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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
輝く超越の星光達の始まり
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星光 第13話 サポートマネージャー

 次話を読んでいただきありがとうございます。

 デュエロタクトのサポートマネージャーになったティリオ達。

 デュエロタクトの戦いで、エアリナがティリオの観察眼を知って…


 シュルメルム宇宙工業学園でマキナという人型機体を使ったデュエロタクト(対戦競技)が始まろうとしていた。

 全長百キロもある巨大なコロニー内を十八メートルサイズの機体、マキナを運んだカーゴがコロニー内に張り巡らせたレールの上を走る。

 マキナを運ぶカーゴの内部に設置されたマキナの状態をチェックするシステムが、隅々までマキナをチェックする。


 その様子をマキナの対戦競技を管理するデュエロタクトのラウンジにある端末達を使って操作するティリオ、ナリル、ジュリア、アリルの四人がいた。


 アリルが

「ティリオ、動力炉のチェック問題ないわ」


 ナリルが

「コンデンサーおよびエネルギー回路系統も問題ないよ」


 ジュリアが

「操縦系統回りも問題ないわ」


 ティリオが

「素材及び骨格や装甲にも問題ない。全てオールグリーン」

と、デュエロタクトの戦いを管理する面々、ファクド達へ視線を向ける。


 ファクドが笑み

「よし、では…問題なくデュエロタクトを開始しよう」

 ファクドの後ろには、ルビシャル、レリス、グランナの三人と


「ねぇ、ティリオ…アンタはどっちが勝つと思う」

と、エアリナがティリオの下へ来る。


 ティリオは淡々と

「別に…勝敗はどうでもいい」


 エアリナが

「何よ、つまらない」

 そう告げる頃にファクドによるデュエロタクトの様々な口上の後、両者が対戦を開始した。


 対戦する両者は、ファクドのゴールドジェネシスのマキナと、ルビシャルのデウスマキナのマキナである。


 光輪を背負うゴールドジェネシスのマキナ。

 甲冑の鎧姿のデウスマキナ、機神のマキナ。


 ティリオは、デウスマキナのマキナを見つめている。

 デウスマキナ(機神人類)のマキナと似たような存在は、故郷のアースガイヤでも多く扱った事がある。

 実際、ティリオが乗る人型機体ゼウスリオンにもデウスマキナの機神の技術が使われている。

 ただ、違うとするなら…ルビシャルの機神は、中心となるコアから木の根が張るように様々な物質を吸着させて構築している樹木に近い構造だ。

 ティリオ達が使っている機神は、本来の機神である高エネルギーの集合体で、それに様々な機能装甲を付加させている。

 系統は同じだが、構築方法が違う。

 それでも、アースガイヤで使っていた馴染みがあるので優先的に見てしまう。


 そして、デュエロタクトの戦いが始まった。

 ゴールドジェネシスのマキナは、光輪によるエネルギー伝達システムなので、機体は筒状の素体がエネルギーで繋がり合う糸釣り人形に近い。

 故にデタラメな関節の動きが出来る。


 デウスマキナのマキナは、人型に近い関節構造なので、巨大なロボットではあるが、人間のような動きをする。


 デウスマキナのマキナは、エネルギーソードでエネルギーの刃を放ちつつ攻撃。

 ゴールドジェネシスのマキナは、不気味な関節挙動で避けつつ光輪から光の矢を発射する。


 それをデウスマキナのマキナは、エネルギーソードで弾き迫る。

 ゴールドジェネシスのマキナは、距離を取ろうとする。


 デウスマキナのマキナは、鎖のエネルギーソードを作り出してゴールドジェネシスのマキナを絡め取って引っ張る。


 ゴールドジェネシスのマキナは、それに弾くエネルギーフィールドを放って離れようとする。


 中々の接戦になっているのをファクド達は見つめていたが、ティリオは途中から見るのを止めてソファーに腰掛けるとそれにジュリアとナリルとアリルの三人も続く。


 エアリナがそれに

「最後まで見ないの?」


 ティリオはソファーに座って休憩しながら

「ゴールドジェネシスのマキナの方が勝ちだ」


「え?」とエアリナが首を傾げて勝負を見なかった間に、勝敗が決まった。

 ティリオの言葉通り、ゴールドジェネシスのマキナが勝利した。

 勝因は、デウスマキナのマキナが近づき過ぎて、ゴールドジェネシスのマキナが放つ斥力のダメージにデウスマキナのマキナの操縦者が耐えられなかった。


 ◇◇◇◇◇

 

 その日の夜、エアリナは自室のベッドにいて日中にあったデュエロタクトの戦いを思い浮かべる。

 実力は同じだった筈なのに、ティリオが言った通りになった。

 ティリオがどうして、勝ち目を見抜いたのか?…その疑問の答えが見つからなかった。


 翌日、エアリナはティリオのホームに来る。

 普通に学園で授業を受ける日であり、どの学科も週に三度ほど、とある共通の学科を受ける。

 それは、倫理観の授業だ。

 この学園に来ているのは、言わずもがな十代半ばの子供達だ。

 持っている能力を育てるのも必要だが、倫理観を育むのも重要である。


 力の無い理念は虚無だが、理念のない力は愚劣である。

 その考えがこのシュルメルム宇宙工業学園がある時空には存在する。

 その切っ掛けとなった大きな事件もあった。

 そこから、こういう理念、倫理観や心理学を学ぶ共通授業が存在する。

 そして、この授業を受けないと学園に居られない。

 

 その倫理観を学ぶ共通授業の日に、エアリナはティリオ達の元へ来ていた。


 ティリオ達が玄関の自動ドアを潜り

「んん? どうしたんだ?」


 エアリナは腕組みして待ち構えていた。


 その態度から、ティリオは…何か、オレ…マズい事でもやったか?と思い、ジュリアとナリルとアリルにアイコンタクトを送る。


 ジュリアとナリルとアリルの三人は、察して視線で会話した後、エアリナに近づき

「ねぇ、私達と一緒に行こう」

と、アリルが声を掛ける。

 自然とティリオとの間に何があったのか、聞き出す為に。


 エアリナは

「いい、それより…ティリオと話がしたいんだけど」


 ティリオは微妙な顔で

「どんな?」


 エアリナが

「昨日のデュエロタクトについてよ」




ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。


次回、サポートマネージャーと訓練

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