオイくん、お願い…』


 スラッシャーが苦しそうな顔で

「エリドナ姉さん。すまない」


 エアリナが

「やめてぇぇぇぇぇ!」


 スラッシャーが乗る機体アシェルが光を放ち、スカイギアにアクセスしようとしたが


「やめなさい。アオイ」


 スラッシャーの機体アシェルが三つの光に襲われて防御に入る。

「クソが!」とスラッシャーが叫ぶ。


 全員の頭上からテスタメントの機体の三つと、そのテスタメントの機体達が周回する黄金の翼を持つ機体が降臨する。


 ティリオは黄金の機体を見て

「まさか! オメガデウス」


 黄金の機体に乗るのは、教皇マリアンナだった。

 教皇マリアンナのオメガデウスが、エリドナのいる黄金の石版の上に下りて

「エリドナ、命を粗末にしてはいけませんよ」


 エリドナが

『マリアンナ姉さん…』



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、全滅作戦

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