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星光 第38話 アースガイヤに帰宅、その二

次話を読んでいただきありがとうございます。


ティリオと共に来た学友達は各々に…


 グランナ達やファクド、ルビシャル、レリス、エアリナは、ティリオの他の兄妹姉妹達と遭遇する。

 女の子達は、母親似だが…多くいる男の子の弟達を見て、全員が思った事をエアリナが言う。

「ティリオが、どうやって成長していったのか…分かるわ」


 そう、下は五歳からティリオの十七歳の総勢二十名の弟達は、ティリオと似ていて、成長年齢順に並べると分かりやすい程に成長記録のようになる。

 バラバラに四人のママ達から産まれたにも関わらず、男の子達は一緒だ。


 そこへ

「ただいま」

と、父親のディオスがナトゥムラと一緒に帰ってくる。

 父ディオスも揃って、ティリオ達、子供達も一緒にいるとそっくり家族すぎて逆に納得しかない。


 そして、ティリオ達の実家の屋敷で食事となるが、まあ…大人数だ。

 ゴタゴタと大家族の食事で、屋敷を維持する女中さん達も一緒に食事だが、大家族の食事風景で賑やかだ。

 何十人近い大きな食事風景だが、そこにディオスの家族以外の少女や少年がいる。


 ファクドがそれとなく聞いてみるとディオスが

「ああ…女の子達はウチの男児達の許婚達で、ウチに遊びに来て食事をする事があるんだよ。他の子達は、こっちで色々と教えている子達さ」


 ルビシャルが

「どういう感じの繋がりで?」


 ディオスが「知り合いさ」と答える。


 ルビシャルの隣にいるナリルがヒソヒソと

「全員、このアースガイヤ惑星に根付く王族や大貴族の血縁なのよ」


 ルビシャルは無言で驚きの溜息を吐く。


 そんな感じで食事が終わり、各人に部屋が用意されて宿泊する事になった。


 グランナとファクドにレリスの三人は同じ部屋で、三人が宿泊する屋敷は、ディオスの屋敷とは別にあるもう一つのディオスの屋敷であるオルディナイト邸宅の部屋だ。

 そこは、ディオスの屋敷と比べて何倍も大きいので大人数が止まれる。

 三人がいる部屋は、ホテルのスィートのように豪勢で広い部屋だ。


 ファクドは部屋の装飾品を見ながら

「文化レベルも高い。どう思うグランナ?」


 グランナが

「オレは、目的を遂げられたから良い」


 グランナの目的、それはディオスの屋敷で暮らす桜花…シュンカとの挨拶だ。

 シュンカは、グランナの時空へ超越存在のエネルギーを融通するゲイオルの妹で、ゲイオルと同じく超越存在であり、将来はゲイオルの時空、セレソウム時空で超越存在のエネルギー供給を手伝う事になる。

 グランナの血筋からすれば、ゲイオル達は本家、総本山にあたり、グランナは幾つもある分家達の一つだ。


 グランナが桜花と挨拶をすると、桜花がグランナの手を握り

「畏まらなくていいわ。ティリオから色々と聞いている。ゆっくりとチャンと成長して、将来は一緒にお互いの時空を支えましょう」


「はい」とグランナは頷く。


 桜花は微笑み

「そして、ティリオの友人でいてくれて、ありがとう」


 ティリオと友人であるという事は、将来的にはティリオも父親の聖帝の跡継ぎか、それに相応する何かにもなるし、それはグランナの目的である自分達の時空を支えるという未来に通じる。

 ティリオとの繋がりは、一生モノなんだなぁ…とグランナは噛みしめる。


 真剣なグランナにファクドは微笑みつつ、ファクドはレリスに

「レリスは淡々としているね」


 レリスは溜息をして

「内心、驚いているよ。あの聖帝の一族にここまで入れたんだ。自慢どころじゃあない」


 そう、それ程までに聖帝ディオスの権勢は強くなっている。

 聖帝ディオス、多くの超越存在や宇宙王達の纏め役、それはその時空のトップ達との繋がりを持っている人物との接触ないし、近づけるという事は、計り知れない。


 レリスは

「ファクドは、落ち着いているんだね」


 ファクドは笑み

「まあ、こういう時はジタバタしても意味は無いさ」


 ◇◇◇◇◇


 ルビシャルは、リリーシャに連れられて、夫である充人の屋敷で宿泊する。

 充人がルビシャルに

「シュルメルム宇宙工業学園では、面倒な出迎えをしてくれたが。ここでは必要ない。お前は、オレにとって遠縁の親戚の子だ」


 ルビシャルが頭を下げ

「はい。郷に入っては郷に従う…で」


 充人のもう一人の妻の獣人族のレディナが

「さあ、入って、歓迎するわ」


 レディナの後ろから充人の息子達であるジュードと、ジュダス、三女のジュリエッタの三人が顔を見せる。


 ルビシャルが三人に微笑み

「よろしくね」


 ジェダスが

「お姉ちゃんは、どんな機神を持っているの?」


 機神人類の始祖、充人の血を引く子供達には、同じ機神人類であるルビシャルがどんな機神を持っているのか…気になるのだ。つまり、機神を持っている気配を感じられるのだ。


 ルビシャルが

「今日は遅いから、明日、見せ合いっこしようぜ!」


 そんな感じで賑やかになる。



 ◇◇◇◇◇

 

 ティリオは、久しぶりのアースガイヤの自室で、みんなが纏めた宇宙戦艦に必要な設備の設計図を書いていた。

 魔法の力で様々な要望を立体映像の設計図に変えて、それを空中で組み合わせて、必要な設備の増設や、不必要なシステムの引き算をしていると…ドアがノックされて

「ティリオ、入るわよ」

と、アリルの声がした。


 アリルが飲み物を入れた陶器のボトルとコップを持って来て入り、ティリオが

「ありがとう」


 アリルが飲み物を注ぎながら

「あんまり根を詰めないでね。疲れるわよ」


 ティリオが

「あと少しで終わる。それと…エアリナは?」


 アリルが苦笑いで

「ティリオに飲み物を持って行こうとして、何かを混ぜているのをジュリアとナリルが…」


 ティリオが引き気味に

「うわぁ…変な事をやろうとして…」


 アリルが

「エアリナは、別の方向では頭が良いけど…こっちの方向は、ちょっと残念ね」


 ティリオが

「どんな事をしても変わらないけどね」


 ティリオはエアリナの考えが読めてしまった。

 要するに、実家で男女な問題を起こせば…言い逃れ出来ず、強引にエアリナにゲットされるという流れるになると…。

 マキナでは、色んな装備を自在に動かす天才なのに、こっちの方向では残念バカすぎるエアリナを垣間見るのであった。


「エアリナってかわいいんだけどね。残念だ」

と、ティリオがぼやく。


 アリルは知っている。

 かわいいだけじゃあ、絶対にティリオは落ちない。

 ティリオは、かわいいだけが大好きなバカな男ではないのを分かっている。

 かわいいだけじゃあ、もてはやされるが、本当に好きになってはくれないのだから。

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次話を出すがんばりになります。

次回、アースガイヤに帰宅、その三

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