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第711話 集結

次話を読んでいただきありがとうございます。


 ディオスは、オルディナイト邸宅で頭を抱えて座っていた。

 その隣にクレティアが来て

「ダーリン。悩んでいる時間が必要?」


 ディオスは立ち上がり

「いいや、要らない。子供達を守らねば」

と、その目に強い意志が宿る。


 ディオスはティリオ達が狙われた事にショックを受けた。

 ティリオ達が襲撃されて、直ぐにオルディナイト邸宅に匿った。

 そして、メルディオルもここにいる。

 メルディオルも襲われたのだ。

 明きからにディオスの家族を根元を狙ってきている。

 それはディオスにダメージを与える為だ。


 ディオスは、今や…超越存在の宇宙王達を纏める役になりつつある。

 それをヘオスポロスが…いや、ヘオスポロスを受け入れている超越存在の宇宙王がいない時空達が手配しているだろうと予想できる。


 こんな事に意味が無いのは、ヘオスポロスが一番に分かっている。

 ヘオスポロスは、自身の進化の為に行動する。

 これは、それから反している。

 だからこそ…。

 ディオスは、座っていた部屋から出て行くと目の前にナトゥムラと、アーヴィングに阿座、洋子の四人が待っていた。

 ディオスが籠もって数分だが、そこへ誰も入れなかった。

 ディオスのショックを理解しているからだ。

 だが、それに風穴を開けられるのは、彼女達、クレティアのような妻達だ。


 ドアから出て来たディオスの眼は、強い力を放っている。


 ディオスが前に出て

「阿座、アーヴィング、洋子、助けてくれ。この事態を、家族を助けたい」


 アーヴィングが腕を曲げて力こぶを作り

「任せて下さい」


 洋子が頷き

「どう動きますか?」


 阿座が

「ディオスさんの考えは?」


 ディオスが頷き

「相手をあぶり出したい。連中の目的は、自分にダメージを刻む事だ。故に、相手からこっちへ攻めてくるのが予想される」


 そこへメルディオルも来て

「微力ながら手伝うよ」


 更に充人と息子のレガリア宇宙王のアダムカインが来て、充人が

「ディオス、どうする?」

 それにアダムカインが頷く。


 ディオスが目を一時、閉じた後、見開き

「家族をここに、一カ所に集める。そして…連中は…」

と、考えた次に多数の思考が巡る。

「早急に、奴らはここへ、攻めてくる。それを迎撃する」


 充人が鋭い顔で

「その確証は?」


 ディオスが冷静に

「私にダメージを与えたいのは、分かっている。だが…」


 ナトゥムラが

「だが?」


 ディオスが鋭い視線で

「それだけで、これ程のコストを掛けるとは思えない。他の目的があるはずだ」


 メルディオルが顎を摩り

「なるほど、確かに…それなら、まず始めに私を襲ったら、ディオス達も狙われると…知らせるようなモノだ」


 阿座が

「ドサクサに紛れて…何かを…」


 ディオスが頷きつつ

「ああ…だが、その目的は私に関係しているのは間違いない」


 充人が腕を組み

「その他の目的を知るピースは、まだ…」


 ディオスが

「それは次の行動で分かる筈だ」


 ナトゥムラが拳を合わせて

「どっちにせよ。やる事は決まっているんだろう」


 ディオスが頷き

「家族を集めて守る。それが先決だ」



 こうして、ディオスの家族達が全てオルディナイト邸宅へ集まる。

 応援としてアルヴァルド達も駆け付けてくれた。


 完全武装の義父アルヴァルド達を前に、ディオスと娘のクリシュナが頭を下げて

「父さん。助けに来てくれてありがとう」

と、ディオスが告げる。


 クリシュナも

「お父さん、お兄さん達もありがとう」


 アルヴァルドが微笑みディオスの肩を叩き

「なぁ…にかわいい孫達を助けるのは当然だ。クリシュナも気にするな」


 ディオスが表を挙げて

「相当に…大変な事態になります」


 アルヴァルドが後ろを向いて

「それなりに護衛も連れて来た」

と、言うとシャリカランから

「クリシュナ様」

と、微笑み手を上げるラーナと夫のカルラが頭を下げる。


 ディオス達の家族がオルディナイト邸宅に匿われて、玄関ではゼウスリオン・アーマーで完全武装したナトゥムラ達武家がいた。

 玄関で小さな椅子に座って構える全身が蒼いゼウスリオン・アーマーのナトゥムラが鋭い顔をして構えている。

 その両脇には、ヴォルドル家で生え抜きの戦士達が、ゼウスリオン・アーマーを纏って立ち、気配を探る感知を最大にしている。

 そこへ武装したナトゥムラの父ヴァンスボルトが来て

「来るか…?」


 ナトゥムラが頷き

「絶対に奴らは来る。ディオスの最悪な予測は外れた事が無い」



 ディオスはオルディナイト邸宅で、ティリオとリリーシャにゼティアの子供達を前にして、デウスマギウスが収納されたプレートを渡す。


 子供達はソレを受け取りティリオが

「良いの? 父さん…」


 ディオスは頷き

「ティリオの実力を知って、これを渡すべきだと判断した。お前達用に調節はしてある」


 リリーシャが

「これって、本当に必要なの?」


 ゼティアも

「これほどの護衛と防壁だよ。突破するなんてムリだよ」


 ディオスが鋭い顔で

「来る。絶対に奴らは来る。良いか、自分達より襲ってきた連中の方が遙かに上の技術を持っている。それはティリオが分かっているな」


 ティリオは渋い顔をする。

 機神を召喚して、それに乗って防御したが、その防壁と突破して機神にダメージを与えた。


 ディオスが子供達の頭を撫で

「最悪、私が掛かりっきりになった所を狙われる可能性が高い。そうなった場合、守れるのはお前達だけになる。頼んで良いか?」


 リリーシャは頷き

「分かったわ。でも、充人おじさんは傍に置いて欲しい」


 ゼティアが

「ラハトアも」


 ディオスが微笑み

「分かったよ。そうして置く。ティリオは?」


 ティリオは

「ジュリア、ナリル、アリルの三人がそばにいて欲しい。僕たち四人なら戦える」




 ディオスは妻達が武装している部屋に行く。

 そこでは、クレティア、クリシュナ、ゼリティアの三人が、クレティアは金の、クリシュナは蒼の、ゼリティアは赤の、ゼウスリオン・アーマーを装備してチェックしている。


 クレティアが

「ダーリン、家族はアタシ達が守るから」


 ディオスが

「ティリオとリリーシャにゼティアの三人に、デウスマギウスを渡した」


 妻達三人は驚きを見せて、ゼリティアが

「扱える技量を持っていると…」


 ディオスが頷き

「問題ない。調節もしてある」


 クリシュナが

「なら、子供達の活躍に期待しましょう」


 そこへソフィアが来て

「お、みんな完全武装してる」


 ゼリティアが

「ソフィアは、どう?」

 

 ソフィアは肩をすくめて

「アタシは子供達を抱えて、いざって時に逃げる要員よ。戦いはアンタ達の方が上だから」


 クリシュナが微笑み

「ソフィア、もしもの時はお願いね」


 ソフィアがディオスの肩を叩いて

「そうならないように、旦那様がやってくれるんでしょう」


 ディオスが頷き

「任せろ。必ず守る。出来ない約束はしない」



 そうして、夜の闇が深まった頃、バルストラン王都では、オルディナイト邸宅の周囲数百メートルの住宅に退避要請が出て、住民の光が消えていた。


 オルディナイト邸宅の上を飛んでいる、ネオデウス組で、自身の何倍も大きな装甲エクセレクト・アーマーを背負い装備する洋子、奈々、綾妃、悠希、朱里、愛の六人がいる。


 朱里が

「静かです」


 オルディナイト邸宅の屋根上にも、レガリア宇宙から来たレガリア使い達がいる。

 その中にシンジとウィルもいた。


 綾妃が

「このまま、何も無しに終わって」


 王都の離れた場所から、巨大な照明弾が幾つも上がって、王都を真昼のようにする。

 その照明弾には、魔導センサーを攪乱する効力の放たれていた。


 魔導センサーの眼を潰されたので、物理センサーへ切り替える。


 オルディナイト邸宅の上を飛ぶネオデウス組の物理センサーが、不可視にして王都の屋根を飛んでいる者達を捉えた。


 洋子が

「ディオスさん!」


 通信でディオスが受け取り

「ああ…リンクさせているネットワークで確認した」


 警報が王都の中を駆け巡る。


 オルディナイト邸宅と、王都に緊張が走る。


 ディオスはオルディナイト邸宅にいて、通信でリンクして上空に待機させた機神型時空要塞戦艦エルディオンから、向かって来る者達に誘導魔導攻撃を放つ。

 その攻撃の数、百以上。

 その攻撃を不可視の軍団は弾くが、それによって不可視の外装が消えた。

 その体は装甲と人型が融合したヘオスポロスの兵器人だ。

狙う存在からの防御を固めるディオス達。

そして…


次回、混戦

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