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第188話 世界王族会議の戦闘 中篇

次話を読んでいただきありがとうございます。

ゆっくりと楽しんでいってください。

あらすじです。


エニグマのシェルブリットは、ディオスの開発したネオゼウスを狙うも…ディオスは…


 伊勢の海上で、ラハトアの三千メートル級のドッラークレスが吼える。

 世界を分断するような青き一撃で、千メータもある戦艦巨人のダイダロスが五艦も粉砕される。


 ダイダロスの戦力は一師団級に匹敵する。

 それが、一瞬で五個も消えたのだ。

 海上にはバラバラになったダイダロスの破片群が浮かんでた。


 残り五艦に、ラハトアのドッラークレスは狙いを定める。

 ドッラークレスの山脈の如き左龍腕が横に振るわれる。

 地平の果てまで覆い尽くす青き一閃が残りの五艦を襲い。

 その一撃だけで、千メータ級の戦艦巨人は殲滅された。


 それを遠くの伊勢の世界王族会議があったビルの屋上から見るライドルは、開いた口が塞がらない。

 ディオスの元に行かせて僅か数ヶ月、それだけで、ラハトアは恐らく、九億の人口を支えるロマリア帝国の軍と互角に戦えそうな程の力を手にした。

 その隣には、それをやった聖帝ディオスと、ラハトアと同じレベルの力を持っているアーヴィングがいた。


 ディオスは額に手を置いて、青きドッラークレスのラハトアを見て

「いや…いい経験を積ませてもらったなぁ…」


 同じく傍にいるアーヴィングが

「そうですね。普段の訓練じゃあ…ラハトアはどうしてもセーブされて受けていましたからねぇ…」


 ライドルが

「おい、ディオス…ラハトアは…どの位の力があるのだ?」


 ディオスは首を傾げ考えて

「ラハトアくんは、一番、アクルカンの力の使い方が上手いですからねぇ…。その気になれば…アーリシア大陸の全兵力と互角…もしくは…勝てるかも…しれませんね」


 ライドルが一歩下がる。

 驚愕して血の気が引いてしまう。

 そして、脳裏に過ぎる。

 ディオスが、その手塩にして育てた者は、一騎一国。たった一人で、一国の軍隊に匹敵するという言葉を思い出した。

「そ、そうか…」

 もう…それしかライドルは言えなかった。


 青きドッラークレス、ラハトアがエニグマの戦艦巨人ダイダロスを倒し終え、伊勢の方へドッラークレスの歩を向ける。

 青きドッラークレスは全身から膨大な青き魔力を放出して、浮遊して悠然と伊勢の町に向かう。

 

 ディオスの傍で、ネオゼウスが入っているケースを持つアーヴィングが

「ディオスさん。おれ…ラハトアと一緒に、伊勢の町の上空にあるエニグマの巨大戦艦飛空艇達を破壊しますから」


 ディオスは

「破片を町に落とさないでくれよ」


 アーヴィングは、ディオスに持っているネオゼウスのケースを返して

「はい。じゃあ、行って来ます」


 アーヴィングは超音速で飛翔して、近づくラハトアのドッラークレスと合流する。


 それを見守るディオスに、ライドルが

「お前に育てられるとなんでも、バケモノになるなぁ…」


 ディオスは。はぁ?と言う顔を向け

「いやいやいや、来てくれる彼らの才能がずば抜けているからですよ。ここまでになったのは彼らの力ですよ。ホント、教えるのが下手な自分によく付いて来てくれる良い子達ですよ」


 ライドスは渋い顔をする。

 それは…違うのではないか…?

 だが、そう思うも…本人がそう言うのだから、何も言えない。


 ラハトアのドッラークレスと合流したアーヴィングは、紫の爆発になる。

 ラハトアのドッラークレスと同じ紫の爆発が、ラハトアのドッラークレスと融合して、全長が六千メートルの超龍、ドッラークレスになる。

 紫と青が合体した、ラハトアとアーヴィングの融合ドッラークレス。

 青と紫の大地の如き龍の龍体と、背には紫の空を覆い尽くすような手の如き龍の翼が生え、山脈の如き龍腕と龍脚を備えて、伊勢の海に浮かぶ。

 

 融合したドッラークレスからラハトアと、アーヴィングの声がする。

「ラハトア!」

 アーヴィングが


「ああ! こっちは補足と攻撃の動きをするから」

 ラハトアが


「よし、精密なコントロールは任せろ」

 アーヴィングが


 融合ドッラークレスの翼から青と紫の光線群が発射される。

 光線は生きているような動きで、正確に伊勢の町の上空を押さえるエニグマの大型輸送船型艦隊を捉え、光線に貫いて捕縛、一気に融合ドッラークレスの傍に引っ張り込んだ。


 十五艦近いエニグマの戦艦達は、その全長が千メータで、先程の戦艦巨人ダイダロスが飛行輸送モードの形態なのだ。

 その大質量群が糸も簡単に引っ張られ、今まさに融合ドッラークレスの餌食として終わろうとしていた。


 ディオスは、アッサリと終わろうとするそれをビルの屋上から確認すると

「それじゃあ…オレは…細々したヤツの始末を…」

 エニグマの艦隊が投下した無人人型戦車の殲滅に向かおうとしたが…。

 左に気配を感じて、シールド魔法を展開した。


 だが、そのシールドが引き裂かれた。

 引き裂いたのは、シェルブリットだった。


 シェルブリットは、グランザバザの大剣の力を使って魔導シールドを裂き、ディオスの左手に握っているネオゼウスのケースを奪おうとした。


 ディオスはそれに気付いて、渡さないとケースをビルの向こうに投げ捨てる。


 だが、シェルブリットは、グランザバザで投げられたケースを切断。


 中身であるネオゼウスのコアが放たれ、ネオゼウスのコアは、ビルの屋上から落下する。


「クソ!」

 シェルブリットはそれをゲットしようと、墜ちていくネオゼウスのコアを追う。


 だが…ネオゼウスのコアを追って墜ちるシェルブリットの背に、ディオスが突貫した。


 シェルブリットは、ビルに突っ込んで、窓ガラスと壁を破壊して内部に転がる。

 それ程までに強力な跳び蹴りをディオスは食らわせたのだ。


 壊れた魔導鉄筋コンクリートを退かすシェルブリットの前にディオスがいた。


 シェルブリットが睨み

「テメェーーーー あの墜ちたのを追わないのか!」


 ディオスはニヤリと笑み

「そんな事に意味は無い。何故なら…エニグマの本丸であるキサマが目の前にいる。それを倒すのが一番の最優先事項だ。キサマを倒した後で、幾らでも時間を掛けて探せばいい」

 ディオスの目的に全くのブレはない。

 全てはこの世界を守る為に、世界を壊そうとするエニグマを倒す。それだけに集中している。


 シェルブリットは忌々しい顔をする。

「厄介な野郎だぜ」


 ディオスは残酷に笑み

「嬉しいね。キサマ等に嫌われるなんて本望だ」

と、告げた次に

”マハーカーラ神式”

と、自身に戦闘特化の神格マハーカーラを纏い、超圧縮させ、全身を漆黒と深紅の神格の力が宿った神格鎧に包む。


 シェルブリットは、グランザバザで斬り掛かる。

 魔法も物理もなんでも関係なく切り裂けるグランザバザの刃がディオスに迫るも、それをディオスは右手の片手鎧で受け止める。

 そう、切り裂けないのだ。

 シェルブリットは忌々しいという顔をする。


 ディオスは嘲笑を向け

「無駄だ。キサマが前に見せたこの大剣の性能…おそらく、物理と魔法の両方のチャンネルを持っているのだろう。故にレジプトの時に魔法で作った物理の空間防壁を切り裂けた。オレは今、現次元より上の高次元の神格を纏っている。その影響は…」

 ディオスはグランザバザを握り閉めシェルブリットを引き寄せ、強烈な左拳をシェルブリットの腹に叩き込む。


 シェルブリットは大砲の弾の如く吹き飛び、ビルを突き抜けて外に出た。


 そこはまだ、空中、墜ちるシェルブリットは痛みを堪えて、脚部にある逆噴射ユニットを使い何とか、地面に軟着陸する。

「ハァハァハァ」と腹部を押さえるシェルブリット。

 シェルブリットの全身は、ダイヤより硬く、太陽の表面温度に晒されても平気な超強化特殊金属の装甲に覆われている。

 その特別過ぎる金属の装甲が、ディオスの攻撃を受け止めきれず、シェルブリットにダメージを刻んだ。


 動かないシェルブリットの上に、神格マハーカーラの神格鎧を纏うディオスが来て浮かび

「ほら…」

 持っていたグランザバザをシェルブリットに返す。

「降参するなら今の内だぞ」

 ディオスが通告する。


 シェルブリットはグランザバザを握り

「誰が…するかよ」

 構えた次にディオスが消えた。


 空間転移してシェルブリットの正面に出たディオスは、猛連弾の拳をシェルブリットに浴びせる。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

次話があります。よろしくお願いします。

ありがとうございました。

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