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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
幽玄の王 ロードの王編
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幽玄の王 第59話 借金王

次話を読んでいただきありがとうございます。

レイ達がやった事に関しての罰則とは…


 レイ達に裁定が来た。

 まずは、ランクの除外だ。ソルジャーとして活動できなくなるではない。

 ランクを除外し別のランクを設定される。

 レイは、最低のEランクからSSランクとなったので、また…Eランクか…と思っていたら…EXランクという聞いた事が無いランクにされた。

 なんでも、このランクでは…ギルド協会が要請する緊急案件を絶対に受けなければならない。


 レイは、とある焼肉店で、シロッコとジンに小宮の四人と共に裁定が来たデータを見て分析していた。


 シロッコが

「はぁ? Dランクじゃあなくて、DSランクって何だ?」


 ジンが

「内容は、レイと似た感じだが…このDSランクは、ソルジャーの育成が入っているな…」


 レイは自分の裁定データを確認して

「ぼくは、ないですね」


 小宮も隣にいてデータを見つめて

「三人とも、基本はギルド協会の緊急案件を絶対にやるってのは同じだな…」


 シロッコがデータを指で上げつつ

「でだ。オレ達のサルヴァードを使ったエネルギー炉に関してだが…そのエネルギー管理は、ソルジャーの姫様達が監視するみたいだな…」


 レイが厳しい顔で

「でも、実質は…借金ですね」


 そう、レイ達三人のサルヴァードのエネルギー炉には莫大な借金が課せられた。

 その額…

 レイが

「ええ…借金のゼロの桁が…1,2,3,4,5,6,7,8,9,10、11,12,13,14、15,16,17,18,19,20,21、22、23、24、2…………」


 今までに見た事もない借金の桁だ。


 ニンテンドーSwitchの桃鉄にあったキングボンビーを使った借金のバグ、マイナス214兆7483億4800万円を超えると逆にプラスになって何十兆円というお金が入ってくるような、借金が巨大すぎてシステムの限度を超えると借金がプラスになるなんて、ご都合にならない現実がそこにある。


 つまり、レイとシロッコとジンは、コーレル時空で一番の借金王になったのだ。

 ただ、借金の取り立てはない。

 そして、レイとシロッコとジンには、宇宙戦艦を一括で買える程の借金枠が設けられるが、それは新たな借金が増えるという…意味の無い借金増加の枠だ。


 レイは頭を抱える。

 おそらく、生涯をかけても返済不能な借金に項垂れる。


 それに小宮が

「まあ、仕事は紹介してやるからよ」


 シロッコが

「そうだぞ。取り立てがないんだから実質、借金じゃないもんさ」


 ジンが

「そのうちになれる。生活する為の資金や、自分が稼いだ金額を借金返済に回されないなら、借金じゃないのと同じだ」


 レイは「う…」と唸る。

 シロッコやジンのように肝が据わっている訳ではない。

 だが、借金という響きが…ただ、若いレイには辛かった。


 悩める青年レイに、小宮が

「色々とあって大変だろうが…まずは、一つ一つ対処すればいい。先の事は、終わった後に見えるもんさ」

と、アドバイスをくれる。


 レイは「はぁ…」と溜息を漏らして

「そうですね」


 シロッコが

「じゃあ、早速…腹ごしらえでもしようぜ」

と、焼肉店の料理を頼む。

 色んな意味でのお疲れ様の会を四人はする。


 そして、夜遅く

「じゃあな」

と、小宮と別れて、レイ達三人は街中を歩く。


 レイが前を行くシロッコとジンの背中を見つめて

「あの…シロッコさん、ジンさん。今まで聞けなかったんですけど。どうして、自分に力を貸してくれたんですか?」


 その問いかけにシロッコとジンは、後ろのレイに振り向き、シロッコが笑み

「オレ達の世代の事は、どう…聞いている?」


 レイは苦しそうな顔をする。

「とても、大変だったと…」

 色々と大変だった話は聞いている。

 ソルジャーは人ではないとされた、もの凄く大変な時代で、ソルジャーになって多くの人達が亡くなり、その結果、人口減少や…色んな問題が今になって降りかかり、そして…


 ジンが肯き

「本当に、大変だった。まあ、今も変わらない所もあるが。自分達の時代よりはマシになった。だが、その恩恵は、自分達の世代にはない」


 シロッコが笑み

「だからなのさ。せめて…次の世代であるレイ達には、そんな不幸を体験して欲しくない」


 レイは不思議な感覚に包まれる。

 目の前にいる二人は家族ではない、他人だ。

 でも、なぜか…心の奥底で、兄達のように感じている。

 自分の上にいる兄の二人のように感じている。

 ああ…この感じ、そうだ…出会った時から、そうだった。


 始めて出会ったのに…なぜか、気が合って、そして…昔から知っていたような、昔から隣にいてくれたような…家族、兄弟

 そんな感覚に包まれていた。


 シロッコが

「帰るぞ。レイの母親が待っている」

と、シロッコが背を向けて、ジンも続き、レイも…


 レイの記憶に…昔、遠く昔に三人して帰っていた路の場景が過った。


”カケル”


 シロッコ(ハク兄)とジン(シン兄)に呼ばれたような…遠い、レイ(カケル)がいた。


「あれ?」

と、レイは涙が零れる。


 レイの様子が変わり、シロッコとジンが振り向き、ジンが

「どうしたんだ?」


 レイは目をこすって涙を消して

「ごめんなさい。飲み過ぎてフラついたみたいで」


 シロッコが

「大丈夫か?」


 レイは微笑み

「大丈夫です」


 レイは突如、蘇った記憶に戸惑いつつも帰宅した。

 変だなぁ…家族は、母さんや姉さんにスイなのに… 


 ◇◇◇◇◇


 レイの家があるマンションに到着して、玄関をレイが開けて

「じゃあ、また…」 


 シロッコが「おう」と…

 ジンが頷いて

 二人が帰ろうとしたが、姉のアスカが

「ああ…レイ、お帰り。その…お客さんが…」

と、困った顔をしていた。


 レイがドアを閉じようとしたが止めて

「お客さん?」


 姉のアスカの後ろから、サラが姿を見せて

「やっと帰って来たな」


 シロッコが厳しい顔で

「なんだ、お前…」


 百八十の長身の女性のサラが胸を張り

「早速だが、結論から言う。私と結婚しろ」


「はぁ?」とシロッコは、大丈夫か?という顔。

「ああ?」とジンは、お頭、大丈夫?という顔。

「えええ…」とレイは、怖くてドン引きした顔。


 あまりにも訳が分からない要求にビビってしまった。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

アナタに幸せが訪れますように…

次回、母の言葉

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