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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
幽玄の王 ドミネーター編
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幽玄の王 第14話 剣のグラファラス 前編

次話を読んでいただきありがとうございます。

レイは最初のドミネーターへ挑戦する為に…


 レイは、部屋でどうしようと…困っていた。

 ドミネーターとされる存在達とは、いずれ出会える…らしいが…

「いずれと言っても…なるべくは…出会うって分かって出会いたい」

と、レイは思う。

 こっちにも色々と事情はある。

 家族で過ごしている時に当然やら、ダンジョンでピンチの時に…

 そんな時に出会いたくない。


 レイはどうするか…と思っているとロウが出て、端末を加えてレイの前に持って来る。 「どうしたんだ?」

と、レイはロウが持って来た端末を手にすると…ダンジョン情報が出てくる。


 レイが

「ダンジョンに潜れって…」


 ロウはレイを見つめる。

 ロウの視線は、何かを待っているかのようだ。


 レイは端末をなぞりダンジョンのデータを漁って

「じゃあ、ここにするか…」

 遠くの場所だが、攻略難易度はD級のダンジョンを選びロウに見せると、ロウは

「ワン!」

と、ここで良いという風に吠えた。


 レイは部屋から出て

「考えていても始まらない。装備を調えて出るか…」

と、その肩にロウが乗る。


 ◇◇◇◇◇


 レイは、姉のアスカがいる店に来る。

 姉のアスカが店番をしていて

「いらっしゃいって、レイ」


 レイが微笑み

「姉さん、アイテムを買いに来たよ」


 店の奥から店主の女性ミサトが出て来て

「あら、レイくん。ダンジョンに潜るの?」


 レイはミサトに微笑み

「はい、ここへ行こうと思って…」

と、端末を取り出しD級ダンジョンの情報を見せる。


 ミサトはそれを見て

「へぇ…ここって惑星レベルの広いダンジョンよね。C級ソルジャーのウチの旦那のリョウジや息子のリョウヤも二人して行く場所だから、問題ないと思うわ…ただ」


 レイが「だた?」とその問いを聞く。


 ミサトが難しい顔で

「妙な噂を聞く事があるの。ここのダンジョン内に別のダンジョンへ通じるゲートが出現するって話を聞くのよね」


 レイが驚きで

「別のダンジョンへ通じるゲートが現れるのですか?」


 ミサトが

「なんでも、そこに入ると今までに見た事もないモンスターがいる広大な領域へ入るらしく、危険だって判断して直ぐに出て、再調査を頼むんだけど…そのゲートが消えているって…」


 レイは考える。

「そうか…そこが…」


 姉のアスカがレイに

「何? 何か思い当たる節でも」


 レイが

「ちょっと多めに回復アイテムや保存食を買い増しするよ。姉さん」


 姉のアスカが

「まさか…」


 レイが

「大丈夫だよ。危険だって判断したら直ぐに引き返すから」


 ◇◇◇◇◇


 レイは、宇宙船でそのD級ダンジョンがある惑星へ来た。

 惑星の半分がダンジョンという広大すぎるダンジョンで、ダンジョンが広すぎるあまりに独自の生態系を構築しているらしい。

空まで伸びる惑星の半分を包む壁を越える小型宇宙船に乗って、レイはダンジョンに降り立つと他のソルジャー達もいて、降りた広い場所の目の前には、ビルのように巨大な樹が広がる森があり、そこへレイは足を進める。


 レイが歩く森は、何もかもが巨大だ。

 木々の間を動くモンスターは、全長が数十メートルといった大型で、恐竜のようだ。

 かといってレイに襲いかかるという訳ではない。

 通り過ぎてレイを無視する。

 このダンジョンは、主にダンジョン内に自生する資源を採掘するのが目的で、そのモンスター達が獲物ではない。

 むしろ、モンスター達はダンジョン内に発生したビルのような巨木や植物を食べて、背中から結晶のような物体を排泄する。その排泄された結晶が資源なのだ。

 惑星の半分もあるダンジョンは、主に有機化合物の資源となる結晶が取れるダンジョンで、大抵のソルジャーは採掘用の道具を持参してくる。

 まれに凶暴なモンスターも現れるが、巨体すぎるモンスターは、追いかける速度が遅いのでギアの装備で余裕で逃走できる。

 なのでD級のダンジョンとなっている。


 レイは森の中を進むと、レイの胸部からロウが飛び出して前に着地すると

「ワン」

と、声を張って先へ進む。


 それにレイは続いてロウを先頭に進んでいくと…岩場の壁が見える。

 そして、その岩場の壁に光の歪みが現れる。

「ここが…」

と、レイはロウと共に岩場に出来た光の歪みに触れると、中へ入れる事が分かり光の中へ入っていく。

 レイが光の中へ入ると、岩場に出来た光の歪みは消えてしまう。


 それを見ていた者がいた。

「え? レイくん?」

 ミンが驚きの顔をしていた。


 ◇◇◇◇◇


 ダンジョンの最初は探索だ。

 ダンジョン内の色々な場所や部分を巡り、ダンジョンを探索して調べる。

 その道中でモンスターに遭遇して戦ったり撤退したり、地形を使って回避したり、それがダンジョンでの鉄則だ。

 無用な戦闘を避ける。勝てない戦いをしない。


 だが、目の前には荒野が果てしなく広がっていた。


 その荒野の果てから音と地響きが向かってくる。

 それは、鎧の形をしたモンスター達だ。

 数体といったレベルではない。数万という大軍団だ。

 それが荒野の果てから歩いてくる。


 レイは「ええ…」と青ざめる。


 何万という剣を持った鎧のモンスター達がレイに向かって構える。

 壮観である。一糸乱れぬ動きで剣を持った鎧のモンスター達の何万体が構える。


 荒野の全体から声が響く

「ハレルヤ…王の力を持った者よ。お前は…ここで終わりだ」


 それは、この世界を作ったドミネーター、剣のグラファラスの声だ。


 この世界の主の掛け声と共に、一斉に剣のモンスター達がレイに向かって突進する。


 地の果てまでも響かせる万軍の突進がレイへ向かっていた。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。

次回、剣のグラファラス 中編

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