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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
幽玄の王 ロードの王編
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幽玄の王 第66話 大きな依頼

次話を読んでいただきありがとうございます。

レイの母アカネが帰宅したのも、つかの間…


 レイの母親が退院した。

 母アカネが四年ぶりに自宅に帰ってきた。

 連れて帰ってきたのは、レイと姉のアスカだ。

 二人に連れられて、母アカネは玄関を入る。


「ただいま…」

と、母アカネは目の前にいるスイに呼びかける。


「おかえりなさい」

と、妹のスイが母アカネに抱き付く。


 母アカネは家の中を見回して

「キレイにしているわ。三人とも…本当に頑張っていたのね」

と、そして…父グランの遺影の写真に手を合わせて

「ただいま…アナタ…」

と、告げる。


 そして、昼食となり家族そろっての食事をしようと準備をしている。

 母アカネが手料理を作る。

 それを待つレイとスイは嬉しそうだ。

 姉のアスカは、母アカネを手伝う。


 そこへインターフォンが鳴って

「ぼくが行くよ」

と、レイが玄関に向かうとモニターにシロッコとジンの姿があった。

 レイが玄関を開けて

「シロ兄、ジン兄」

と、驚きを向ける。


 シロッコがシロ兄と呼ばれるようになって、ジンも似たような感じをレイに…


 レイは、ジン兄と呼ぶのを少しためらうも、何度も呼んでいる内に直ぐに定着した。


 シロッコが片手に包みを持って

「お母さんの退院のお祝い」

 ジンも片手を掲げて包みを見せて

「同じくだ」


 そこへ母アカネが来て

「あら、いらっしゃい。お二人の話はレイから聞いています」


 シロッコが健在な母アカネを見て

「元気そうな姿を見られて良かった。お祝いだけ置いていきますから」


 母アカネが

「せっかく来たんですから…上がってくださいな」


 シロッコとジンが戸惑っていると、レイが

「二人とも、さあ…」


 シロッコとジンは微笑み

「じゃあ、お邪魔します」

「お邪魔する」

と、上がった。


 ◇◇◇◇◇

 

 それは、穏やかな昼食だった。

 レイ達家族と共に、シロッコとジンが加わった大きな食事、久しぶりに帰って来た母親の手料理がレイ達の口に入り、母親が帰ってきた実感を噛み締める。

 それをシロッコとジンが見て、優しく微笑む。

 レイが嬉しそうに食べる姿、その幸せな姿が…シロッコとジンにとって癒やしでもあった。


 母アカネが

「シロッコさんとジンさんの二人は、ご結婚なされているのですか?」


 何気ない会話、何気ない質問


 シロッコが肩をすくめて

「いいえ、二人とも独身でね」


 母アカネが微笑みながら

「お二人ともいい人なのに…」


 ジンが

「出会いとは、運のようなモノです。そういう運が無かった。それだけです」


 レイはハッとする。すごくデリケートな内容の質問なはずだ。

 人によっては不快を感じるはず、だが…シロッコとジンは気にする様子もない。


 レイが

「シロ兄、ジン兄、母さんが…」


 シロッコが微笑み

「いいさ、気にしていない」

と、告げて、ジンも頷いた。


 昼食が終わって、「じゃあな」とシロッコとジンが帰ろうとした玄関で、呼び鈴がなる。 レイがドアを開けると、そこにはサラとルリに数名の部下達がいた。


 サラがハッとして

「おや、三人がそろっているとは…都合がいい」


 ルリが

「個別にお願いする手間が省けました」


 レイとシロッコとジンの三人が二人を見つめて、シロッコが

「何か、仕事の話か?」


 ルリが肯き

「はい」


 サラが

「キサマ等が、我らの一族の誰かと婚姻しないから、面倒な仕事をしなければならないのだぞ」


 イラッとしたシロッコとジン、シロッコが

「テメェ等みたいな、権力のワンコ共から嫁を貰えば、何時…殺されるか分からねぇからなぁ…。なぁ…搾取の血族が」


 ルリの目つきが鋭くなり、サラがシロッコにギリギリに近づき

「キサマ等のように人間不信の愚か者に、我らの苦労など知るはずもないか」


 ジンが

「その言葉、そっくり返してやる。こっちの苦労も知らないで、自分が一番苦労しているというセリフ、シロッコのいう搾取の血族というのを証明しているぞ」


 玄関先で空気が悪くなる。


 レイが間に入り

「あの…依頼の話ですよね。中で聞きますから」


 サラが

「まだ、コヤツの方が話が分かる。どうだ? 我らの内から…伴侶を…」


 レイは溜息を漏らして

「あの…それは、どうでもいいとして、仕事の話をしませんか?」


 サラが乗ってこないのがつまらないという感じで

「お主達、三人に護衛を依頼したい。我らは、とあるモノを得るまでの護衛だ」


 シロッコが

「とあるモノ?」


 ルリが淡々と

「レイ・フィリックス・神崎が獲得した超座、その別の超座があるという情報を得ました。それを私達が獲得します。それの手伝い、護衛をお願いしたいのです」


 シロッコとジンが視線を合わせて、シロッコが

「どういう事だ? なぜ、九天君主の超座が…残っているなんて…聞いた事がないぞ」


 サラが胸を張り

「我々も驚いているが、情報は確かだぞ」



ここまで読んで頂きありがとうございます。

アナタに幸せが訪れますように…

次回、依頼の道中

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