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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
幽玄の王 はじまり
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幽玄の王 第6話 マキナを手にする

次話を読んでいただきありがとうございます。

よろしくお願いします。


帰って来たレイは、姉のアスカと共にマキナを買いに向かうと…


 レイが家に帰ってくると、姉のアスカに問い詰められる事になった。

「レイ! レイが行って来たダンジョン、さっきのニュースで崩壊したって大騒ぎになっていたけど…まさか」


 レイが困惑気味に

「巻き込まれたけど…大丈夫だったよ。突然、ダンジョンが消えて…ビックリしてさぁ…」


 アスカがレイの身体を触り

「本当に? なんか…少し…身体が大きくなった気がするし。崩壊するダンジョンに巻き込まれると身体に影響が現れるって聞いた事があるのよ。まさか…レイ、身体に異常が!」


 レイは、ワザとらしく力こぶの腕を作り

「大丈夫だよ! 身体もピンピンしているし、問題ないって」


 アスカがレイを凝視して

「もし、何か…あったら、医者にムリヤリにでも連れて行くからね」


 レイが引きつり笑みで

「分かったよ」


 アスカがレイを指さして

「それと、明日…レイのマキナを買いに行くからね! お金はアタシが出すから」


「そんな、いいって!」とレイが無限収納からお金が入ったクレジットカードを出して

「ダンジョンで稼いだ分で買えるから。姉さんだってお店が大変なんだろう」


アスカは、レイの額を小突いて

「良いのよ。レイの身が守れるなら…少しくらい借金しても大丈夫だから」


 レイは不安げに

「むちゃしないでよ。姉さんまで、倒れたら…スイの事が」


 アスカはレイの顔を両手で挟み

「スイも大事だけど、レイも大事なの。分かった」


 レイは押し負けて

「分かったよ。でも、オレが大部分を出すからね。それじゃあないと、買わないよ」


 ◇◇◇◇◇


 レイとアスカは、マキナが置かれている市場へ来た。

 巨大な数百メートルもある会場には、全長15メートルの人型機体マキナや、その装備達が展示されている。

 以外だが、マキナを購入するソルジャーは多い。

 ソルジャーはダンジョンのモンスターを容易に狩る事が出来る。

 ダンジョンのモンスターには、物理的な攻撃が通じないシールドのような力がある。

 それをソルジャーは中和する力がある。

 ダンジョンのモンスターは、ソルジャーの攻撃でしか倒せないが、物理の質量で押せば倒せる。小型の銃器の質量では倒せない。

 大型の質量、戦車クラスの砲弾の物理質量があれば倒せる。

 更にソルジャーがマキナに乗る事で、マキナの攻撃にソルジャーの力を付与して、ダンジョンのモンスターに通じる。

 レイのようなEランクのソルジャーは、マキナに乗る事で重宝されるし、低ランクのソルジャーの身を守る事が出来るので一石二鳥なのだ。


 大量のマキナを見て歩くレイとアスカ。

 だが、そのお値段が…


 アスカが「う…」と唸る。


 レイは、心配になる。

 マキナ一機の値段は、軽く高級スーパーカーの値段を超える。

 イメージとしてランボルギーニでの一番ランクが低い値段。家一軒が建築できる値段に匹敵する。


 レイは中古のマキナがある市場を示し

「姉さん。こっちでも十分だから」


 アスカが

「ダメ、いいヤツを選ばないと!」

 

 レイは姉アスカに

「姉さん、中古でも名機ってのはあるよ」


 マキナの中古は、だいたい高級車の中古くらいの値段だ。


 アスカが「う…」と唸りつつ

「でも…レイの為にも…」


 レイが溜息を漏らす。

 静かに姉が諦めるのを待つ。新品のマキナは、軽く数千万から数億だ。

 もの凄く高い値段に打ちのめされて変えるのは、何時もの事だ。


 そこへ

「おやおや…君は…」

と、ディオスとナトゥムラの二人が現れる。


 レイが驚き

「え? ディオスさん?」


 ディオスが近づき

「どうしたんだね。神崎さん…こんな所にいて」


 レイは苦い笑みで頬をかき

「先日、壊れたマキナの代わりを…ディオスさんは、どうしてここに?」


 ディオスがマキナを見上げて

「私の所でも、似たようなモノがあってね。ここの技術に興味があって、見に来たんだよ」


 レイが瞬きして

「ディオスさんの所でもマキナがあるんですか?」


 ディオスが微笑みながら

「使うというより、私は作る側なんだよ。だからこそ、色んな場所には、その土地でのニーズがある。それは作る側にとって勉強になるんだ」

と、告げた後にディオスはハッとして

「そうだ。マキナ…私が作ろうか?」


 レイは少し困惑して

「ディオスさん…が? え?」


 ディオスが肯き

「ああ…こちらでも、私の所のマキナを売るつもりだが…現地でのデータ不足していてね。実験場で得られるデータより、実戦で使われるデータの方が遙かに貴重なんだよ」


 レイがためらい気味に

「でも、そこまで…甘える訳には」


 ディオスが手を差し出して

「これは契約だ。君が私のマキナを使って、現地のデータを提供する。私はそれを使って、こちら専用のマキナを作る。ビジネスだよ」


 レイは、マキナを見て困っている姉アスカを見て、少しでも…楽になるなら…と

「分かりました。そのビジネスに乗ります」

と、ディオスと握手した。


 その後、レイとアスカは、ディオスの宇宙船が止まっている港へ来た。


 レイとアスカは、ディオスの宇宙船に度肝を抜かれる。

 それは、エメラルドグリーンに輝く船体で、後部を見ても推進力を発射する噴射口がない見た事がない宇宙船だ。


 その宇宙船の中にレイとアスカは導かれて、内部に入ると…宇宙船の中なの?と思える程に不思議が広がっていた。

 エメラルドグリーンの外壁は、少しだけ外が透けて見えて、その構造は螺旋式で、まるでお城の廊下を歩いているようだ。

 レイは、半透明の宇宙船の装甲に触れると…それは金属でもない繊維素材でもない、独特の感触を感じる。それはエネルギーの塊と言った方が合っていた。


 そんな船内をディオスと進み、ディオスがマキナを保管する格納庫へ来ると、無重力に浮かぶマキナ達があった。

 並ぶマキナ達を見て、アスカが

「ええ…つなぎ目が…ない…」


 ディオスが

「ああ…アレが我々の使うマキナ、ゼウスリオンで、あれは渡せないんだよ。こっちさ」

と、そこには巨大な円環の装置に囲まれる装甲が外されたマキナがあった。


 ディオスが空中を触れると、そこに立体映像の端末が現れて、それをディオスがタッチして

「こちらの側に合わせて汎用性を高くしたマキナだ」


 その装甲が外れているマキナ、胸部の操縦室が未知な構造の球体で、そこからエネルギー配線が全身に伸びている。

 確かに、胸部以外の腕、足、頭部は、レイ達の世界のモノだ。

 だが、中心のコアがある胸部は、見たことが無い構造体だ。


 レイがディオスに

「ディオスさん。アナタは…一体、何者なんですか」


 ディオスは微笑み口元に人差し指を当て

「ちょっとした。そう、ちょっとした技術者さ」

 その仕草は、それ以上は聞かないで欲しいという信号だ。


 それを察してレイは聞く事をしない。


 こうして、ディオスの支援を受けてレイは新たなマキナを手に入れた。

 


ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次話を出すがんばりになります。

次回、予感

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