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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
超越の帝

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第712話 混戦

次話を読んでいただきありがとうございます。

 ネオデウス組の彼女達の攻撃を回避しつつヘオスポロスの兵器人達がオルディナイト邸宅の正面玄関に来る。

 不可視の外装が破壊されて装甲と融合した人型達が目の前に並ぶ。

 玄関に待機していたのは、ナトゥムラ達ヴォルドルの武家の護衛達だ。

 ナトゥムラの父親ヴァンスヴォルトを筆頭に息子のナトゥムラとヴォルドルの者達は、ゼウスリオン・アーマーを装備している。

 

 ヘオポロスの兵器人達は音速を超えた動きで攻撃を繰り出す。

 ナトゥムラ達は応戦する。

 音速を超えた速度で迫るヘオスポロスの兵器人達だが、さらにその上の速度で超魔導兵器装甲、ゼウスリオン・アーマー装備のナトゥムラ達が迫りヘオポロスの兵器人達を両断する。

 無論、ヘオスポロスの兵器人達は自爆をしようとしたが…両断された瞬間、絶対零度に凍結して砕けた。

 ディオスがナトゥムラ達のゼウスリオン・アーマーに絶対零度へ瞬間凍結させるエンチャントを付加していた。

 ヘオスポロスの兵器人達は、自爆攻撃も防がれて瞬間絶対零度に凍結、砕ける。


 それでも、ナトゥムラ達への侵攻を止めないヘオポロスの兵器人達。


 正面玄関で戦いを繰り広げるナトゥムラ達、裏ではレガリアの者達が戦っていた。

 ウィルとシンジに、レガリア宇宙王のアダムカインと、そのレガリアに通じる女性兵士達がいる。


 裏手から侵入しようとするヘオスポロスの兵器人達に、ウィルが両手に指を鳴らして

「悪ぃなぁ…ここから先は…通れないんだよ」

と、全身から放たれる威圧は、巨大な肉食獣のそれだった。

 ウィルの両手に巨大な鉤爪の装甲が装着される。

 ウィルのレガリアの力が展開される。

 その後ろでシンジのレガリアの力が展開される。無数の縦のような衛星達が発生してシンジを周回する。


 ヘオスポロスの兵器人達がウィルへ向かおうとした瞬間、ウィルが消えた。

 いや、ヘオポロスの兵器人達が反応不可能な速度でヘオスポロスの兵器人達の胸部にあるコアを鉤爪のレガリアで引きちぎった。

 コアを失ったヘオスポロスの兵器人達は、その場に崩れて砂へ、ナノマシンの残骸へ変わる。


 シンジは首をかしげる。

「どうやって相手の弱点を見抜いているんだ?」

 ウィルには、こういう所がある。相手の弱点を瞬時に見破る狩人だ。


 アダムカインが「気を抜くな。いくぞ」とシンジに告げる。


「はい」とシンジが答えた次に、レガリアの女性兵士達に各のレガリアの装甲を与えてヘオポロスの兵器人達と戦う。



 オルディナイト邸宅の正面と裏、そして両サイド…左は

「悪いのぅ…ここから先には行かせられないのだよ」

と、ゼウスリオン・アーマーで武装したアルヴァルド達が応戦。

 強烈な武術による打撃と、絶対零度に凍結するエンチャントを付加の魔導武器で対応する。

 

 右は、アーヴィングと阿座、ユリシーグ、そして…久方ぶりにカイドと信長がいた。

 ユリシーグとカイド、信長の三人は、ゴットディオン(神格)・アーマーを装備して、物理と魔導の両方を超越した力でヘオポロスの兵器人達を倒していく。

 アーヴィングと阿座は、ネオデウスとゴットディオン・アーマーの両方が揃ったデウスマギウスで援護対応をする。


 

 オルディナイト邸宅の防御は完璧だった。

 四方の守りは超魔導兵器装備の者達、上空の守りはネオデウス組の彼女達六人。

 紙さえも入れる隙間なぞ生じる事はない。

 だが、相手はディオス達より巨大な組織ヘオスポロス、侵入する手段を幾らでも持っている。


 四方と上空に対応する間に、小さな不可視のドローンが腕の細さ程度の排水口を上ってオルディナイト邸宅へ侵入、壁に張り付くと、そこを空間転移ゲートにしてヘオスポロスの兵器人達を侵入させる。


 だが…

「あら…いらっしゃい」

と、ゼウスリオン・アーマーで武装したクレティアとクリシュナが待ち構えていた。

 

 ヘオスポロスの兵器人達が構えるが

「遅い」とクリシュナが告げた瞬間、クレティアとクリシュナが消えてヘオスポロスの兵器人達のコアを両断していた。

 ヘオスポロスの兵器人達が反応する速度以上でコアを両断して倒す。


 クレティアが

「ダーリンの組んだ魔法のお陰で、相手の位置が手に取るように分かるわ」


 クリシュナも頷き

「ええ…これなら、内部に侵入されても対処できるわね」

と、両手に握る魔導のククリ刀でヘオスポロスの兵器人達が入る空間転移ゲートを破壊する。



 オルディナイト邸宅の別の侵入ルートで、空間転移ゲートを構築するドローンが入り込み、空間転移ゲートを構築してヘオスポロスの兵器人達が入り込むも、その前にデウスマギウスで武装したティリオ達がいた。

 ヘオスポロスの兵器人達が反応する以上の速度で、ティリオとジュリア、アリル、ナリルがデウスマギウスの力で構築された閃光の魔導刀を振るいコアを破壊する。


 その後ろにはゼウスリオン・アーマーで武装したゼリティアがいて

「問題ないようじゃな」

 

 ティリオが侵入用の空間転移ゲートを破壊した後にゼリティアに近づき

「ゼリティア母さん。次はどこ?」


 ゼリティアは耳に被さるリンク装置を触り

「次は、東の一階部分じゃな」

 その装置とディオスが繋がっている。


 ディオスはオルディナイト邸宅のとある部屋で、デウスマギウス・アミダライオウを展開して構えている。その周囲をオルディナイトの一門がゼウスリオン・アーマーを装備して守っている。その中にオルディナイト護衛専門のフランギルもいた。

 

 ディオスは、額のサードアイ(第三の目)を開き、全てを観測していた。

 その力をデウスマギウスを通じて護衛してくれる全員に伝播させている。

 全てを上から観測する力は見事に功を奏して、敵に対処できる。

 

 そのサードアイがヘオスポロスの兵器人達が生じている場所を探すが…知覚できない。


 ディオスは考える。

 つまり、自分のサードアイだけを阻害する力が働いている…。

 なら…。


 ディオスの足下の部屋、家族達が集められているホールの護衛は、リリーシャとゼティア、それにアリストスの子供達だ。

 リリーシャの補佐に充人、ゼティアの補佐にラハトアだ。

 リリーシャとゼティアは、デウスマギウスを展開して待ち構えているが…一向に来ない。


 リリーシャが

「心配しすぎだったからしら?」


 充人が

「気を抜くな。終わるまで何が起こるか…分からないぞ」


 その言葉に重みがある。充人は様々な時空の戦場を渡り歩いた戦士だ。

 その直感に間違いはない。


 ラハトアとゼティアが反応する。部屋の扉の下へ向かって、ゼティアのデウスマギウスの力で構築された光の槍が伸び、ラハトアがゴットディオン・アーマーに宿る神格、水神の力で取り出す。

 何人ものヘオスポロスの兵器人達が溢れ、それに充人とリリーシャが反応してコアを破壊する。

 その間、アリストスの子供達が身を固めて幼い子供達の盾になって被害を防ぐ。


 ラハトアが

「どうやって侵入したんだ?」 


 ゼティアが

「父さんと繋がったサードアイで、侵入経路は全て潰されているはずなのに…」


 充人が…「なんだ、この感じ…嫌な予感が…」と鋭い顔で考える。


 ゼティアが

「侵入経路なんて必要としなくなったから…じゃない?」


 それを聞いて血の気が全員、引いた。

 長女のフェルが

「それって…つまり…敵の本命がここに侵入していて…」


 次女のアイカが

「じゃあ、なんで…私たちが狙いなのに…こないの?」


 ティリオの妹のティリアが駆けだして

「本命は、あたし達じゃあない。父さんよ」

と、飛び出した。


「待ちなさい!」とゼティアが追いかけて、それにラハトアが続く。


 リリーシャも行こうとするも充人が

「待て! 俺たちはここで護衛が先決だ。ゼティア達の任せればいい」

と、呼び止めた。



 その頃、ディオスはアースガイヤの遙か上空、宇宙域にいるメルディオルと連絡を取っていた。

「メルディオルさん…」

と、ディオスが呼びかけるそこに、メルディオルの巨大な龍機の戦艦がある。


 その龍機の戦艦の中核でメルディオルが

「ああ…ディオスの超越知覚で認識できないなら…私の知覚と、ディオスの知覚を混ぜて…」

 メルディオルは、互いの超越存在である知覚を合成変異させて使う。見つけた。

 オルディナイト邸宅、バルストラン王都から五十キロの平原に、姿を隠している巨大な時空戦艦を。

 そこから無数のヘオスポロスの兵器人達が転送されている。


「破壊する」と告げてメルディオルは、龍機の戦艦の顎門を向けて、強大な光線を発射する。

 天を貫く光線が隠されたヘオスポロスの兵器人達の時空戦艦に届き、消滅する。


 その光は、バルストラン王都、オルディナイト邸宅まで届いた。


 ディオスはそれを部屋の窓から見て

「これで…一応は終わりか…」

と、思ったが…。

 ディオスも周囲にいたフランギル達護衛も扉を凝視する。

 巨大な気配がそこにあった。


 ドアが粉砕されてそこに、人影があった。

 全身をローブに包み、深紅に輝くルビー色の瞳、額にも同じ輝きのサードアイの宝石がある男。フリーズ・フレア(凍炎の宝玉)がそこにいた。

 フランギル達護衛は、その威圧に飲まれそうになるも、奮い立たせ魔導剣を抜いてフリーズ・フレアへ。



戦いの混戦は極み、そして…ディオスは…。


次回、収束と戸惑い

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