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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
輝く超越の星光達の始まり
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星光 第5話 隠れた有名人

次話を読んでいただきありがとうございます。

デュエロタクトに巻き込まれたティリオ達。

その採決にディオスと理事長ヴィルガメスが

そして、ティリオに近づくファクド達が…


 シュルメルム宇宙工業学園の理事長室でティリオからの説明を聞いた父ディオスと、理事長のヴィルガメスの二人が額を抱えていた。

 ティリオの父ディオスは、超越存在達や宇宙王のまとめ役として様々な事に巻き込まれてしまうというトラブル体質が、息子ティリオに遺伝しているのを知り複雑な気持ちだ。


 方やじゃじゃ馬娘のエアリナが早速、大事な人物の息子を巻き込んだ事に父ヴィルガメスは頭が痛い。


 ティリオの両隣にいる嫁達ジュリア、アリル、ナリルも複雑な顔で、アリルが

「お義父さん、理事長。これは…どうしようもなかったです。だから…ティリオを…」


 ディオスがヴィルガメスを見ると、ヴィルガメスが

「大丈夫、今回の件はティリオくんが原因ではないのは、重々承知だ」


 ティリオが困った顔で

「これから、自分はどうなります?」


 その問いかけにヴィルガメスが

「今回のデュエロタクトは…」



 ◇◇◇◇◇


 デュエロタクトのラウンジでエアリナが

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ! 今回のデュエロタクトは無し!」

と、ファクドに詰め寄る。

 

 エアリナより高身長のファクドがエアリナに圧されて

「そう、だから…ね。仕方ないんだよ」


 エアリナがファクドの襟を掴み

「もしかして、クソ親父の決定?」


 ファクドが微妙な笑みで

「それもあるんだけど…その…デュエロタクトが公平ではなかったのが…理由さ」


 ソファーに座るルビシャルが

「アンタに手を貸したティリオ・グレンテルは…バケモノだった。それはフェアじゃないって事」


 エアリナがファクドから手を離して

「どういう事よ」


 レリスが淡々と

「ティリオ・グレンテル。学園ではティリオ・ヴォルドル・グレンテルって名前だけど。間違いなく聖帝ディオスの息子であり、そして…一年前のあの事件、ヴァナルガンド事変を解決に導いた英雄でもある」


 エアリナが真剣な顔で

「ヴァナルガンド事変の英雄…」


 ファクドが

「そういう事。ティリオ・グレンテルは…プロって事だよ。お遊びが混じっているアマチュアなオレ達とは違うのさ」


 エアリナは納得しない顔をする。


 ◇◇◇◇◇

 

 ティリオはホッと安堵していた。

 今回の事、エアリナを手伝ったデュエロタクトは無効という事になり、これで穏やかな学園生活が満喫できる…と思っていた。

 だが…。


 ティリオは、ジュリアとナリルとアリルの三人と共に授業へ向かう。

 カリキュラムは、ティリオ達の能力に合わせてスケジュールが組まれ、安心して授業や実習を受けられる筈なのに…。


 ティリオ達が講堂へ入ると、視線が集中する。

 四人の先頭を進むティリオが視線に気付いて訝しい顔をする。

 四人が空いてる上段の席に座ると、それをヒソヒソと喋って見ている講堂の生徒達。


 何か…居心地の悪さをティリオは感じていると二人の女子生徒が近づき

「ねぇ…一昨日のデュエロタクトで戦った人だよね?」


 ティリオが複雑な顔をして、それを横目にジュリアとナリルにアリルが見る。


 ティリオが

「ああ…まあ、そうだけど。無効なったはずだが…」


 尋ねる女子生徒の二人が

「君は…どこの出身なの?」


 ティリオが戸惑い気味に

「アースガイヤの時空の出身なんだけど…」


 二人の女子生徒は顔を合わせて

「じゃあ」


「おいおい、あんまり質問攻めにしないでくれよ。ぼくも用事があるんだから」

と、ファクドが現れる。


 ティリオがファクドを見つめて「あの…」と尋ねようとする所にファクドが

「初めまして、ウラグス・ファクド・ディフィスだ」


 ティリオがウラグスという最初の名に憶えがあり

「ウラグス? アヌビスおじさんの関係?」


 ファクドが苦笑して

「アヌビスおじさんとは…我らゴールドジェネシス時空民の総大主アヌビス様を、親戚のような感覚で呼べるなんて…」


 ティリオがハッとして

「申し訳ない。謝罪する」


 ファクドが笑みながら

「気にしないでくれ、我らの総代主様と君の父君は同格だからね」


 ティリオは「う、うん…」と微妙な感じだ。

 ゴールドジェネシス時空の総代である宇宙王のアヌビスは、気軽にティリオの家に遊びに来る関係なので、ティリオ達…聖帝ディオスの子は普通の親戚のおじさん感覚でしかない。それは、ティリオの生まれたアースガイヤ時空だけ許された事で、他では失礼に当たるのをティリオは学んでいる。


 ティリオが

「貴殿は、ゴールドジェネシスの…」


 ファクドは頷き背中にゴールドジェネシスの時空民の証である光輪の円環が出現する。その姿は仏像のようだ。

「そうさ、総代主様の補佐をする長老の系譜さ」


 ティリオの脳裏にアースガイヤ時空で手広くやっている宇宙総合大企業ヴィクターインダストリアルの会長ヴィクターが過った。ヴィクターもまたゴールドジェネシスの民で長老級の人物であるのを知っている。何度かヴィクターとは、顔合わせしていて浮世離れした感じの人だなぁ…くらいの認識だ。

 そして、目の前にいるファクドは、それと違って人っぽい。


 ティリオが

「その長老級の方が、どうして自分に」


 ファクドがティリオを指さし

「君をスカウトしに来た! ウチへ来ないか?」


 ティリオが訝しい顔で

「え?」

と告げて黙る。




ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、前途多難

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