幽玄の王 第37話 救援へ向かう者
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救援信号を受信、そして…
「なんだと!!!!!!!!!!」
オウガは、ギルドがある執務室のビルで大声で叫ぶ。
レイ達が放った救援信号を受信して、その結果が…ダンジョン・パラダイムシフトという最悪な事態だと…
オウガは執務室から飛び出して足早に進んでいると、数名のギルドのメンバーが先を進むオウガに並び
「オウガさん、救援信号って本当ですか?」
「ダンジョン・パラダイムシフトって」
オウガは肯き
「緊急を要する。動ける者…Aランク以上の者達を招集して、直ぐに向かうぞ」
部下の一人が
「ライガなら…そのくらい」
オウガは鋭い顔で
「ダンジョン・パラダイムシフトから観測されたエネルギー深度がレベル4だ」
「はぁぁぁっぁぁぁぁ!」
と、全員が驚きの声を放つ。
「レベル4って、本当ですか?」
「そんな、ダンジョン・パラダイムシフト。ダンジョンを侵食したダンジョンの深度は、だいたいがレベル1か2で、最も深くても2弱のレベルですよね」
「完全にダンジョンの中に別の超高難度ダンジョンが形成されたって事ですか!」
オウガは肯き
「そうだ。異常事態だ」
「どうしますか? 他のギルドにも…」
オウガは
「我々が先行し、他のギルドにも応援要請を送ってくれ」
「了解です」
前代未聞のダンジョン・パラダイムシフトへオウガ達は救援に向かう。
ダンジョン・パラダイムシフトは、ダンジョン内に新たなダンジョンが形成される異常事態だが、それほどダンジョンのランクに影響する事はない。
大抵は、形成されたダンジョンと同等レベルか、少し上くらい。
だが、今回のダンジョン・パラダイムシフトは違う。
明らかに、低レベルのダンジョンに、超高レベルのダンジョンが形成されたという前代未聞の異常事態だ。
オウガ達は、最大級の警戒と緊張を持って、ダンジョン・パラダイムシフトの現場に向かった。
オウガは
「ライガ…無茶はするなよ」
と、願うも…その願いは…
ここまで読んで頂きありがとうございます。
アナタに幸せが訪れますように…
次回、杖のガルガンチュア その3