表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
716/1109

第715話 娘の暴走

次話を読んでいただきありがとうございます。


 ティリアは、帰還する時空戦艦の艦隊に乗って、その時空に到着する。

 惑星の空に浮かぶ都市達、その一つにティリアが乗る時空戦艦が寄港して、ティリアを艦長メディチェと共に、その時空の権力者達と顔合わせする。


 ティリアを見て、統治者と権力者達は困惑する。

 

 ティリアは、その時空の統治者と権力者達を見て

 へぇ…アースガイヤ時空と同じ色んな種族がいるんだ。


 ティリアが目の前にするのは、人型から竜人型、獣型、はてはエルフ型、昆虫人類型と、アースガイヤ星系でいた多種多様な宇宙民と同じ面子である。


 獣人型でライオンのような統治者の一人が

「本当に…君は…聖帝ディオスの娘なのかね?」

 信じられていない。


 ティリアがぽんと手を叩き合わせ

「証拠をお見せします」

と、告げた瞬間、光となって空へ飛んだ。


 驚く一同、ティリアは天空都市達の上で、ドッラークレス(超龍)を発動させた。

 全長二十キロにもなる黄金の結晶と多翼を持つ超巨大龍を前に度肝を抜かれる一同。


 ティリアは超龍から

「これで信じていただけましたか?」


「ああ…うん」と全員が頷いた。

 

 その後、ティリアはドッラークレスを解除して、その破片、黄金の結晶がばらまかれ、空が黄金に染まっている中をティリアが帰ってきて

「では、これをどうぞ…」

と、この時空のトップ達に親書を渡す。


「ああ…どうも」とトップ達は受け取る。


 ティリアが

「あと…これをヘオスポロスに渡したいので、ヘオスポロスに連絡してくれませんか?」

と、残りの親書を見せる。


 トップ達は困惑していると、ティリアが

「あの…これを早く渡さないと父さんがぶち切れて、ここへ来るかもしれません。なるべく早くにお願いしたいです」


 ええええ…と無言で青ざめる一同。


 さらにティリアが

「ちなみに、この親書は、ヘオスポロスのルビードラゴン様に渡すように言われていますので…」


 全員が無言でいると、ティリアが

「父さん、普段は優しいですけど。怒ると怖いですよ。全力を持ってやっちゃうかも…」


 全員がうなだれ、トップの一人が

「分かった。早急に連絡しよう」


 ティリアが

「何時までにですか?」


 う…と返事をしたトップがつまり

「今、すぐにするよ」


 ティリアが

「お願いしますね。あ、あと…ルビードラゴン様を」


 トップは頷き

「分かっているよ」


 すぐにヘオスポロスに連絡が行く。

 エグゼクティブ達が困惑する。

「どういう事だ?」


 エグゼクティブが

「なぜ。聖帝ディオスの娘が?」


 エグゼクティブが

「意味が、その行動が、分からん」


 エグゼクティブが

「どうする? ルビードラゴンという事は、フリーズ・フレアの事だろう」


 エグゼクティブが

「どうする?」


 エグゼクティブ達が判断に困っていると、エグゼクティブ887が

「アズサワ…」とアズサワに通信をする。




 アズサワがティリアがいる時空へ来て、ティリアがいる天空都市達のホテルに来る。

 最上階、VIPの部屋で艦長メディチェと共にいるティリアに

「やあ…」

と、アズサワは面会する。


 ティリアがアズサワを見つめて

「前に、家に来た危ない人達の一人でしたよね」


 アズサワが頷き微笑み

「ああ…そうだとも、私はアズサワ コウイチ。君は?」


 ティリアが

「ティリア。ティリア・グレンテルです」


 アズサワが顎をさすりつつ

「さっそくだが…ヘオスポロスの使いとして親書を預かりに来たが」


 ティリアが

「渡しません。これはルビードラゴン様に直接に渡すように言われました」


 アズサワは思考する。

 おそらく、ウソだ。この時空への親書は合っている。

 だが…ルビードラゴンに渡すのはウソだ。

 どうする? このまま問い詰めても…。

 いや…

「すまない。フリーズ…いや、ルビードラゴンは、休暇中だ」


 ティリアが

「どこにいるのですか?」


 アズサワが冷淡な目で

 なるほど、ルビードラゴンに会う事が目的か…個人的な理由か…

「いる場所は分かるが…そこまでの足が…」


 ティリアが艦長メディチェを見て、艦長メディチェが呆れ気味に

「ティリア様の世話をするように言われていますので…私の艦が動かせますよ」


 ティリアが

「場所を教えてもらっても」


 アズサワが

「私もついて行くよ。少々、物騒な事をしているのでね」


 ティリアが

「何をしているんですか?」


 アズサワが

「何かのエネルギーシグナルをキャッチしたから…それを探しに行っている」


 ティリアが

「私もそこへ行っても」


 アズサワが

「君一人では問題だろうが。私と一緒なら問題ないだろう」


 こうして、ティリアはアズサワの案内でルビードラゴンの元へ行った。


 その後

「無断、侵入、謝罪するーーーー」

と、ディオスがレガリア宇宙にレンタルしている超大型惑星級艦ヴァライマスで、この時空へ来た。


 ティリアから迎えが来るとしていたので、来た事は問題ではないが…その後が。

「ええええええええ!」

と、説明されたその時空のトップ達が驚愕する。


 ディオスがその時空のトップ達に頭を下げ続け

「すいません。本当にすいません。あの娘、ティリアはどこに?」


 包み隠さずトップ達は、ティリアがアズサワと共に出かけて行ったと説明して、すぐにディオス達も追った。


 ディオス達を見送った後、その時空のトップ達は拍子抜けしてしまった。

 強大な脅威である認識より、娘の家出に頭を下げまくる父親としての側面を見て、親書にあった、争いを避けてお互いに適切な距離をもって交流しましょう…という建前な言葉に真実味が増した。




 そして、ルビードラゴンは…とある惑星の荒野を飛んでいた。

 探しているシグナルを求めて。

 そこに通信が入る。アズサワというヘオスポロスで策略を練る人物だ。

 少しだけ顔合わせをした事がある。

 ニヒリストな感じの男で、能力は折り紙であると分かった。

 そのアズサワからの通信に出て

「なんだ? 休暇中なんだが…」


 通信のアズサワが

「いや…君に是非にも会いたいって子がいるんだよ」


「はぁ?」とルビードラゴンは空中静止すると


「ルビードラゴンのおじさーーーーん」

と、頭上からティリアが飛び降りてきた。


 えええええええ!とルビードラゴンこと、フリーズ・フレアは驚きつつティリアを抱き留めた。


 その後、メディチェの時空戦艦が降りてきた。


 ルビードラゴンの腕の中でティリアが

「お久しぶりおじさん」

と、テへ!と笑う。


 ルビードラゴンは青ざめていた。

 なんで?

色々と引っかき回す娘ティリア。そして、ティリアは彼と…


次回 探す遺跡

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ