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星光 第37話 アースガイヤに帰宅

次話を読んでいただきありがとうございます。


アースガイヤで宇宙戦艦を作る為に帰宅するティリオ達、その帰宅は賑やかなモノだった。


 ティリオは久々に実家のアースガイヤへ帰還する。


 ティリオ達四人は、自分達の時空戦艦で時空転移回廊を通過しながら、アースガイヤへ向かう最中

「あと、どれくらいで到着しそうか?」


 操縦室にいるティリオ達と共に、グランナとその仲間であるラドとシェルテ達五人もいた。

 グランナ達は、ティリオ達と共に同行する約束をしていたので、当然のようにいる。


 操縦席でアースガイヤの到着を時間をティリオが確認して

「一時間後には、アースガイヤ星系内の時空ゲートから出るよ」


 グランナが頷き

「順調だって事か…」


「ああ…」とティリオが頷いたそこへ

「まだ、着かないの?」

と、ドアからエアリナが入ってきた。


 ティリオが呆れた顔で

「あと、一時間後に到着するから」


 エアリナが仁王立ちで

「もう、座り疲れたわ」


 その後ろから

「まあまあ、もう少しだから」

と、ファクドが顔を見せ


「到着したら、どんな感じになるの?」

と、ルビシャルが


「少しガマンを憶えたら」

と、レリスが


 ティリオとグランナは微妙な視線で、エアリナ達を見つめる。


 グランナが

「お前等…迷惑をかけるなよ」


 ルビシャルが

「アタシ達は問題ないわよ。こっちのお姫様が…ねぇ…」

と、エアリナを横見する。


 エアリナが堂々と胸を

「私は、嫁の実家に挨拶に行くんだから! 当然であり、問題なんてないわ」


 エアリナ以外、ええ…という呆れた感じだ。


 ぶっちゃけるなら、グランナがティリオと一緒に行こうとした時に、エアリナが

「私も! 嫁の実家に挨拶にいくわ!」

と、言い出して、それを…問題にさせないストッパーとしてファクド、ルビシャル、レリス達が一緒に行く事になった。


 ティリオは額を抱える。

 全速力で問題を起こしそうで頭が痛くなってきた。


 ◇◇◇◇◇


 ティリオ達が乗る時空戦艦がアースガイヤの時空に到着して、アースガイヤ星系内に入る。


 巨大な時空回廊のリングからティリオ達の時空戦艦が飛び出して、アースガイヤ星系内を航行する。


 時空戦艦の全方位画面からグランナが

「ティリオ、あれ…」

と、メガデウス惑星アラガミを指さす。


 ティリオが

「ああ…人工惑星だよ」


 ファクドが

「他にもあるのかい? 惑星サイズの…」


「そこ」とティリオが指さす。

 そこには、全長一万二千キロの惑星サイズの建造物がある。

 幾つもの階層がスライスで積層している惑星サイズの建造物は北の極点部分に数千キロサイズの機神が鎮座して翼を伸ばし、スライス積層の惑星を包んでいた。


 レリスが

「惑星規模の建造物を作る技術力と資源があるんだね」


 ティリオが淡々と指さした惑星規模の建造物に

「アレ、ウチで作ったの」


「はぁ?」とティリオ達全員の視線が集中する。


 ティリオが淡々と

「他にも、ここから離れた星系軌道に、十倍くらい大きい直径十五万キロの生産工業惑星があってね。まあ、この時空に色んな生産物を供給する必要が出てきて、ウチで作ったんだ。作るのに父さんやぼく達、兄弟姉妹みんなでやったのは、良い思い出だよ」


 ルビシャルがナリルに

「マジなの?」


 ナリルが頷き

「マジ、そして…アレもティリオのお父さんの所有物」

と、惑星アースガイヤの軌道上に浮かぶ全長五万キロの軌道エレベーター型コロニー・ミリオンを指さす。


 惑星規模の傘の骨のように広がるコロニー達を持つ、巨大な軌道エレベーター型コロニー・ミリオンを見つめて、ルビシャルが

「アンタ達って何者?」


 ティリオが淡々と

「ただ、単に小さな工場を持つ家内工業の家だよ」


 ティリオ達がやっているのは、惑星規模の巨大産業を家内工業と言っている。


 グランナが納得気味に

「なるほど、色々と持っている訳だ」


 ファクドが

「まあ、とにかく…珍しいモノが見られそうだから、ね」


 エアリナがニヤリと笑み

「期待できそうだわ」


 ティリオ達が乗る時空戦艦がミリオンの港に入り、ティリオ達一行は、ごった返す港を通り過ぎて、特別なティリオ達だけが通れるゲートを潜りつつ、ゲート内にある魔導探査のエネルギーにてチェックを受けて、問題なしとなり、通過してミリオンにある実家へ通じる空間ゲート、ヤヌスゲートを潜り

「ただいま…」

と、ティリオが先頭に入る。

 それにみんなが続く。


「お邪魔します」「失礼します」とみんな、かけ声をして入る。


 潜ったゲートの前には

「おかえり、ティリオ」

と待ち構えている母親達がいた。


 銀髪エルフのソフィアママ

 黒髪でエキゾチックな長身のクリシュナママ

 金髪でイタズラ笑みの長身のクレティアママ

 赤髪に穏やかな笑顔の貴族風のゼリティアママ

 

 四人のティリオの母親達が迎えてくれた。


 ティリオが

「ただいま、ソフィアママ、クリシュナママ、クレティアママ、ゼリティアママ」


 ジュリアが

「お義母様、皆様でお出迎えなんて、ありがとうございます」


 ナリルも

「ありがとうお義母様」

 

 アリルも

「何時もありがとうございます。お義母様」 


 ソフィアが

「気にしないで、貴女達も私達の大切な娘達なんだから」

 クレティアが

「ティリオの後ろにいるのが…」


 ティリオが

「はい、自分と一緒に勉強に励んでいる学友達です」


 みんなが挨拶しようと伺っているのを無視して、エアリナが一歩前に出て、四人のティリオのママ達に

「どうも、ティリオの花婿のエアリナ・シュルメルムです」

と、堂々と挨拶をした。


 え?という疑問符が四人のママ達の頭に浮かぶ。

 そして、ティリオ達と学友達を見ると、全員が同時に首を横に振っている。

 違います…と。


 四人のママ達は察した。

 最近、ティリオやジュリアとナリルとアリルの話に出てくるティリオを嫁にしようとする強引な乙女、エアリナという人物が彼女であるのを理解して、ゼリティアが

「ともかく、皆、歓迎するぞ」


 ファクドが

「ありがとうございます」

と、お辞儀して、他もそれに続く。


 ソフィアがティリオに耳打ちで

「アンタも大変ね」


 ティリオが渋い顔で

「うんん…まあ、色々とね」


 クリシュナが

「あ、それとリリーシャが」


 ドンと、屋敷の外へ通じる玄関が開かれて

「なんで、アタシの所へ先に来ないのよ! ティリオ!」


 子供を抱えた黒髪の女性が現れた。ティリオの兄妹であるリリーシャが自分の子供を抱えて現れた。


 ティリオが

「また、面倒くさいのが…」


 リリーシャがティリオ達に近づき

「ナリルとアリル、ジュリア、元気だった?」


 ジュリアが微笑み

「うん、リリーシャは?」


 アリルが

「ああ…こんにちは、リシャナちゃん」

と、リリーシャの抱える子供に挨拶して


 ナリルが

「相変わらず、リリーシャ元気だよね」


 リリーシャがティリオに、自分の娘であるリシャナを抱っこさせ

「早く、この子に仲間を増やしてあげなさいよ! ゼティアなんて、もう六ヶ月後には産まれるんだから、アンタも早くしなさいよ」


 ティリオが嫌そうな顔で

「それってセクハラにならない?」


 リリーシャが迫り

「アンタは関係ない」


 そこへエアリナが入り

「初めまして、ええ…お姉様でよろしいでしょうか。ティリオの花婿のエアリナ・シュルメルムです」


「え?」とリリーシャは、アイコンタクトで、お前…いつ、嫁を増やした?と会話すると、ティリオ達全員が首を横に振る。


 ティリオは額を抱えて

「これ以上、現場を混乱させないでよ」

と、漏らした。




ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次話を出すがんばりになります。

次回、アースガイヤに帰宅、その二

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