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白夜 80話 S_TEAM

次話を読んでいただきありがとうございます。

アルードが望んでいた。もう一つの結末とは…?


 アルード、メディーサ・ディア、アシェイラは、超越存在の力を解放する。


 アルードは黄金の鎧を纏う全長三百万光年のサルヴァード

 メディーサ・ディアは白銀と輝く千手観音の如きサルヴァード

 アシェイラは深紅の炎で作られた超龍のサルヴァード

 その三体が、三位一体、一つに融合する。


 アルードは、クロのシャヴァラスと同じ、全長二百億光年サイズのサルヴァード・ブラスターを顕現させた。

 黄金に輝く鎧の機神、その背中に光輪の翼を背負い、左右に三対の巨大な腕を伸ばす、その姿は阿修羅の姿に近い。


 クロとレナのサルヴァード・シャヴァラス

 アルード、メディーサ、アシェイラのサルヴァード・ブラスター

 全長二億光年サイズの二つが並び立つ。


 シャヴァラスとブラスターが睨み合う。

 シャヴァラスのコアの中で浮かぶクロとレナ

 ブラスターのコアの中で浮かぶアルード、メディーサ、アシェイラ


 クロとアルードが笑むと、二柱のサルヴァードが攻撃を始める。

 

 シャヴァラスの右手にある聖断の剣ゼディウスと、ブラスターが構築した光の剣がぶつかった。

 その瞬間、宇宙の中で宇宙が誕生した。

 膨大なエネルギーに耐えきれず、シャヴァラスとブラスターは、時空排他作用で高次元領域へ昇る。


 紫真珠の宇宙達を内包する高次元領域を飛び越えて、超高次元へ立つ二柱は、戦う。


 シャヴァラスが聖断の剣ゼディウスを振るい左手にある龍達の顎門を発射する。


 ブラスターは、それに光で構築された剣を突き立てて龍達の顎門を弾きシャヴァラスへ攻撃する。


 超高次元で戦う二柱のサルヴァード

 そのコアであり主のクロとアルードは笑っている。

 一緒にいるレナ、メディーサ、アシェイラにもそれが伝わっている。

 それは楽しそうに競い合う兄弟の遊びのようだ。


 クロとアルードの立っている場所は違う。

 クロは、アルテイル時空共和国の歴史を紡ぎ続ける為に

 アルードは、新たな世界を構築して未来を進める為に


 過去を見て己を戒める思いのクロと、未来を新たに広げるべきとするアルード

 考えは違うのに、ぶつかっている二人は楽しそうだ。


 クロが

「アル…やるじゃあねぇか!」

と、笑う。


 アルードが

「兄さんこそ、やる!」

と、笑う。


 この戦いに悲壮感や憎しみはない。

 ただ、純粋に子供同士が走り合って楽しく遊んでいるような爽快感がある。


 それでレナは察する。

 アルードは、最初からクロを否定するつもりはない。

 自分の意思を押し付けるつもりもない。

 ただ、選んでもらう。

 クロもそれを分かっている。


 クロが笑み

「全く、そこは昔から不器用だなぁ…アル…」

 シャヴァラスが聖断の剣ゼディウスで強く弾く。


 アルードが笑み

「だって、察してくれた方が…兄さんは直ぐに分かってくれるだろう」

 ブラスターが両手に巨大な光の剣を握りって振り下ろす。


 シャヴァラスの聖断の剣ゼディウス、ブラスターの巨大光剣がぶつかった瞬間、膨大な数の宇宙達が誕生する。


 それをゴッドレガリアシステムが回収して繋げる。

 ゴッドレガリアシステムが変貌する。

 シャヴァラスとブラスターのぶつかり合いで生じた宇宙達をゴッドレガリアシステムが超空間ネットワークとなって繋げて、一つの時空達にする。

 アルテイル時空共和国の時空達より何倍も巨大な、新たな宇宙群、時空達が誕生する。


 新たな地平、世界を、時空国家達を創る。


 ニュービッグバン…新宇宙の創造だ。


 ブラスターが膝を足下にする宇宙達の大地に付ける。


 そこへシャヴァラスが来てクロが

「無茶しやがって…」


 アルードが額から汗を流して

「いいのさ。これがボクのやりたかった事さ。どちらかを選んでもらう」

 崩れるアルードをアシェイラとメディーサが支える。

 アルードが二人に支えられて

「ボクは、色んな時空達の争いに…そこで思ったのは、居場所だよ。どんなに頑張っても人は人としての定義から逃れられない。そして…それ故に、人が構築する社会も仕組みも不完全なパッチワークでしかない」


 クロがシャヴァラスの手を伸ばして、膝を付くブラスターの手を握り支え、クロが

「だから、アルは…そのパッチワークを許せるくらいの新たな地平、新天地を用意してやるか…」


 アルードが

「傲慢…かな?」


 クロが

「アル、お前は昔から変わってない。その誰かの為にって優しさが…オレは、お前のそんな所が大好きなんだよ」


 アルードが

「これで、時空震を周辺の時空達に起こさずに、新たな宇宙達を抱える事ができる」

 アルードは、新たに誕生して超空間ネットワークで繋がる新宇宙達を見つめる。


 クロも同じ先を見つめて

「もし、オレが対処しなくても…聖帝ディオス達を関わらせて、同じ結末に」


 アルードがクロのシャヴァラスに微笑み

「そんな事は無い。兄さんなら、絶対に来るって確信していたから…」


 クロもアルードのブラスターに微笑み

「オレも、アルが…メディーサにアシェイラが…時空を改造して王様を気取るなんて非道な事はしないって確信していたさ」


 クロの脇腹をレナが摘まみ

「私達だけ、置いてけぼりだったの?」

と、頬を膨らませる。


 クロが困惑で

「ごめんって」


 レナに弱る姿にアルード達は微笑む。


 アルテイル時空共和国は、新たな宇宙達を抱えて…これから…


「おやおや、勝手にフィナーレにされては…困るなぁ…」


 シャヴァラスとブラスターの足下にある宇宙達から、白く輝く虎龍型機神サルヴァード・レイヴォーストが噴出した。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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次回、フィナーレへ…

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