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第784話 聖ゾロアスとは?

次話を読んでいただきありがとうございます。

サタンヴァルデウス達と北斗の加勢によって撤退したディオス達。

そのサタンヴァルデウス達、アマカスから聖ゾロアスに関しての話を聞いて…


 ディオスは、自分の屋敷でアマカスから聖ゾロアスについて話を聞いていた。

 アマカスと雷御が並び、その後ろに同じサタンヴァルデウスの者達が立ち並ぶ。

 それに対面する位置にディオス達が構え、ディオスが頭を抱える。

「つまり、アルダ・メルキオールとベルタ・バルタザール、ガオス・カスパールのようなアヌンナキを生み出す切っ掛けとなった時空が、同じ事を…繰り返した…と」


 アマカスが頷き

「そうだ。彼ら…いや、奴らは…神を求めて同じ事を繰り返した。その結果は…破滅だった。ゾロアスを取り込んだメルカバーが、周辺の星系を完全に破壊して、それに焦った星間連合は、ゾロアスが入ったメルカバーを時空圧縮爆弾で破壊しようとしたが…」


 ディオスが額を抱えて

「破壊できる事はなく、高次元、宇宙と宇宙の間に時空域に落ちて…」


 アマカスが

「それが彷徨い、そして…ここに転移した。そういう事だ」


 ディオスが渋い顔で

「そちらが…警告を与えたのに…」


 アマカスが

「我が王神も完璧ではない。王神を超える存在はいる。進化の果てという極天と、アヌンナキ・ホモデウス達六人のような連中がな」


 ディオスの隣にいる北斗が

「ディオスさん。焦らせて申し訳ないですが。早く、あのメルカバーを破壊した方がいい。でなけば…」


 ディオスが額を押さえながら考えつつ

「他の協力する勢力は?」


 その言葉に雷御が

「ヘオスポロスが…直ぐにでも部隊派遣を申し出ている。その手配は…」

と、ディオス達の側にいるルビードラゴンを見つめて

「彼が…フリーズ・フレアがやってくれるだろう」


 ルビードラゴンが鼻息を荒げて

「どうする? ディオス…」


 ディオスが腕を組み渋い顔をして黙る。

 そこへ、アマカスが

「我らも汝のご子息を救出する為に、全力を尽くす」


 ディオスが戸惑っている理由をアマカス達も分かっている。


 ディオスが

「息子の…ティリオの位置が分からない」


 雷御が

「だからこそ、そこにいるメガデウス世界の主がいる」

と、ディオスの隣にいる北斗を見つめる。


 ディオスが右にいる北斗を見つめて

「分かるのかい? 北斗くん」


 北斗が頷き

「はい、それが自分のトライセンド(神越存在)の特性ですから…」



 ディオスは、北斗から説明を受けて屋敷の外に出る。

「おそらく、ティリオくんをサードアイで視られない理由は、ティリオくんの超越存在としての力が原因だと思います。ティリオくんは、ディオスさんの力を受け継いだ血族の超越存在なので、ディオスさんと似た波長の超越存在の力を持っています。そのティリオくんの波長を、ディオスさんの波長、サードアイの力を打ち消す反波長に変えてティリオくんを包んで隠していると思われます」


 ディオスが

「それをどうして、北斗くんは分かるんだい?」


 北斗は笑み

「自分は、超越存在とは別の神越存在です。超越存在とは別の波動を使って広域を時空単位で観測できます。自分の神越存在としての波動がティリオくんを正確に捉えています。だから…」


 ディオスが眉間を寄せて

「ティリオの救出は、北斗くんに任せてくれ…という事か」


 北斗は頷き

「はい。必ず助けます。ディオスさんは…メルカバーの破壊を優先してください。ディオスさんでなければ…」

と、続きを言うそこへ、一人の男が来てディオスの横に跪く。

 それは、アームメタルの機械兵士となった一莵の父親、一樹だ。


 一樹が

「お願いがあります。聖帝ディオス様、自分を…どうか」


 ディオスが「ダメだ」と遮り

「お前は…我々に加えない。いや…その前に…キサマが父親として真っ当にしていれば、こんな事にならなかった」


 一樹が跪いたまま顔を上げて

「どうか! どんな扱いでも構いません。オレを」


 ディオスが鋭い視線で

「では、一莵を殺しても文句はないな」


 一樹が青ざめて

「それは…」


 ディオスが一樹の襟を掴み上げて睨み

「残念だが、私はティリオの方が大事なんだよ。その為に一莵を殺しても問題ない。それが私の優先順位だ。私の選択肢に一莵を殺すのが当然に含まれている」


 それを聞いているサタンヴァルデウスのアマカスがニヤニヤと笑って

「ああ…今回の事は、正当防衛が成立しますので、罪過にはならないでしょう。子の為に奮闘する父親は、当然なのですから…」


 一樹が離れてディオスに土下座して

「お願いです。一莵の事も、どうか…」


 ディオスが冷たい視線で

「知らん、自分で何とかしろ。元を正せばお前が原因なんだからな」


 土下座の一樹を尻目にディオスは去り、それにルビードラゴンがフンと鼻で笑い続き、セイントセイバー達が…

 ルビードラゴンが

「構うな。ソイツでケツを拭かせるべきだ。憐憫で行動するな」


 セイントセイバー達は、離れる事にした。


 一樹は、土下座を上げて項垂れる。


 北斗は一連を見終えて

「では、ティリオくんの救出は自分が、メルカバーの破壊をディオスさん達がお願いします」


 アマカスが

「廃棄女神達の相手は我々、シンイラがする」

と、アマカスの後ろにいるサタンヴァルデウス達が鋭い視線で頷く。

 雷御も腕を組み無言の同意をする。


 ディオスが、んん…と唸るように頷き

「では、早速…ん!」


 その場にいた全員がディオスが振り向いた方向を見る。

 そこには、小さな石の台座に座る一莵と、その周囲に四柱の廃棄女神達(ディジレーター)とアルファティヴァがいた。

 一莵達がいた背後には、ディジレーターの奈瑞菜が使う空間転移の蜘蛛の巣のような編み目があった。


 一莵が立ち上がり

「話し合いは終わりましたか? 長かったですね。待ちくたびれましたよ」



ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。


次回、裏謀躍王

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