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星光 第23話 エアリナのマキナ改修

次話を読んでいただきありがとうございます。

エアリナのマキナ改修を依頼されたティリオは、とある提案をする。

それはエアリナの能力を生かす事を見込んでの改修だった。


 ディオス達四人は、エアリナのホームの来た。


 ティリオは、改修中のエアリナのマキナを見つめる。

 エアリナの時空が使うコンデンサータイプの機体、マキナを見上げて

「さて…どうしたモノか…」

 悩んでいた。


 隣にシトリーが来て

「デュエロタクトの規定通りに作ると…限界が…」


 デュエロタクトは、あくまでも競技であって戦争ではない。

 エアリナのマキナの限界である演算力による負荷を解消するには、単純にそれに見合うシステムを搭載すれば良い。

 そうなると…エアリナのマキナは十五メートルから倍の三十メトールの大きさになる。 デュエロタクトで使われるマキナは、最大でも二十メートルで最小で十メートルとなっている。

 では、幅を広げても限度が決まっている。

 更に、対戦の都合によっては、その規定を無視してデュエロタクトを行える。

 それは、ティリオがグランナと初めて戦った時に、出力に関して無制限にしていた事だ。

この出力値に関する規定だけは、限定するか?無制限か?という二択の緩やかにしてある。

 だが、出力値が無限だろうと、デュエロタクトで勝てる事は無い。


 じゃあ、エアリナのマキナの出力を無限にすれば解決するのか?

 答えはノーだ。


「さて…どうしたモノか…」

と、ティリオは考えが思い浮かばず悩む。


 そこへエアリナが来て

「どう? 解決案が浮かびそう?」


 ティリオが

「エアリナが扱える遠隔兵装の一覧を見せて欲しい」


 エアリナが頷き「良いわよ」と改修待ちの自分のマキナの操縦席へ導く。

 その途中、グランナ達と合同訓練の時にエアリナが乗っていたマキナの横を通り過ぎる。

 そのマキナは様々な装甲が遠隔ドローンになるマキナだった。


 ティリオがそのマキナを見つめて

「エアリナは、遠隔ドローン兵装でも問題なく扱えるのか?」


 エアリナが立ち止まり

「ええ…でも、遠隔ドローン兵装じゃあ…勝てないわよ」


 ティリオがエアリナの渋い横顔を見つめて

「もしかして、遠隔ドローン兵装を潰すのか?」


 エアリナは頷き

「ええ…そのぐらいの操作技量を持っている連中なんて上位にゴロゴロいるわ」


 ティリオは少し驚く。

 小型といっても二メートルサイズの遠隔ドローンは、凄まじい速度で動いて攻撃を加える。それを墜とすのは、人間で言うなら素早く飛ぶ虫を叩くのと同じだ。

 高い集中力と技量が求められる。

 ここの生徒の技量の高さを垣間見た。


 ◇◇◇◇◇

 

 ティリオは、エアリナに連れられてエアリナのマキナの兵装の一覧を見る。

 エアリナの兵装は、遠隔操作の砲台達がメインだ。

 多くの遠隔で動く砲台ドローンと防壁ドローンの軍団を纏っていると言った方がいい。

 それが相手の攻撃を防ぎ相手をしている所を遠距離狙撃で相手を倒す。

 武装型スナイパータイプという感じの戦いだ。

 その多くの武装のコントロールをエアリナは完全に掌握していた。

 だが、それがマキナに大きな負担となって壊れた。

 

 ティリオが額を抱えて考える場は、エアリナのマキナの操縦席だ。

 それを操縦席に座るエアリナが見つめて

「やっぱり」


 ティリオが一つだけ案を考える。

「エアリナ…こういう事って出来そう?」

と、エアリナに伝える。

 

 エアリナは頷き

「問題ないと思う」


 ティリオが少し戸惑い気味に

「普通は出来ないんだけどね」


 エアリナが得意げに笑み

「アタシは特別なのよ!」

と、胸を張る。


 ◇◇◇◇◇


 ティリオは、自分のホームに戻って四機のマキナを建造する。

 ホームにあるナノマシン加工機と、巨大なマテリアル創成機を操作して、四機のマキナを作る。その方式は、エアリナのマキナと同じコンデンサータイプだ。

 このマキナ達を製造しながら

「我ながら…無茶な事を思いついたもんだ」

と、ティリオは呟く。


 ティリオが出した回答。

 それは…。


 ◇◇◇◇◇


 訓練大地でエアリナの新たなマキナのテストが始まった。


 その様子は、デュエロタクトのラウンジでファクドにルビシャルとグランナ、レリスが見つめていた。


 エアリナの新たなマキナは五機だ。

 それを乗せたカーゴが到着して訓練大地へ下ろされる。

 その後、ティリオ達四人が個々に乗る四機のゼウスリオンのカーゴが下りて、四人が個別に乗る四機のゼウスリオンが降り立つ。


 エアリナのマキナ達を乗せた五つのカーゴが開くと、そこには様々なマキナ達が乗っていた。

 その内の一つにエアリナが乗るマキナがある。

 この五機のマキナを動かすのは、全てエアリナの操縦だ。


 ティリオは自分が乗るゼウスリオンを構える。

「エアリナ、これから…そのマキナ、エンリルの操縦訓練を行う。もし…問題があったら」


 エンリルの操縦席にいるエアリナは頷き

「問題ないわ…」


 ティリオは微妙な顔で

「問題ないじゃあない。これは」


 エアリナがエンリルの操縦席にあるキータッチの操縦桿に手を置いて

「分かるの…これ…アタシは上手く扱える」

と、自信が溢れていた。


「分かったよ」とティリオは呆れつつも「始める」と、ティリオ達四人のマキナ、ゼウスリオンが動く。


 エアリナは息を吸って吐いて

「さあ…始めるわよ」

 エアリナの思考とキータッチの操縦桿が同時に動く。


 エアリナが乗るエンリル・ファーストが手をティリオ達のマキナに向けると、その両脇にいる四機のエンリル・セカンドからファイブまで動き出す。


 速力重視のエンリルのセカンドとサードが直角な軌道を描いてティリオ達のマキナに迫る。


 それにティリオ達が対応する。


 交差するエネルギーソードの攻撃をジュリアとアリルが行い、それをエンリルのセカンドとサードが受ける。

 その二機を二人に任せて、ティリオとナリルが動く。


 そこへ、重武装のエンリル・フォースとファイブが迫る。

 フォースとファイブには大多数の砲撃兵装があり、それを回避して動くティリオとナリルのゼウスリオン。

 ナリルのゼウスリオンがその場に残り防御、ティリオのゼウスリオンが抜けて、エアリナが乗るエンリル・ファーストに迫るがエンリル・ファーストの背中から十メートル前後の小型マキナ、エンリル・ゼロが飛び出してティリオのゼウスリオンと衝突する。

 

 その間に、エアリナが乗るエンリル・ファーストが背中に背負う長距離ライフルを構えてエネルギー弾を発射する。

 数多に分裂するエネルギー弾がティリオ達四人のゼウスリオンへ向かって疾走する。

 直線ではない、誘導を伴った光の線を描いて、同時に四人のゼウスリオンを攻撃する。


 ティリオはゼウスリオンを後退させる。

「マジか…」

と、ティリオは焦る。


 エアリナは完全に六機のマキナ、エンリル達を操縦していた。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。

次回、エアリナのマキナ完成

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