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星光 第33話 グランナの道

次話を読んでいただきありがとうございます。


グランナは超越存在として覚醒した事で、同じ超越存在の先人達と面談をして…


 グランナは、とある者達を前に面接を受けていた。

 その者達とは…聖帝ディオスを始め、同じ超越存在にして宇宙王のアヌビス、アダムカイン、その他の五人の宇宙王達だ。


 グランナは緊張していた。

 その他の宇宙王達の中に、グランナの時空へ超越存在の力を提供している宇宙王のゲイオルがいる。

 グランナが超越存在の力を求める理由になっている人物が見つめている。


 グランナにディオスが

「キミは、超越存在になってどう思うかね?」


 グランナが緊張で言葉を詰まらせると、ゲイオルが

「緊張しなくていい。キミを断罪に来たのでは無い。キミの意思を確認しに来たのだ」


 グランナが息を吐いて

「最初は、超越存在になれば…全てが上手く行くと…思っていました。でも…」


 アヌビスが

「でも?」


 グランナが真剣な目を向けて

「違いました。結局、どんな力も…自分達、使う者の意思次第で如何様にも変わる。誰かを救う為に使えば、救われる人達がいる。そして…」

 脳裏にゾロアスの事が過り

「悪しき事に使えば、悲しみが…悲劇が増大となる」


 アヌビスが

「キミは…どうしたい?」


 グランナが真剣な顔で

「オレは…いえ、自分はちっぽけな人間です。仲間を友人達や家族達を救う為に…この力を使いたい。争う為じゃあ無い。自分が救えるだけの、出来るだけの人達を…。そして、みんなと生きて行きたい」


 アヌビスが腕を組み背筋を伸ばして

「そうか…」


 グランナの面接が終わって、グランナがホームに帰ると仲間達が駆けつけて

「グランナ様…」

と、心配げにグランナの顔を見つめる。


 グランナは微笑み

「大丈夫だ。そんなに心配する事は無い」


 ホームの仲間が

「でも、もし…グランナ様を封印しようってなったら…」


 グランナが

「その時は、逃げるさ。オレの気持ちは変わっていない。オレ達の時空のエネルギー問題を解決したい。そして…安定した生活の広がりを…」


 ホームの仲間達が

「そうなったら。オレ達も全員、グランナ様に付いていきます」

「私も!」

「自分達も!」



 ◇◇◇◇◇


 ティリオのホームには、父ディオスが来ている。

 ティリオが父親に飲み物を出しながら

「で、どうなりそう?」


 近くのテーブルに座っている父ディオスが

「どうもしない。まあ、若い超越存在だから…監視かなぁ…」


 ティリオが飲み物を持って来て

「じゃあ、グランナと繋がるオメガデウスを提供して、グランナと繋げて…そのオメガデウスをグランナの時空へ設置する?」


 父ディオスはディリオから飲み物を受け取り

「ああ…そのつもりだ」


 ティリオが微笑み

「そう…じゃあ、グランナの望み通りになったって事か」


 父ディオスが

「だが、まだまだ、幼い。だから…一緒にいて導いたり教え合ったりする者が必要だ。その辺りはアヌビス達とも意見が一致している」


 ティリオが溜息交じりで

「じゃあ、その役目って…」


 父ディオスが微妙な顔で

「ティリオ、学校の勉強や色々な事が大変なんだ。だから…」


 ティリオが

「いいよ。まあ、なんか…グランナとは馬が合うというか…何というかだから」


 父ディオスが頭を下げ

「すまんな。ありがとう」


 ティリオが

「大変な事になったら相談するよ」


 父ディオスは微笑み

「ああ…何時でも連絡してくれ」



 ◇◇◇◇◇


 グランナはティリオの監視付きという事で収まり、グランナと繋がるオメガデウスがディオスから提供されて、グランナと連結され、それがグランナの時空へ持ち込まれて超越存在のエネルギーが提供される事になった。


 シュルメルム宇宙工業学園の食堂で、グランナ達と食事を共にするティリオ達。

 その大きなテーブルでグランナがティリオに

「すまん。色々と面倒や世話になる」


 ティリオが微笑み

「いいよ。覚醒させたのは…自分なんだし、その責任があるから」


 グランナが

「もし、オレが暴走しそうになったら、バシバシしばいてくれ」


 ティリオが

「いいや、それよりもこっちが色々と力を借りるかも、その時はよろしく」


 グランナは力強く頷き「任せろ」と告げた後に

「なんか…長い付き合いになるかもな」


 ティリオが

「そうだね。そうなりそうだから、お互いに気長にいこう」


 グランナが手を出して「よろしくな、ティリオ」

 ティリオがそれに握手して「ああ…よろしくな、グランナ」


 二人が握手する姿を微笑ましくグランナの仲間達や、ティリオの妻達も見つめた。


 それを遠くで見ていたディオスとナトゥムラが


「なんか…上手いことやっているなぁ…ティリオ」

とナトゥムラが。


 ディオスは少し悲しくも嬉しげな顔で

「成長していっているんだなぁ…ティリオ」


 ナトゥムラが

「何時か…ティリオに刻まれた呪いも…」


 ディオスが

「ああ…何時か、超える事ができる日がくるさ」



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、表裏一体

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