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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
母の星

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星光 第49話 故郷に帰る娘

次話を読んでいただきありがとうございます。


セイントセイバー部隊が到着して、惑星アリアドネへ向かうティリオ達…


 アリアナ銀河へセイントセイバー部隊が到着した。

 白銀に輝く翼を持つ宇宙国家戦艦セイントセイバーがティリオ達のいる惑星の上に時空転移する。

 宇宙戦艦デュランダルは、千キロの宇宙国家戦艦セイントセイバーに回収され、生徒達は避難という事で次の時空転移が可能になるまで、宇宙国家戦艦セイントセイバーで待機となった。


 ディオスは、宇宙国家戦艦セイントセイバーの情報システムと、アリアナ銀河の超空間ネットワークの接続を行い、アリアナ銀河の状態をチェックに掛かる。

 その間、ティリオは…


 ティリオ達は重装備化したゼウスリオン達を乗せたマキナを運搬する戦闘宇宙艦で移動していた。

 アリアナ銀河の超空間ネットワークによる空間転移を通じて、アリアナ銀河の中心である惑星アリアドネへ。


 その鋭角な宇宙艦は、その側面四つにゼウスリオンが張り付いて格納されている。

 その宇宙艦は忍者が使うクナイと似た形状だ。

 ティリオ達は、マキナを運搬する戦闘宇宙艦の操縦席、七人が寝泊まりしたり寝食と行った日常が出来るスペースの場所と直結している操縦席には、ティリオとエアリナがいた。

 ジュリアとナリルとアリルは、寝食をするスペースで待機している。


 ティリオはエアリナが前になる後ろの席の端末を操作して

「あと、0.65パーセコンドで惑星アリアドネへ到着する。今の航行速度なら一時間弱って所だな」


 前の席にいるエアリナが

「ティリオ…本当にありがとうね」


 ティリオが微妙な顔をして

「いや、気にする必要はないけど…なんで、君達まで…来たの?」

と、通信画面を開く、そこには、グランナ、ファクド、レリス、ルビシャルの姿があった。


 四人は、ティリオ達と同じくマキナを運搬する戦闘宇宙艦に自分達のマキナと操縦者を乗せてティリオ達の後を付いていく。


 ファクドが

「ここまで来たんだ。助けが多い方が良いだろうし」


 グランナが

「みんな、エアリナを放っておけないんだよ」


 ルビシャルが

「お人好しってヤツね。でも、まさか…レリスまで来るなんて」


 レリスが

「自分もそれなりの付き合いだからな」


 ファクドが

「しかし、ティリオとグランナが…ディスガードやディオートンを破壊する専用の装備を研究していたなんてなぁ…ダブルDS。時空性質固着機構…」


 それは、宇宙戦艦デュランダルがゾロアス・エミュレーターに襲撃された際に、ティリオとグランナが話していた装備だ。


 グランナが

「ディオートンやディスガードは、エネルギーの塊だ。それを特定の物質として固着、固定化させて破壊する装備で、まだ…実験中だ。本当に予定通りの性能が出るとは限らないぞ」


 ルビシャルが

「それでも、どんな攻撃だって通らないバケモノのチートを無くす装置なんだから、凄いわよ」


 レリスが

「どうやって、そんな装置を作れたのか? ディスガードやディオートンのサンプルは、直ぐに消失爆発する。本体から離れた瞬間に…」


 ティリオが

「シャナリアの時に…ね」

 シャナリアをネオデウスへ変換する際に、ディオートンの…


 グランナが

「旧世代のディオートンやディスガードなら、効力はあるだろうが…もし、新たなエネルギーや対応をされたら…」


 ファクドが

「遭遇したら、逃げるしかない存在に、戦えるくらいまでになるってのは革命だと思うけどね」


 ティリオが

「みんな、惑星アリアドネまでの自動操縦は、こっちが担当するから…」


 ファクドが

「大丈夫さ、もう…リンクさせたから、オレ達は、到着まで休むよ」


 グランナも

「そういう事だ。移動は頼む」


 ルビシャルが

「じゃあ、休憩はいりまーす」


 レリスが

「後は、よろしく」


 全員がマキナを運搬する戦闘宇宙艦のリンクをティリオの戦闘宇宙艦に繋げて、休息に入った。


 ティリオの戦闘宇宙艦の操縦席で、エアリナが

「みんな、余裕ね」


 ティリオが

「全員がダブルDSの装備を持っているんだ。ディスガードやディオートンに遭遇しても操縦技術じゃあ、負けない」


 エアリナが「そう」と告げて

「言いそびれたけど。ありがとう。アンタが…ティリオがいなかったら…ムリだったと思う。ここまで来るなんて…」


 ティリオが

「気にするな、ゾロアスに関しての事は、自分にも関係している」


 エアリナが少し恥ずかしげに

「あのさ…その…母さんを助けた後なんだけど、ティリオの事、母さんに紹介したいんだ。だから」


 ティリオが鋭い顔をして

「その話、今、必要か?」


 エアリナが少しムッとして

「何よ。その邪険にする言い方」

と、後ろのティリオを振り向くと、ティリオが青ざめて必死に操作をしている。

「え?」とエアリナが困惑する。


 ティリオが鋭い顔で

「グランナ! ファクド!」


 通信にグランナとファクドが出て、グランナとファクドが驚愕で青ざめて

「どういう事だ?」

とグランナが


「おいおい、どういう事だ?」

と、ファクドが


 エアリナが「どうしたの?」と


 ティリオが

「膨大な数の空間転移反応だ!」


 ティリオ達の戦闘宇宙艦の周囲に膨大な数の空間転移の光が明滅する。

 その空間転移から出てくるのは二百メートル越えの時空戦艦や宇宙戦艦の超艦隊だ。


 ティリオが焦るその横に宇宙国家戦艦セイントセイバーからクロストが通信を開き

「ティリオ! マズい事になった!」


「クロスト!」とティリオはクロストの通信画面を見つめる。


 焦るクロストが

「我々がここへ移動する手段のデータが流出した。今、ティリオ達の周囲に現れたのは、それによって来た艦隊だ!」


 エアリナが操縦画面に映り続ける宇宙戦艦達や時空戦艦達を見て、その横に刻まれた紋章、黄金の円環に十字が配置されたそれに

「ゾディファル教団…」


 ティリオが渋い顔をして

「クソ! 急いで向かうぞ」

と、戦闘宇宙艦の推力を全開にする。

 グランナ、ファクド、ルビシャル、レリスもティリオの戦闘宇宙艦のリンクを切って、各々で最大推力でティリオの戦闘宇宙艦に続く。


 まだまだ、空間転移してくる宇宙戦艦や時空戦艦を避けながらティリオ達は、惑星アリアドネへ疾走する。


 だが、ティリオ達を追って迫る三つの光が…。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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