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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
輝く超越の星光達の始まり
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星光 第12話 立ち位置

次話を読んでいただきありがとうございます。


こうして、様々な相談をする為に父ディオス達が再び来て、ティリオの行く末は…


 ティリオは目覚める。

 そこは大きめのベッドがある寝室で、ティリオは裸である。

 その両隣には同じ裸のアリルとナリルが眠っている。

 ティリオ、ジュリア、アリル、ナリルの四人は夫婦だ。

 当然のように夫婦の触れ合いがある。


 ティリオはベッドから出て着替える。


 その背中、黄金十字が煌めく背をアリルが起きて見つめて

「おはよう」


 ティリオが

「ああ…おはよう」


 アリルが

「ジュリアは?」


 ティリオが着替えを整えながら

「朝食に一品を加えたいから、先に起きるって」


 アリルがベッドから出て、ティリオの背中に抱き付き

「やっぱり、緊張する? お義父さん達と会うの…」


 ティリオがアリルをほどき額にキスをして

「そっちは緊張しない。事情を説明するのが…」


 アリルが笑み

「だよね。色々とあり過ぎだから…」


 ティリオが微笑み

「色々と話し合ってみるよ。もし…」


 その口をアリルが人差し指で止めて

「私達は、ティリオと一緒に歩むから…何も気にしないで。ティリオが望む道を進んで、それが私達の望みだから。だって、一緒に…ずっと、一緒に隣にいられるんでしょう」

と、アリルが左手を見せると、その薬指に陰陽の紋章が刻まれた指輪、お互いが深く繋がり合う特別な指輪があった。


 それはティリオの左手の薬指にもある。


 双極の指輪とされる魔導文明アースガイヤが作り出した魂までも繋がり合うアイテム。

 それをティリオとジュリアとナリルとアリルの四人は填めている。

 どんなに遠くへ離れようとも、魂同士が繋がる特別な力が四人を繋げている。


 ティリオが「ありがとう」と感謝を告げる。


 そこへジュリアが来て

「三人とも起きて、朝食よ」


 ◇◇◇◇◇


 ティリオは、シュルメルム宇宙工業学園の外縁にある宇宙港の一つに来ていた。

 ティリオが待っているのは…父ディオスが乗る白銀に輝く千メートルの機神型時空要塞戦艦エルディオンと、もう一つがエメラルドに輝く千メートルの時空戦艦だ。

 そのエメラルドの時空戦艦はゴールドジェネシスの船だ。


 その時空戦艦達にエネルギーで構築された桟橋が届き、そのエネルギーブリッジから数名の者達が近づいてくる。


 その一団にティリオは手を振り「父さん!」と呼びかける。

 ティリオが呼びかける頃に、学園を管理するヴィルガメスの一団が来て、ヴィルガメスが

「すまん。遅れた…が」


 ティリオが

「ちょうど来ましたよ」


 ティリオ達の前に父ディオスとその仲間達が到着した。

 ディオスの一団にいるゴールドジェネシスの民の一人である男性、アヌビスが

「おお! 元気だったか? ティリオ」

と、アヌビスがティリオに両手を広げて近づき

「ええ…元気だったけど、ちょっとね」

と、ティリオがアヌビスと抱き締め合って挨拶を交わす。


 ディオスの一団にいる渋い感じの男が

「ティリオ、入学早々に…大変だったな」

と、その男、機神人類(デウスマキナ)の充人がティリオと握手する。


 ティリオが握手しながら微笑み

「充人おじさんも来て貰って、ありがたい」


 ディオスの隣にいる青髪の男性が目にピースで

「チース、学園生活はどうだった? ティリオ」


 ティリオは笑み

「色々とだよ。大人しくさせてくれなかった。ナトゥムラおじさん」


 父ディオスは微妙な顔で

「しかし、ティリオが原因ではないのになぁ…どうして、こう…」


 ナトゥムラが

「親父のトラブル体質を受け継いでいるんだよ」


 それを聞いて父ディオスは項垂れて、ティリオが

「止めてよナトゥムラおじさん! そんな事じゃあないんだから」


 和気あいあいとしている場を微笑みながらヴィルガメスが

「盛り上がっている所、申し訳ない。ようこそ、当学園へ」


 父ディオスが理事長ヴィルガメスへ

「すいません。度々…」


 ヴィルガメスは首を横に振り

「ティリオくんや皆様が原因ではありません。とにかく、話し合いをしましょう。それからでも遅くはありません」


 こうして一団は学園内へ入る。


 ◇◇◇◇◇


 学園内の移住区に入るティリオ達。

 理事長室がある建物へ通じる大通りに二つのグループが並んでいる。

 右に並ぶはファクド達、ゴールドジェネシスの学生達が正装して背中に普段は仕舞っているゴールドジェネシスの証である光輪を具現化している。


 左には、機神達が並び青い洋風の正装をルビシャル達、デウスマキナ(機神人類)の学生が並んでいる。


 ティリオの後ろにいるアヌビスへファクドが近づき

「ようこそ、我らファーストエクソダスの総大主様」


 ルビシャルが充人に近づき

「お初にお目に掛かります。わたくし、ファイブエクソダスⅦの系譜に連なる末席でございます。始祖Zeroであります龍神 充人様にお会い出来た事、光栄の極みにございます」


 ファクドとルビシャルが跪くと、それに続いて後ろにいる同族の学生達も跪く。


 アヌビスが困った顔をして

「ここでは、ファーストエクソダスの代表ではなく、同属の甥っ子で来ている伯父だ。敬礼は不要だ」


 充人も頭を振りって困り

「もう、お前達はお前達で前を歩んでいる。老害なんかに構うな」 


 ファクドが

「我らにとっては、偉大なる御方。礼節を尽くせぬは、生涯の恥でございます」


 ルビシャルも

「わたくしも同じにございます」


 そして、ファクドとルビシャルが静かにティリオに流し目をする。

 それをティリオは察して少し戸惑いつつ

「そうだね。充人おじさん。アヌビスおじさん。彼らは…その…話を少ししたいみたいだし、この事が終わったら聞いてみても…」


 アヌビスと充人は、アイコンタクトで

”どうする充人?”

”まあ、ティリオの顔を立ててやろう。アヌビス”


 アヌビスが

「分かった。時間があれば暫し話をするとしようか…ファクド・ディフィス」


 充人がルビシャルに

「君の名は…」


 ルビシャルが笑み

「クマイエル・ルビシャル・セブンズでございます」


 充人は困り顔で

「名の部分は? どう呼べば…」


 ルビシャルが

「ルビシャルと…」


 充人が

「ルビシャル。あとで話を伺う」


 ファクド達とルビシャル達が跪いたまま深く頭を下げた。


 それを見たティリオは、額を抱える。

 面倒な事が後からありそうだ。


 ◇◇◇◇◇


 ティリオ達は理事長室で色々と話し合う。

 父ディオスを主に今後、ティリオの事についてどうするか?


 ディオスが

「結局、落とし所としては、ティリオをそのデュエロタクトのランキング・クラブへ入れるしか…」


 ディオスとアヌビスに充人、ナトゥムラがティリオの顔を見ると、ティリオは…どこか諦めたような顔だ。


 ヴィルガメスが

「ランキング・ファバンドには、軍属をマキナのデュエロタクトに参加させないという規約がある。所属したとしても、技術的なアドバイザーになるから。目立つ事はないですから」


 ティリオは…。


 ◇◇◇◇◇


 翌日、ティリオはデュエロタクトのラウンジへジュリアとナリルとアリルを連れて現れる。


 それにファクドが

「ようこそ! ティリオ・グレンテルくん」


 ルビシャルが

「いやぁぁぁぁ! 来てくれて良かった」

 

 二人はクラッカーを鳴らした。


 ティリオは皮肉な笑みで答えた。




ここまで読んで頂きありがとうございます。

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