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第187話 世界王族会議の戦闘 前編

次話を読んでいただきありがとうございます。

ゆっくりと楽しんでいってください。

あらすじです。


エニグマのシェルブリットが、圧倒的艦隊で世界会議を襲撃する。

それにディオスは…

 伊勢の世界王族の会議は順調に進む。

 

 伊勢の大きな会議場で、様々な議題を提案して、話し合う。

 

 ディオスは大会議の場で、ソフィアの隣に座りながら、自分の足下にある、アインデウス達に紹介したあの装置の入った特殊ケースを見る。

 

 果たして…これ…ネオゼウスの有効性が示されるだろうか…。


 ネオゼウスと命名された特殊結晶機構。

 ゼウスインゴットが主材で、エニグマのガイバードコアと、ドラクリアスの疑似的創造領域と、ゲーティアの鍵の技術を組み込んだ超魔導兵器と呼ぶに相応しい物体。


 議会を進める議長をしている曙光国の帝が

「では…次の議題です。バルストランのディオス・グレンテル氏が、開発したネオゼウスの開発について…」

 各国の王達や、その仕官達が机にある魔導端末に、そのネオデウスのデータが開示された瞬間


 オオオオオオオオオ!

と、驚きの声が漏れた。


 ディオスの周囲で、ヒソヒソと喋る声が聞こえる。


 これ程の魔導システムを…驚異的だ。

 だが…いいのか? これが世界に広まれば、パワーバランスが…。

 恐ろしい、これが聖帝の力か…。

 世界が変わるぞ!


 畏怖する声が耳に届いてくる。


 ディオスの隣にはフランドイル王、ヴィルヘルムがいた。


 ヴィルヘルムが渋い顔をして腕を組み

「ディオス…やはり…早かったのかもしれん」


 ディオスは、周囲の反応を聞いて、項垂れて頭を掻き

「極秘で進めといた方が…良かったのかもしれませんね」


 


 ディオス達が会議しているその町を見下ろせる山頂に、エニグマのシェルブリット達がいた。

 シェルブリットは片手サイズの双眼鏡を持ち、ディオス達が会議している巨大ホールがあるビルを見下ろす。


 シェルブリットの周囲には、身長が140センチ未満の十歳未満の子供のような者達が三人いる。

 三人は、全身がサイボーグの装甲のようなモノに包まれ、頭部まで覆われて顔が見えない。


 一人がシェルブリットに近付き

「どうしましょうか?」

 何処かスピーカーを通しているような声がする。


 シェルブリットは、片手の双眼鏡を仕舞い

「情報通りなら…敵のディオスが、新たに開発した魔導兵器システムを持っているらしい。当初の目的は、この会議のご破算、つまり、暴れ回って台無しにする。だが…上手く立ち回れば、その魔導兵器システムを奪う事が出来るかもしれん」


 もう一人が近付き

「では…その魔導兵器システムを…」


 シェルブリットは、その近付いたモノの頭を撫で

「お前達は、作戦通り、ダイダロス達を使って暴れる。それでいい。オレがその隙に奪う。お前達はミッションを達成したら、即、退却。オレに構うな。いいな」


 三人は肯き「了解です」と答えた。


「散会」

と、シェルブリットが告げた瞬間、三人は、疾風の如くその場から消えた。


 シェルブリットも背中にある、機械仕掛けの大剣グランザバザを握り、世界会議が行われている伊勢の町へ襲撃した。




 大会議ホールの議長席の前にディオスが立ち、右手に持っているネオゼウスが入った金属保管ケースを掲げ


「これが、議題のネオゼウスです」


 ケースを開けて、アダマンタイトの金属の真ん中にある特殊な素材、炭素合金複合材に包まれるネオゼウスの黄金の半球体結晶を周囲に見せる。


 ザワザワと周囲が響めく。


、完成体に驚愕しているのだ。


 だが…ズンと…ホールに微妙な震動が響き渡る。


 ディオスは、ケースを閉じて

「なんだ?」

 震動が連続して、天井の明かり兼飾りのシャンデリアを揺らす。


 そこへ、ナトゥムラが来て

「大変だ。伊勢湾の遠方から、巨大な機械の巨人がこっちに来ているぞ!」


 ディオスはそれを聞き

「エニグマの襲撃か!」




 会議場のビルがある町の遠方の海から、巨大な機械が組み合わさった巨人が迫る。

 その全長…千メートルという馬鹿げた大きさだ。

 まるで戦艦のような超巨大巨人は、突如、上空から降臨して、伊勢の町に向かって行進を始めた。

 エニグマの兵器、千メータの戦艦巨人艦ダイダロス。

 ダイダロス十艦という圧倒的物量が、この世界会議をしている町に向かっていた。


 ダイダロス達が、備えている砲身を町に向ける。


 伊勢を警備している曙光国の軍隊は、警戒モードに移行、その最中、ダイダロス達が圧倒的砲撃を開始する。


 ダイダロス達の体から、膨大な量のミサイルが噴出する。

 それは十キロ近い幅もあるその町を覆い尽くす程の弾幕だ。


 曙光国の軍は、配備している魔導操車や、魔導鎧装甲のシールドを全開にするも、全てを防ぎきれず、合間を抜けたミサイルが着弾、破壊の限りを尽くす。


 事態が混迷した所に更に、エニグマは物量を投入する。

 破壊が広がった町の上空から、戦艦型のダイダロス艦隊が降臨、ダイダロス艦隊は、大量の十メータサイズの無人人型戦車達を投下する。


 エニグマの圧倒的な蹂躙が始まった。


 ディオス達のいるビルは、周辺にいた曙光国の軍隊の防衛シールドで無事だったが…その周囲は悲惨な事になっていた。

 ディオスは、ビルの屋上に上り、その隣には、ラハトアとアーヴィングがいる。


 屋上にいるディオスは、迫る超巨大戦艦巨人達ダイダロスを睨み。

「ラハトア!」


「はい!」

と、ラハトアは背筋を伸ばしディオスの隣に立ち


 ディオスが

「事態が事態だ。アクルカンの仕様を認める。殲滅してこい」


「了解です!」

 ラハトアは右手を胸に当て敬礼する。

 

 そこへライドル達も来て

「ディオス、まずは…避難した方が良いのでは?」


 ディオスはライドルに笑みを向け

「丁度良かった。ライドル皇帝陛下。ご子息のご勇姿をゆるりと観賞してください」


 ライドルは戸惑いを向け

「ラハトア…大丈夫なのか?」


 ラハトアは父親に微笑み

「見ていてよ。父上」

と、力強く右腕に力こぶを作り、懐からアクルカンの仮面の右目を覆う部分を取り出し、装備し、シンギラリティを発動させて、弾丸の如くビルの屋上から飛翔した。


 音速と突破したラハトアは、右目に装備したアクルカンと、自身のシンギラリティを同調、更に、持っているロマリア皇家の秘技、リヴァイアサンも付加させた瞬間、青い爆発がラハトアから広がった。


 その青い爆発は海上で三千メータの大きさに広がり、その青が形を形成する。

 その存在が、伊勢の町を守ろうと戦艦巨人のダイダロスの前に立ち塞がった。

 

 青く輝く龍の体、大地を削り取らんばかりの巨大な龍の足、千メータクラスの山に匹敵する巨大さの龍の腕、天を覆い尽くす程の龍の顎門がある龍の頭部。


 ラハトアのドッラークレス(超龍)が現化した。

 千メータの戦艦巨人ダイダロスさえ小型に見える、ラハトアのドッラークレスは

 

 ゴオオオオオオオオオオ!


と、世界を震撼させる衝撃波を伴った咆吼をダイダロス達に放ち、その威力だけで超質量のダイダロス達は後退した。




 ビルの屋上でライドルは、変貌した息子、ラハトアに開いた口が塞がらない。


 ディオスはフッと笑み

「大丈夫ですよ。ラハトアくんが一番、上手く使えますから…」


 ラハトアのドッラークレスは、山脈の如き右龍腕を振るい、膨大な量の青き魔導攻撃を放った。

 それは世界を断絶する程だった。

 天を貫き宇宙までに達する程の超圧倒的魔導エネルギーが戦艦巨人のダイダロスに墜ちる。

 それに、五艦の戦艦巨人のダイダロスはへし潰され、くず鉄の雨になった。

 千メータの戦艦巨人達が鉄クズとなり、海に降り注ぐ場景。


 一撃で、千メータサイズの超質量が五艦も沈んだ。

 


 それを、混乱する町の上を飛翔して進むシェルブリットは忌々しそうに睨み

「こりゃあ…数分後には壊滅だなぁ」

 容易にそれが想像出来る程、圧倒的だった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

次話があります。よろしくお願いします。

ありがとうございました。

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