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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
トルキア共和国
17/1105

第16話 日々 トルキア共和国

新章、読んでいただきありがとうございます。

ゆっくりと楽しんでいってください。

あらすじです。


ディオスは何時もの日々をバルストランで過ごす。ディオスと夫婦であるクレティアとクリシュナの関係も大きく変わり始め…そこにソフィア達も加わり、どうなるディオス?

日々 トルキア共和国



 ディオスは何時もの通りの午後を過ごしていた。屋敷の地下にある魔導石生成装置に魔力を送り、魔導石の結晶を生成、そして…魔導石の結晶を安定化させる為に、結晶安定機を生成装置にドッキング、微弱な魔導流で安定化を始めた。

 

 そこへノックがされ

「旦那様」とレベッカが入ってくる。


「ん…もう、来たのか?」

と、ディオスは振り向く。


「はい」とレベッカを頷く。


「分かった。ちょっと魔導石を運ぶに手伝いを呼んでくれ」


「畏まりました」

 レベッカが連れてきたのは、ユーリとチズの二人だ。


「三人とも、魔導石を運ぶから手伝ってくれ」


『畏まりました』と三人はお辞儀した。

 ディオス達は生成した魔導石を大きな台車に乗せてエレベーターを上がる。


 昨日、作ったケースに入る魔導石の四つを三人して地下から地上の一階へ運搬し、そこにディフィーレがいた。

「ディオスさーーーん」

 ディフィーレが手を振り、ディオスに近付く

「ディフィーレくん。これが今日の分の魔導石だ」


 ディフィーレは屋敷の一階に運ばれた四つの魔導石を

”マジックスキャニング”

 魔法で鑑定し

「はい。確かに火の魔導石の大型結晶四つ確認しました。これにサインをください」

 書類の用紙をディオスに差し向け、それにディオスはサインしながら

「最近、火の魔導石ばかり注文が多いが…何か、大量に使う事でもするのか?」


「ここ最近は、飛空挺のエンジンの更新が多いので。ソレ用の大型魔導エンジン製造の為に」


「そうか…」


「それと、貨物を大量運搬する目的の超大型飛空挺も製造されるようなので、そのエンジンと機器にも」


「成る程、分かった。当分の間は、火の魔導石が必要なんだな」


「はい。よろしくお願いします」

 ディフィーレはサインを確認した次に

「ええ…金貨十六万枚、明日には口座の方に振り込まれますので」


「分かった。確認して置く」


「はい」

と、ディフィーレは乗ってきた魔導車に魔導石が浮かぶケース乗せていると、ディオスとレベッカが二人で持ち運んでいる最中、ユーリとディフィーレが二人して抱えようとする姿をディオスは見た。ユーリとディフィーレが互いに持ち手の手が触れた瞬間、お互いに照れくさそうな顔をしている。それをディオスは、ああ…二人は同い年の十六だったか…。青春だなあ…と微笑む。


「旦那様、載せるのにそちらから滑らせてください」とレベッカが呼びかける。


「ああ…すまん」とディオスは荷台に滑らせる。


 こうして四つの大型魔導石を載せた魔導車は、ディフィーレの運転によって王都へ戻っていた。

 それと入れ替えに草原を歩いてくる二人、クレティアとクリシュナ。

「ただいま、ダーリン」

 クレティアが微笑む。

「今、戻ったわ」

 クリシュナが言い。


「ああ…お帰り。クレティア、クリシュナ」

と、ディオスは二人を迎えた。


 二人は偶に訓練として、出かける事がある。

 何の訓練をしているんだと聞いたら、側にある城砦町のフェニックスのハンターギルドに登録して、訓練に向いてそうな魔物を狩っているそうだ。

 凄く実戦的だ…とディオスは思った。

 


 二人が戻り、屋敷では夕食が始まる。

 レオルトス王国の内戦が終結して、一ヶ月。ディオスは約束通り、デオルトの妻子を目的のユグラシア大陸のバルナハ国の実家まで送り届けた。

 デオルトの妻にデオルトの最後を告げた。

 最後に妻子を案じて託された事を伝えると、デオルトの妻は泣いていた。

 その後、バルストランに帰国し、ソフィア達に報告を終えて普段の生活に戻った。 

 その筈だった。

 

 夕食を食べ終え、風呂に入りスッキリしたディオスは三人が横になれる大きなベッドに飛び込み。

「ふぅ…」と一息つく。脳裏を過ぎったのは、レオルトス王国の内戦に介入していたあのアリストス共和帝国の女だった。明らかに自分と同じ無限に魔力を放出する渦持ちだ。

 ソフィアの時のユリシーグ、レオルトス王国の女、以外や自分と同じ渦持ちは多くいるのではないか?と予感させるも、自分も同じ渦持ち故に、引かれ会うのだろうな…とも考えていた。

「ふう…いいお風呂だった」

と、クリシュナとクレティアが風呂を終えて寝間着のドレスで部屋に入りベッドへ。

 クレティアはディオスの右に、クリシュナは左にと横になり三人川の字になって、クレティアが「じゃあ、消すねダーリン」と明かりを消して

「おやすみダーリン」

「おやすみアナタ」

「ああ…おやすみ」

と、三人は眠りにつく。


 そうして十分後、クレティアとクリシュナは寝息を立てて、ディオスに密着する。

 ピッタリと密着する二人、二人に挟まれディオスはカッと目を見開いた。

 そう…眠れない。両腕から二人の密着した豊満な胸の感触が伝わる。

 信じられない程、いい感触だ。しかも、密着しているから二人の匂いが鼻に入る。

 いい匂いで脈拍が爆上がりする。極上の人肌の温もりと匂いに自分の中にあるリビドーが爆発しそうになって眠れない。

 だから…そっとディオスは起き上がり、トイレにいってリビドーを発散しようとするが。


「ダーリン…」

 クレティアが起きた。


「ああ…すまん。起こしたか」


「どこに行くつもりなの?」

 クリシュナも起きた。


「ああ…トイレだ」と答えるディオスにクレティアとクリシュナは抱き付き


 クレティアが「ねぇ…どうして、こないの?」


「え? こないとは…」


「アタシ達、知っているんだよ。ダーリンがトイレで済ましているの」


 ディオスは分かった。つまり、バレていた。

「いや、その…なんだ。その…」


 クリシュナがディオスに身を寄りかからせ

「ねぇ…私達って夫婦よね」


「ああ…そうだ」


「だったら、普通…そういう事をするわよね」


 クレティアもディオスに寄りかかり

「なんで、ダーリンはガマンしているの?」


 ディオスは少し俯き

「その…怖いんだ」


「どうして?」とクリシュナ。


「それは、二人としたいとは思っているが…。なんだろう。二人に、してしまうとそれを抑えられる事が出来ず。二人を傷つけるかも知れないと思って、怖い」

 そう、爆発すればそれは怒濤の如く溢れ出して暴れ川のように荒れ狂ってしまうのが自分でも分かる。

 それでは二人を傷つける。そんな事をしたくない。だから…。

 

 クレティアがディオスの頬にキスをして

「いいよ。そうなっても…」

 

 クリシュナは頬を寄せ

「私達は、夫婦なのよ。私達は、アナタとそうなったら、それでいいと思っているから。そうしているのよ。だから、ガマンしなくていいの。全部、受け止めてあげるから」

「そうだよダーリン」

 二人はとっくに覚悟を決めていたのだ。ディオスはそれが嬉しくてもあるし、ちょっと怖くもあるが…そうか…とその本気を受け入れ

「分かった。もう、ガマンしない」


 ディオスは、クレティアを抱き締めて口づけをする。

 クレティアもディオスを抱き締めて二人のキスはもっと深いモノへ変わり、交わり合わせる。

 そうして、ディオスはクレティアの体を擦る。

 クレティアは剣聖だ。体も鍛えられて硬いと思っていたが…信じられない事に柔らかい、触り心地が抜群だ。

 クレティアとのキスを貪りながらディオスはその体を堪能した後、今度は味わい始める。

 互いに寝間着を外し触れ合い

「あ…はぁ…ダーリン」

と、クレティアから甘い声が漏れる。

 

 それでブレーキが何度も外れそうになるディオスだが、ダメだ! 踏み込んではダメだ!と必死に手綱を握る。

 

 ディオスは、クレティアの体を味わいつつ抱き締めると、クレティアが

「もう、いいよ…」

 その言葉に、ディオスは肯きクレティアの中へ沈む。

 頭の中の理性が何度も吹き飛びそうになる。

 それでも耐え、クレティアを抱き締め繋がり感触を確かめながらを繰り返して、クレティアで果てた。


「アア! ああ…」

と、ディオスは体を震わせるとクレティアが優しくディオスを撫でキスをする。

 もうダメだ。もうダメだ。ディオスの理性が外れ、爆発が起こった。その後は、もう…止められない。

「クレティア、クレティア」

 ディオスはクレティアへ必死にしがみつき、クレティアを感じて何度も果てる。そんな暴れるディオスをクレティアはただ、優しく受け入れ続けた。


 クレティアがグッタリとして両腕からディオスを離すと、ディオスは「ハァハァハァ…」と息を荒げる。

 そこへ待っていたクリシュナが口づけをする。

 クリシュナは生まれたままの姿だ。ゆっくりとディオスはクレティアから離れると、クリシュナを抱き締め強くキスを貪る。

 ハッキリ言って理性が崩壊している故に、始めの時のように大人しくない。

 それはクリシュナを食していた。貪るように肉食獣の如く、クリシュナを貪り、クリシュナはそれを受け入れ

「さあ…」

と、ディオスを中へ導いた。ディオスはクリシュナに貪るキスとその豊満な胸を弄びながら離れまいと、まるでクリシュナの中へ入り込もうと進撃し、果てるも終わらない。

 クレティアの時のように、何度も何度も果てては進み。ディオス自身も止まらない。止められない。止める事が出来ない。暴走する自身のコントロールが出来ない。

 何度の何度もディオスが果てたクリシュナはグッタリとすると、ディオスはクリシュナから離れ、クレティアに向かう。クレティアは戻って来たディオスの首の両腕を回して掴む。ディオスは再びクレティアの中へ貪り沈む。

 こうして、ディオスは自分のリビドーが止まるまで、何度も何度もクレティアとクリシュナの二人を繰り返し、三人用のベッドのシーツは悲惨な事となった。


 

 翌朝、そのシーツをユーリが洗っている。

 屋敷には大人数用の洗濯機があるが、それでもシーツの派手な汚れは落ちなかったので、ユーリが屋敷の外の水場でゴシゴシと洗ってくれていた。それを横目で見たディオスは

「オレは…」

 自分のした事に深い反省の念が訪れる。

 

 額を抱えるディオスに「ダーリン」とクリシュナが近付く

「そろそろ、訓練時間だよ」

 ディオスを呼びに来たのだ。

「ああ…分かった」

 

 ディオスはクレティアの後に続きながら、不意に昨晩の事を思い返す。

 あれ程、自分がしたのにクレティアとクリシュナは平然としている。

 いいのか? 本当にいいのか? アレで、完全におかしくなって野獣と化して二人を貪っていたんだぞ。お前達はそれでいいのか?

 

 そうこうしている間に、何時も訓練をする屋敷の側の木の元に来ると、クリシュナが本を読んで木を背にして座っている。

「おーい 連れてきたぞ」

 クレティアが手を振ると、クリシュナは本を閉じて立ち上がり

「じゃあ、始めましょう」

 ディオスの前にクリシュナとクレティアが並ぶ。

 ドクンと鼓動が大きくなる。そして、ディオスは完全に無意識で二人を抱き寄せ、押し倒そうとした。

「ちょっと待ったダーリン」

「待って…」

 二人は倒そうとするディオスを止めた。

「ああ…すまん」

 クレティアが肩を竦め

「ねぇ…ダーリン。そういうのは、夜にしよう」

 クリシュナは腕を組み

「そうよ。今は訓練だから」

 ディオスはハッとして顔を押さえた。そう、二人には自分が何をしようとしたのかバレている。苦悶して額を抱え

「す、すまん。そうだな…」

「じゃあ、訓練しよう」

と、クレティアが木刀を渡す。

 

 その日の訓練はディオスにとって気合いが入っていた。

 いや、入らざるえない。動いていないと、二人を抱いた事が過ぎり、衝動が走る。

 それを振り払う為に必死に訓練して、午前が終わり、午後の魔導石の生成に地下へ行く。

「ああ…落ち着く…」

 それが一番落ち着くのだ。

 地下の施設で魔導石を生成している時だけ、その衝動に襲われない。

 本当に安心して作業に没頭し、何時も通りに夕方頃、ディフィーレが取りに来てサインして夕暮れ、メイドも主人も奥方も、屋敷のみんながそろっての夕食。

 その席でユーリがポツリ

「この前、旦那様がお帰りになった際に、旦那様が作って振る舞ってくれた料理、おいしかったです」

 そう、レオルトス王国から帰国した際に、そこで憶えた料理を留守をしてくれた三人に振る舞ったのだ。

 

 ディオスは微笑み

「そうか…なら、また作ってやるぞ」

 

 レベッカが「ユーリ」と窘める。


「いいさ、レベッカさん」とディオスは微笑む。


 レベッカが困り顔で

「旦那様、旦那様が甘いからこうなるのです。少しは主らしくドンと構えてください」


「主らしくか…」

 全くその規範が分からないディオスだが、不意に、ユーリとディフィーレがお互いに照れ合っている姿を思い返し

「そう言えば、ユーリ。ディフィーレくんの事は、どう思っているんだ?」


「え」とユーリは固まる。


「夕方、ディフィーレくんが来ると、良く話しているじゃないか…」


「ああ、いや、その、その」

 ユーリは慌てている。


 チズがポツリ

「ユーリとディフィーレさんは、いい話し相手同士くらいです」


「ほう…」とディオスは肯き「気が合うのか?」


 レベッカが眼鏡を上げて

「同い年ですからね。ディフィーレ殿の周りには、自分より年上の方ばかりで同年配がいませんから」


「そ、そうですよ。旦那様」とユーリは慌てながら答え「それに…身分も違いますから」と告げた時に僅かな悲しみが見えた。


 ディオスは、それ以上ツッコムのは良くないか…と

「そうか、分かった」


 この世界には身分差がある。一応、法律やら憲法では違いは無いと、自分のいた地球と同じ感じではあるが、この世界での身分の差の歴史は長い。

 ディフィーレはオルディナイト家の者だ。

 ユーリは普通の市井の者だ。人としてのつき合いでは普通でも、何かしら、深い溝があるのだろう。それをしつこく聞いても相手に悪いだろう。


 だからディオスは話題を変える。

「レベッカさん。屋敷の運営はどうだい?」


「はい、滞りなく」


「もう一台、魔導車を増やそうかと思っているが…」


「十分です。三台で効率よく回っていますので…」


「そうか」


「じゃあ、さあ…ダーリン」とクレティアが「新しい魔導剣、買ってよ」


 クリシュナが鋭くクレティアを見て

「最近、また、買って貰ったでしょう。武器庫にしている部屋が満帆になって溢れるわ」


「ええ…いいじゃん」と膨れるクレティア。


「ダメ、もういいでしょう」と止めるクリシュナ。


「ははは…そうだな」と笑うディオス。


 こうして日常の夕食が終わり、夜を迎える。

 ベッドで横になるディオス。

 昨日、あんだけしたから今日はないだろうと高をくくっていた。

 そして、クレティアとクリシュナが部屋に入ってきて

「じゃあ、おやすみダーリン」

と、クレティアが明かりを消した瞬間、ディオスは考える間も無く、クレティアを抱き締めて、手で撫で回る。


 クレティアがその手を摘まんで

「ダメ、昨日はアタシが先だったから、今度はクリシュナから、ね」


「ああ…」とディオスは肯き動いて、クリシュナを抱き締めると、爆発した。

 その結果は、昨晩と同じだった。



 翌日の午前半ば、ディオスは屋敷の庭にある切り株のイスに座り、両手で顔を覆い伏せていた。またしても、爆発した。

 しかも、今度は最初から理性のタガが外れていた。

 肉食獣が大好物の肉を貪り食うように、二人を、クレティアとクリシュナを貪っていた。

 そして、屋敷の外の水場でユーリが盛大に汚れたシーツを洗ってくれている。

「オレは、どうしたんだ? オレは、どうしてああ…なったんだ?」

 そんな自問自答を繰り返していると

「ダーリン」とクレティアが訓練に呼ぶ。何時もの風景だ。



 夜になり、今日こそは大丈夫だろうとディオスだが…。

 またしても止められなかった。

 そんな状態が一週間も続いた。その一週間の間、毎夜、ディオスはクレティアとクリシュナを野獣の如く貪っていた。

 一週間続いた朝、ユーリが何時も通り、シーツをゴシゴシと洗ってくれている。

 そこへディオスが

「ユーリ」


「はい?」とユーリが振り向く。


 ディオスは申し訳なさそうに

「すまないなぁ…。そのここ毎日、汚して」


「いいえ、全然、大丈夫ですよ」とユーリは首を振る。


「その…汚さないようには、がんばってみるから」


 ユーリは頬を紅く染めながら

「いいんですよ。だって、その…旦那様と…奥方様達が仲の良い、証拠、みたいな…」


 はぁ!とディオスはそれで察した。そうユーリは気付いているのだ。シーツの汚れの原因が…。

「そ、そうか…すまんな」

と、ディオスは何処かへ行く。


 いかん。いかんぞ! というか、オレはどうしてしまったんだ? もっとこう…理性が効く性格じゃあなかったのか? は、もしかして…オレは…何かの異常が…。

 そう、考えてしまう。

 そして、今日こそは、しないぞと固く誓ってベッドにつくも、結局は…無駄だった。


 翌日、その日は王宮へ行く日だった。

 クレティアとクリシュナの同行は必要なく、ディオス一人で王宮に行く予定だ。

「じゃあ、行ってくる」とディオスは屋敷を出る。


「行ってらっしゃいませ旦那様」とレベッカがお辞儀して見送る。


 外で訓練しているクレティアとクリシュナが

「ダーリン、がんばってね」

「気をつけてね」

 手を振ってディオスの運転する魔導車を見送った。


 ディオスは運転しながら、夜の事を思い返す。毎晩毎晩、クレティアとクリシュナを求めて貪る自分がおかしいのではと思い、これが相談出来る相手を考え、過ぎったのが僧爵であるスーギィだ。

 スーギィは司祭という宗教関係者だ。こういう欲望の暴走には、何らかの答えを対処法を知っている筈、そうディオスは答えを求めて王宮へ向かう。

 

 王宮に来るとまず、話をするのはゼリティアだ。

「そういう国なのか…」

 ディオスは頷く、その右に座るゼリティアは、扇子を口元に置き傲岸な態度で

「こんな事も知らんのか」


「ああ…そういうのは、あまり知らない。前にいたダグラスさんの所では、少なかったからなぁ」

 ディオスがゼリティアから聞いているのは、ユグラシア大陸のバルナハ国の事だ。そう…デオルトの妻子が逃げた国がどういう国か知りたかったのだ。


「まあ…」とゼリティアは腕を組み「厳格なレスラム教の国ではないので、すごしやすいとは思うが…」


「ほう…」

 この世界には、前の地球のように三大宗教なるモノがある。アーリシアとアフーリア、ユグラシア大陸北部の巨大帝国ロマリア、そしてアリストス共和帝国にもあるシューティア教、ユグラシア大陸中央部に集中するレスラム教、そのユグラシア大陸東部にあるフツ教と、これがこの世界の主な宗教だ。他にも細々した土着信仰があるが…それは、まあ省かれている。


 ここ最近は、王宮にくる度に、ゼリティアに色々な事を教えて貰っている。

 まあ、ゼリティアも嫌な顔をする事無く教えてくれるので、助かっている。

 ちょっと不遜な態度が鼻につくが、それを超えて有り余る有能さ故に、その態度が寧ろ、自信に溢れているように見えるから不思議だ。容姿も抜群に良いのもあるが…。


「おーい」とナトゥムラが二人を呼ぶ。


「では、行こうかのぉ」

 ゼリティアが席から立ち上がろうとすると、ディオスが手を差し向ける。ゼリティアが何時も豪華な深紅のドレス故に、立ち座りも苦しそうなのだ。

 自然と、黙って指し出された手にゼリティアは

「点数稼ぎか?」


「はぁ…こんなんで点数なんて稼げないだろう。好意さ」


「そうか…では、ありがたく」

 ゼリティアはディオスの手を握り、引かれて立ち上がる。

「今度、お主へ地理に関する本を貸してやる。妾の屋敷に来い」


 ディオスはフッと笑み

「それは、ありがたい。何時、行けばいい?」


「三日後の午後で、どうじゃ」


「じゃあ、三日後の午後に行くとしよう」

 簡単な約束を交わした。




 王の執務室にて席に座り、法令の精査に入る一同、ゼリティアが挙手して

「ここはマズイ、こんな中途半端では必ず問題が起こるぞ」


「どこ?」と王の机に座るソフィアが聞くと


「四ページ目の…」とゼリティアが指摘する。


 指摘を受けて「じゃあ、こういう風にしましょう」とソフィアとゼリティアが話し合い決める。


 ディオスが挙手して「ここの魔法使用に関する区分だが…」と指摘する。とある施設で魔法を使う際の規制だ。中途半端に魔法を禁ずとあるので、どんな魔法がダメかしっかり分けた方がいいという指摘だ。


「ならば、どういう魔法がよいのだ」とゼリティアが聞く。


「施設の影響を考えるに…」とディオスは使ってはいけない魔法を言い。


「でも、それじゃあ」とソフィアが指摘。


「では、こうすれば」とゼリティアが代案を。


 そうして、精査が終わり、午後の三時。

「では、これにて終了とする」とソフィアが号令をした。


 一同が解散する中でディオスがスーギィに近付き

「スーギィさん。ちょっと良いですか?」


「ん? どうしたんだ?」


「少し、相談したい事が…」



 スーギィと共に王宮にある展望兼レストランの所へ行き、人が少ない場所で二人は対面して

「スーギィさん。ちょっと悩みを抱えていて…」


 スーギィが心配そうな顔で

「何だ。どんな悩みだ?」

 真剣に聞いて来る。


「実は…」とディオスは、クレティアとクリシュナの夜の夫婦生活についての悩みを口にする。


「お…おおお…おお…おっふ…」

と、スーギィは微妙な複雑な顔を繰り返す。


 ディオスは真剣に悩み項垂れて

「本当に、おかしいと思うんです。何かの病気ではないかと…」


「ふ…んん…」とスーギィは唸り

「まあ、何だ。二人以外、他の女性にもそういう風に思ったり、抑えられなくなるのか?」


 ディオスはハァ?と何を言っているんだという不快な顔で

「いいえ、全くです。皆無です。クレティアとクリシュナの二人だけに…」


 スーギィは頭を掻きながら照れくさそうに

「その何だ…。病気じゃないだろう。私が思う結論だが…今まで二人に対して抑えていたモノが溢れ出しているだけだ。大丈夫」


「でも、本当に異常だと自分では思うのです」


「大丈夫、大丈夫だ。必ず落ち着く日が来るから。今は、それを解消しているだけだから」


「本当にそうでしょうか…」


「奥方の二人は、嫌な感じなのか?」


「いいえ、その受け入れてくれるので」


「じゃあ、問題ない。お前みたいなタイプは、そういう衝動を抑え付ける部分がある。二人に対して秘めていたそういう部分が解消されているだけだ。時間が過ぎれば、ああ…こんな事があったなぁ…くらいで済む。心配するな」


「はぁ…」とディオスは心配げだ。


「しかし、困ったなぁ…」とスーギィが呟く。


「その何だ。それだと、直ぐに…出来そうじゃないか。お子が…」


「あ!」とディオスはハッとして「確かに…」


「バルストランは、重婚を認めていないからなぁ…」

 スーギィの指摘通り、バルストランは一夫一婦制だ。重婚は届けられない。

 ただ、例外として事実婚というのはある。

 そう、ディオスは事実婚の状態だ。その場合は非常に複雑な法律の壁がある。

「子供が出来た時に…」とディオスはその法律の壁を思った。

 

 スーギィが「なぁ…」と

「その…唯一の例外みたいな法律があるが…。それにするか?」


「え、そんな法律があるんですか?」

 ディオスは驚きの顔を見せる。

 

 スーギィは冷静に

「証明後見人婚姻制度という法律がある」


「証明後見人婚姻制度?」


「そうだ。元はその…貴族用に作られた法律で、一般には使われないんだ」


「どんな制度なんですか?」


「貴族の場合、どうしても家柄や繋がりの為に重婚しなければ成らない場合がある。その為に適用される法律なんだが…これが、凄く厳しい。その重婚をした貴族のカップル達を夫婦と認める証明人兼後見人を立てる事によって、重婚のカップルを夫婦であるとする法律なんだが…。その証明後見人は、カップルの両親はダメでまあ、親類なら許容範囲で、親以外の他人で、しかも…社会的に地位がある人という敷居が高いんだ」


「その証明後見人さえ、用意出来れば…」


「用意出来ればな、これが厳しい所で、書類を揃えて出した場合、その証明後見人が不適合と審査された場合は、受理されない」


「ああ…だから、貴族向けですか…」

 そう、貴族ならそれなりに社会的地位がある人がいる。故に普通の一般人には、そういう人と繋がる事が無いでは無いが、極少ない。


 スーギィは、ディオスの肩を叩き

「心配するな、私がその証明後見人になってやる」


「スーギィさん」とディオスは感謝する。


「大丈夫だ」とスーギィが微笑んだそこへ


「何をしているの?」

 ソフィアが来た。


『おおお!』と二人して驚く。二人の反応にソフィアは怪しい顔をして


「何、アタシに対して秘密の会話でもしていたの?」


 スーギィが「実は…」とディオスとクレティアにクリシュナの三人の夫婦を法律的にも確実にする為に証明後見人婚姻制度の話をしているというの告げると

 

「ああ…なら、その証明後見人にアタシがなってやるわよ」

 ソフィアは気軽に言う。


 ディオスは目が飛び出る程に驚き「え…いいのか?」


 スーギィは驚き引きつつ「た、確かに現王たるソフィア殿が証明後見人になれば、審査は確実に通りますな」


 そう、その国の最高権力者が後見人なのだから、当たり前だ。


「でも、条件があるわよ」

と、ソフィアがディオスの肩をつかみ

「離婚しない事…」


「するか! ボケ。するはずがない。皆無だ」

 ディオスが怒り口調で放つ。


「そう…それと、アタシの別荘としてアンタの屋敷を使わせる事」


「はい?」とディオスは驚き疑問の顔をする。


 ソフィアはニコニコと笑いながら

「いや…王宮にいるとストレスが溜まるのよ。だから、リフレッシュしたの。そのリフレッシュの為にアンタの家を使うの。良いでしょう」


「………………」とディオスは押し黙る。


「ねぇ、いいでしょう」とソフィアはディオスの両肩を掴み、その手に力を込める。


 ディオスは頭が痛くなり額を抱え

「護衛とか警護的には…」


「大丈夫、数人連れていくから」

 笑むソフィアだが、その笑みは怖い威圧が篭もり

「これ、師匠命令」


「……………分かった…」

 ディオスは折れた。折れざるえない。そうしなければ、色々とごねて絶対に無理矢理にでも通してくる。終いには、王の権限まで使われそうだ。


「決定!」とソフィアは喜び「スーギィ、書類、よろしくね!」と意気揚々としてソフィアは去って行った。


 スーギィは顔を引き攣らせ複雑な顔で

「ご愁傷様…」

と、小さく悲しく呟いた。




 そして、その夕方…ディオスは帰宅した。だが、それにはお客が付いてきた。


「すまん…」とディオスは一言告げて項垂れる頭を抱える。


「やっぽぽぽーーーい」

 ソフィアと、マフィーリアにナトゥムラとスーギィの四人付きだ。


 迎えたのは、レベッカとクリシュナにクレティアの三人。

 直ぐにクレティアとクリシュナがディオスへ来て囲み。

「どういう事のなのダーリン?」


「すまん」とディオスはクレティアに謝る。


「アナタ、これマズイんじゃない?」


「すまん、本当にすまん」とディオスはクリシュナに謝る。


 レベッカも来て、鋭く眼鏡の奥からディオスを覗き

「旦那様…ご事情の説明を求めます」


「はい…」とディオスは、ソフィアが王宮での暮らしのストレスを緩和する為に、ここの自分の屋敷を別荘とする事を告げた。



 そんな四人を後ろにソフィアが

「いい屋敷じゃない。周囲は緑が多いし、のどかだし、最高のリフレッシュ場所ね!」

 大いに喜んでいる。


 レベッカは「はぁ…」とため息を漏らし

「まあ、仕方ない事です。旦那様の上司であり、お師匠であるなら、拒否も出来ませんでしょうし…」


「ありがとうレベッカさん」

と、ディオスは頭を下げる。


「まあ、いいけど」とクレティアは苦笑。


「はぁ…全く」とクリシュナは額を抱えて苦い顔である。


 スーギィがディオス達四人の元に来て

「申し訳ありません。滞在に掛かった費用は、こちらで精算致しますので」


 ソフィアは意気揚々と屋敷の扉を開けて

「さあ、探検、探検!」

 その後にナトゥムラとマフィーリアも続く。護衛の為に。



 夕食時、料理は一応…普段とは違う豪華にした。

 いや、ソフィアが命令した。

「ちょっと、バカ弟子。アンタがレオルトス王国で習った料理を振る舞いなさいよ」

 ディオスは厨房に立ち、レベッカとクレティア、クリシュナの三人のサポートの元、レオルトス王国で憶えた料理を振る舞う。主に肉料理と、スープにデザートと作り、ソフィア達のいるテーブルに並べる。そうして、全員で夕食を終えて、ソフィアが

「さあ、お風呂お風呂!」

 と屋敷の風呂に行く。屋敷のお風呂は、元飛空挺乗りの保養所であり、貴族の別荘だった事もあって、特別に掘って作らされた温泉だった。大理石の大きな湯船にソフィアは使って

「いや…極楽、極楽、超ーーーリフレッシュできるわぁぁぁ」

 

 そこへ、曇り窓ガラス越しにレベッカが来て

「ソフィア陛下。お着替えをご用意しましたので」


「ああ…ありがとうございます。それとレベッカさん」


「はい」


「ここにいる間は陛下ではなくソフィアと呼んでください」


「…畏まりました。ソフィア様」

 レベッカは脱衣所から出る時に、やっぱり旦那様の師匠だ、と思った。



 ディオスは書室で本を読んでいると、その座っているソファーが蹴られた。

 蹴ったのはソフィアである。

「おい、マッサージをしろ」

 ソフィアの命令に、渋々ディオスは本を閉じてしまい

「分かりました」

 

 ソフィアに連れられ、ソフィアが寝る部屋のベッドへソフィアが俯せになり

「エッチな真似をしたら、ぶっ殺す」

 

 その言葉にディオスはカチンと来て

「誰がお前の貧相な体に欲情するか!」

 

 ソフィアは飛び起きて、ディオスの腹にパンチする。

「誰が貧相な体だ!」


「う!」とディオスは唸り屈む。

 そうして、ソフィアのマッサージは始まる。

 ディオスはゆっくりとソフィアの全身を揉む。

 寝間着のソフィアの体を優しくほぐすディオス。

「ああ…気持ち良いわ。アンタ、以外と上手いわね」

 ソフィアが褒める。


「見よう見まねだ。クリシュナやクレティアならもっと上手い。二人は武術に通じているからそういう体をほぐす、技法とかにも通じているからなぁ」


「そう…」

 ソフィアはディオスのマッサージを受けていると、ドアがノックされ


「入りますぞ、ソフィア殿」


「はーい」とソフィアは返事をする。


 スーギィが入ってくると「なんだ。ディオスもいたのか」


「ああ…」とマッサージしながらディオスは答える。


「何、スーギィ?」とソフィアが尋ねる。


「いや、今日の午後にディオスと話していた証明後見人婚姻制度の書類についてだが…」


「ああ…」とソフィアは起き上がる。




 一階の別室で、ディオスにクレティアとクリシュナ、ソフィアとスーギィの五人がいた。

 テーブルにはスーギィが用意した証明後見人婚姻制度の書類がある。


「へぇ…これがねぇ」とクレティアは書類を手にする。


 クリシュナはその書類を覗き「これで、三人は夫婦として法律的にも認められるの?」


「ああ…」とディオスは肯き「この書類を書いて、審査に通れば。普通の夫婦のように法律的にも扱われ、色々な事がスムーズに行く」


 クリシュナがソフィアを見て

「ソフィア様が、私達の証明後見人に…」


 ソフィアは腕を掲げてニッコリと笑み

「任せて! アタシが証明後見人になった場合は、このバカ弟子がアンタ達に酷い事をした時は、ボコボコにして矯正させるから」


 ディオスはムッとして

「二人に酷い事なんて絶対にしない」


 ソフィアはニッコリ笑むも、その顔に恐怖の雰囲気を纏いながら

「いい、バカ弟子のディオス。浮気なんてしたら殺すから」


「ふ…」とディオスは皮肉に笑み「そんな事は絶対にしない」


 チョッと険悪な空気になるもスーギィが

「さあ、早めにこの書類のしまつをしようじゃないか」

 促した。


 まずは、ディオスが書類に名前を書く、ディオス・グレンテル。


 次にクレティアが名前を書く、クレティアーノ・ヴァンス・グレンテル。

「良いのか? それで…」


 クレティアはディオスの姓に入る事になる。

「いいの、これで」とクレティアは楽しそうに笑む。


「そうか…」


 次に、クリシュナも名前を書く、クリシュナ・ヴァルナ・グレンテル。

「これでいいわ」とクリシュナは頷く。


 ディオスはクリシュナのヴァルナという名字に

「なんか、珍しい感じがするなぁ…」


 クリシュナは肩を竦めて

「母方の姓をそのまま使っているし、まあ…ユグラシア大陸ではそう、珍しくない名字よ」


「そうか…」とディオスは納得する。


「じゃあ、アタシね」とソフィアが証明後見人の所に名前を書く。ソフィア・グレンテール・バルストランと…。


 全てを書き終えてスーギィがチェックして

「よし、後は役所に出すだけだ。まあ、審査は通るだろう。連絡は、この屋敷に入るから」


 ディオスがスーギィに

「ありがとうございますスーギィさん」


「いや、いいって」

 謙遜するスーギィと、頭を下げたディオスの肩をポンポンとソフィアが叩き

「アタシ、アタシも」

 ものすごく偉そうな笑顔だ。

 何処か、釈然としないディオスだが…まあ、証明後見人になってくれたので

「ありがとうございます。マスター」

 丁重に頭を下げてお礼を言う。


 ソフィアは胸を張り、偉そうに「当然でしょう。アタシはアンタの師匠なんだから」

 ホント、その態度さえなければもっと敬えるのにと、ディオスは常々思った。





 その夜中、ソフィアは目が覚める。用意された二階の部屋のベッドの寝心地は悪くないが…何となく起きてしまい。

 チョッと水でも飲んでこようと部屋から出ると、ディオス達の部屋のドアの前に来た。

 何となく、本当に何となくドアに耳を近づけて音を聞く。

「あ…はぁ…ああ…あああ」

 女性の甘い声が聞こえる。

 

 ソフィアはゴクリと唾を飲み込み、好奇心に押されて、ゆっくりと静かに静かにドアをホンのちょっと開けて中を見る。


 そこには、ディオスとクレティアにクリシュナの三人が夜の夫婦生活を致している場面だった。

「ああ…はぁ…ああーーー ああ…」

 ディオスの腕の中でクレティアが喘いでいる。ディオスはクレティアに抱き付きその体を貪っている。

 うああああ…とソフィアは赤面する。

 ディオスはベッドにクレティアを押し倒し、喘ぐ口を塞ぎねっとりと口づけをして、クレティアを貪る姿は、野獣だった。ディオスの体は意外と筋肉質でしっかりしている。

 その様は、クレティアを食している肉食獣だ。クレティアがグッタリしてディオスから腕を放すと、それが合図なのか、ディオスもクレティアを離し、次にそれを見守っていたクリシュナを引き寄せ、貪る。

「ふ…あ…ふう…んん…」

 クリシュナはディオスを離さまいと、抱き付くも、それ以上の勢いでディオスはクリシュナを力強く貪る。

 貪欲過ぎるディオスと、貪られるクレティアとクリシュナの様子に、ソフィアは頬が紅葉として、不意に…ああ…あんなに求め合って…いいなぁ…と思って、つい、ドアを押してしまうと、クリシュナがディオスから離れ、右手を回すと曲がり鉈を取り出し、ドアに投げた。

 それと同時に、クレティアも側にある剣をとってドアに走る。

 ソフィアは、突如として自分のそばに刺さった曲がり鉈に驚き、一目散に脱兎した。

 そのドアをクレティアが開いた。誰もいない。クレティアが伏せてその場の状態を確認していると、クリシュナも来た。

 クリシュナとクレティアは、ソフィアがいた場所を探っていると、一本の銀髪がクレティアの手に摘ままれていた。


「どうかしたのか?」

 ディオスが二人の下に来る。


 クレティアとクリシュナはフッと笑みを向け合い

「何でもないわ、ダーリン」

「ちょっと鼠か風が悪戯したみたい」


 ディオスは肯き「そうか…」と納得する。


「ねぇ…ダーリン続きしよう」

 クレティアがディオスの首に腕を回す。

「ええ…さあ」とクリシュナはディオスの腕に抱き付きベッドに引っ張る。

「ああ…そうだな」

 ディオスは二人にキスをして、ベッドに戻った。


ここまで読んで頂きありがとうございます。

次話もあります。よろしくお願いします。

ありがとうございました。


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