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星光 第24話 エアリナのマキナ完成

次話を読んでいただきありがとうございます。

エアリナのマキナを新たにしてティリオのサポートマネージャーの仕事は完遂するが

エアリナの力は…とある存在と繋がっている可能性を…


 エアリナは、自分のマキナ達を操縦してティリオ達に波状攻撃する。


 近距離はエンリル・セカンドとサードが、中距離をフォースとファイブが、遠距離をエアリナが乗るファーストと、そのファーストの護衛にゼロが。


 ティリオ達は様々に動いて、この波状攻撃を何とかしようとするが、その隙間を別の機体マキナがカバーして、攻撃の隙を与えない。


 ティリオ達は、完全に手詰まった。

 数の暴力という大多数の攻撃手が緻密に絡み合う戦いをエアリナは完璧に熟している。


 ◇◇◇◇◇

 

 それをデュエロタクトのラウンジで見つめるファクド達。


 ファクドが

「おいおい。これ…ヤバいんじゃないのか?」


 ルビシャルが

「まさか…一人で六機のマキナを使い熟すの? あのお転婆お嬢様は…」


 グランナが渋い顔をしているとレリスが

「これは…うかうかしていられないかも」


 そう、エアリナの戦法はデュエロタクトの規定に反していない。

 あくまで、エアリナが一人で六機も同時操縦しているので問題ない。


 ルビシャルが

「じゃあ、マキナの機体数の制限でもかける?」


 ファクドが笑み

「それでも意味はないだろう」


 ◇◇◇◇◇


 エアリナがマキナ達にとある指示を与える。


 六機のマキナ達、エアリナも含めて機体がバラバラに分解して、その場で様々に組み合わさる。

 六機は三機のマキナになる。


 エアリナのマキナ、ファーストには様々な武装と加速のスラスターが着き、移動しながらの射撃中を、変形で似せたもう一つが追随、そして、別の一機のマキナは数多の腕とシールドを持つマキナとなってティリオ達に向かう。


 ティリオは、エアリナのマルチタスク能力を最大限に活用する事を考えた。

 様々な武器をドローンのように扱うではなく、マキナのように合体して組み合わせる事で様々な事をさせる。

 エアリナにとっては、この程度…造作も無い。


 エアリナが思う通りにエンリルのマキナ達は合体して機体を再構築、様々な状況に合わせて戦略を繰り出す。


 ティリオは、そんな提案をした事がムチャクチャだと思っていたが…エアリナには問題なかったらしい。


 ティリオの目が輝き、背中にある黄金の印が疼いて光の粒子を上らせると、ジュリアが

「エアリナ! もういい。成功よ」


 エアリナはエンリルを止めて

「そうね。操縦訓練としては、十分な成果だわ」

と、告げた後にグッと手を握り締める。

 十分な成果に笑みが零れる。


 ジュリアがティリオに

「ティリオ…落ち着いて」


 通信に出たティリオは落ち着けるように深呼吸して

「ああ…すまない」


 ◇◇◇◇◇


 エアリナはエンリル達と共にホームに戻って、シトリーとタッチする。

 シトリーが笑顔で

「やったね!」


 エアリナが胸を張って

「ええ! これでアタシが一番になれるわ! ついにアタシがデュエロタクトのトップになるのよ!」


 ティリオ達のゼウスリオンを乗せたカーゴが到着して、ゼウスリオンが降りて来た。

 ティリオが乗るゼウスリオンのハッチが開くと、ティリオが額を抱えていた。


 そこへエアリナが来て

「どうよ! アタシの実力は!」

と、胸を張る。


 ティリオが疲れ気味に

「ああ…上手すぎるよ。ごめん、ちょっと疲れた…」


 エアリナが本気で疲れているティリオに戸惑いつつ

「ああ…うん。そう、まあムリしない方が良いわよ」


 ジュリアが来て

「ごめん、ティリオ…休ませたいから」


 ティリオは、ジュリアとナリルとアリルの三人に連れて行かれて自分のホームへ帰った。


 エアリナは、それを見つめて

「あれ? 訓練前は平然としていたのに…」


 シトリーが来て

「きっと、疲れているのよ。短期間でエアリナのマキナを仕上げたんだから」


 エアリナが

「そうか、けっこう…がんばってくれたんだ」

と、感謝するエアリナだった。


 ◇◇◇◇◇


 ティリオはホームに帰ると、額を抱えてベッドに座る。

 それを覗き込むナリルが

「ティリオ、背中を見せて」


 ティリオは頷き上着を脱いで背中を見せると、ティリオの背中にある黄金十字を円で囲むアヌンナキの加護が疼くように淡く光を明滅させていた。


 ジュリアとアリルもその場にいて、ナリルと共にティリオの背中を見つめ、アリルが

「もしかして…エアリナは、持っているの?」


 ティリオが頷き

「おそらくだが…エアリナが無意識に使っている能力に…」


 ジュリアが

「どっちの方?」


 ティリオが右腕の肘から手先まである黄金の剣を模した聖帝の印を上げて

「超越存在なら、こっちが反応する。こっちは微かだけど」


 ナリルが

「アヌンナキの加護が反応するって事は…」


 ティリオが難しい顔で

「聖ゾロアスは、この宇宙で誕生した。その時に別の二つの…その一人がヴィルガメス理事長だが…理事長は…何というか、同族であって違う側だった」


 ジュリアとナリルとアリルが頷き合って、ナリルが

「理事長は、反存在側。エアリナさんは…」


 ティリオが

「エアリナは、そっちとは反対だったという事だ」


 ティリオ達四人は難しい顔をするが、ジュリアが

「とにかく、苦しいでしょう…ティリオ」

と、ジュリアとナリルとアリルが服を脱ぎ始める。


 ティリオが申し訳ない顔で

「ごめん。本当にこういう時は、男である事が…嫌になる」


 アリルが

「別に良いわよ。私達は…受け入れているし、それにティリオだったら…何度でも、ね」

 

 四人は、お互いに繋がり合った。

 ティリオの疼く力を沈める為に、ジュリアとナリルとアリルはティリオの腕の中を何度も往復した。


 ◇◇◇◇◇


 翌日、ティリオ達は普通に学校へ向かう。

 その通学にエアリナとシトリーも共にあるのが当たり前になってきた。


 エアリナが

「昨日はどうしたの? 急いで帰って」


 ティリオは頭を掻いて

「エアリナのマキナ、エンリルを作るのに徹夜してね。完成してハイテンションだったけど。性能を知った後にどっと疲れが…」


 エアリナが呆れた顔で

「夢中になるのは悪くないけど、体を壊さないでよ」


 ティリオが微妙な顔で

「いや、つい…作成するってなると…」


 ジュリアが

「ティリオは昔からそう。何かを作るになると夢中になりすぎるんだから」


 エアリナが

「アンタ達、嫁なんでしょう。止めないの?」


 アリルが

「止めるわよ。それでも隠れて起き上がって」


 ナリルが

「もう少し、そこを考えて欲しいわ」


 ティリオが「すまん」と謝る。


 何時もの学校へ向かう途中、グランナが顔を見せて

「おう、おはよう。ティリオ…相談したい事が…」


 ティリオが

「おはよう。なに? 相談って」


 グランナが難しい顔で

「オレのマキナ、ガイオの方も見て欲しい」


 ティリオは笑み

「ああ…分かったよ」


 エアリナが

「ちょっと! なんで手伝うのよ!」


 ティリオが

「それがサポートマネージャーの仕事だから」


 エアリナが苛立った顔をしてグランナに

「アタシより強くなるのは許さないわよ」


 グランナが呆れ気味に

「それ…卑怯だろう」


 その会話にティリオ達は微笑んでしまう。 


ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。

次回、再開されるデュエロタクト

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