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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
幽玄の王 ドミネーター編
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幽玄の王 第28話 杖のガルガンチュア その1

次話を読んでいただきありがとうございます。

盾のイージスを救出したレイ達、そして…最後の…


 レイが帰宅間際、シロッコが

「おい」

と、何かをレイに投げ渡した。


「え?」

と、レイが受け取ると…それはエネルギー剣の双剣だ。

 刃がエネルギーのエネルギー剣、エネルギーソードの二本を受け取り

「これは…」


 シロッコは笑み

「今回の出会いに関しての記念品だ。受け取って置け」


 レイが驚き

「そんな、いいですって。報酬はエンジェルリンクスの会長から受け取っていますし…」


 シロッコが微笑みながら

「いいんだよ。オレからの勝手な好意だからさ」

と、言って去って行く。


 レイは二つのエネルギーソードを受け取り

「ありがとうございます」

と、シロッコの背中に告げた。


 そして、レイは帰宅して…早速、姉のアスカと相談にする。

「このマキナ…どうしよう…」

と、レイは姉のアスカがやっているソルジャー用の店の裏の広場で、進化してしまった自分のマキナ、機神を取り出して見上げていた。


 姉のアスカも隣にいて

「こんなの…見た事ないわ…」


 レイとアスカの二人は機神を見上げて、アスカが機神に触れると…金属のような感触ではないのに、金属のような光沢があり、しかも人肌のように温もりがある。

 機神がひざまずき、アスカに視線を合わせると微笑むように光る眼光が曲がる。

 レイとアスカは直感で察する。

 これ、マシンじゃあない。生きている。自分達が知らない生命体であり、しかも知性があって生きている。

 空気感というか、雰囲気が伝わる。

 敵対視していない、同じ仲間として語りかけているような無言の何かを察する。


 ゼクディオン…とレイとアスカの脳裏に機神の名前が伝わる。

 機神ゼクティオンが、レイとアスカに微笑む。機神の変わらない顔だが、微笑んでいるのが分かる。

 生き物として空気で伝えているのが分かる。


 いわばペットの犬や猫が、目や雰囲気で伝えるように、生き物が持つ雰囲気で伝える力で、レイやアスカに語りかけている。


 レイが

「ゼクティオン?」


 機神ゼクティオンが頷いた。

 そして、巨大な手でレイの背中を優しく摩る。


 レイは、自分達が知らない未知の存在なのに、自分達と同じ生きている存在というのが分からされて…

「姉さん、どうしよう…」


 姉のアスカが

「分かる人って誰なんだろう?」

と、二人して悩んだ次に、分かると思う人に連絡する。

 聖帝ディオスだ。


 聖帝ディオスは通信で、機神ゼクティオンを見て

「ああ…機神だね」

 直ぐになんなのか理解して、姉のアスカとレイに説明した。


 レイが

「つまり、何かの…高次元の存在が…肉体を得て…現れた存在である…と」


 通信のディオスが

「多分、レイくんに引っ張られたんだろう。そばに置いても損はないぞ」


 レイが機神ゼクティオンを見上げて

「一緒にいる?」


 機神ゼクティオンは頷くとジェスチャーで、自分に触れろ…と。

 レイは、機神ゼクティオンの足に触れると、機神ゼクティオンが光の粒子となってレイの右腕に集中して溶け込むと、レイの右腕の前腕部に黄金の機神を象ったマークが刻まれた。

 機神ゼクティオンは、レイに宿った。


 レイは困惑するも…

「まあ、来てくれたんだから…よろしくね」

 

 こうして、レイは機神ゼクティオンを得た。


 ◇◇◇◇◇


 レイは部屋で通信端末を前に話をしていた。

 相手は、エンジェルリンクスの会長、翼のグルファクシだ。


 レイがベッドに腰掛けて机に翼のグルファクシが映る端末を置いて

「あと…一人になりましたね」


 翼のグルファクシはフッと笑む。

 あと一人になったというレイの発言にドミネーターを人と、自分と同じ存在として認識しているのが嬉しかった。

「そうだな。レイくん」


 レイが

「どこに…杖のガルガンチュアはいるのですか?」


 翼のグルファクシは

「グラファラスとオルフェウスは…知らないのだろう」


 レイは肯き

「はい。今…二人は…妹と姉さんに、今回の事を説明しています」

と、ドアの方を見た。


 翼のグルファクシは悲しい顔で

「杖のガルガンチュアは…超空間ネットワーク内に形成された封印領域にいる」


 レイは驚きを向けて

「え? 世界から隔離されているんですか?」


 翼のグルファクシは悲しげな顔で

「アイツは、杖のガルガンチュアは…最も王の事を敬愛していた。だからこそ…最後まで、この世界を破滅させようとした」


 レイは少し悲しげな顔で

「だから…封印された…と」


 翼のグルファクシは肯き

「ああ…二年前、シロッコとジンが関わったガルガンチュア攻略作戦というのがあったろう」


 レイは

「ええ…は!」

と、レイは察してしまった。

「もしかして、それが…」


 翼のグルファクシは肯き

「そう、封印の綻びから杖のガルガンチュアがいる封印領域と繋がって、最悪な事が起こりそうになった」


 レイは

「でも、シロッコさんとジンさんは、参加しなかったから…その罰としてソルジャーランクを落とされて」


 翼のグルファクシが

「建前はな。事実は違う。作戦の際に、確かにシロッコとジンは参加しなかった。それでも作戦は決行されて、多くのソルジャー達が死んだ。それでも封印領域の穴が消えず、そこでシロッコとジンが入り、穴から出てくるモンスター達を狩りつつ再封印した。それが真実だ」


 レイが不満そうに

「じゃあ、シロッコさんとジンさんは、降格する必要はなかったでしょう」


 翼のグルファクシは

「だが、最初から二人が加わっていたら、死傷者はでなかった筈だ。それは確定だった」


 レイは

「じゃあ、なんで二人は…」


 翼のグルファクシは皮肉な笑みで

「下らん。権力争いだよ。本当なら各国合同でやる筈だったのに、愚かな野心で暴走して、それを潰す為に…二人は参加しなかった。お陰で、愚かな野心共が暴走する事はなくなって、バランスが取れた今に至る…という訳さ」


 レイは、そういう嫌な権力争いの面を見て、嫌そうな顔で

「なんか、それで犠牲になった人達が…かわいそうで…」


 翼のグルファクシが

「世の中、単純ではない。複雑なモノさ…色んな物の見方は持って置いた方がいい。騒ぎ暴れているような連中には、関わらない方が無難だ。そういう連中に限って物事を単純に見て、何時も社会を壊して、その責任を誰かに押し付ける。レイくんもそうなって欲しくない」


 レイは忠告を素直に聞いて

「はい。色々とありがとうございます」


 翼のグルファクシが笑み

「いいさ、とにかく、杖のガルガンチュアは…どこにいるのか…分からない。どうすれば、いいかは今後、相談していこうじゃないか」


 レイと翼のグルファクシの会話で夜が更けていった。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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