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白夜 76話 どうするか?

次話を読んでいただきありがとうございます。

聖帝ディオスの助けによって一時、保護されたクロ、そこで告げられる驚愕な事実に…


 クロが乗る時空戦艦グルファクシは、とある場所にいた。

 そこは、アースガイヤ星系だった。

 

 クロが時空戦艦グルファクシの艦橋にいて、グルファクシを操作管理しているDIシュレアが

「クロード様、私達は…今、アースガイヤ星系に…」


 クロが額を抱えて

「そういう事かよ」


 時空戦艦グルファクシに、数千倍も巨大な千キロ級の宇宙国家戦艦が近づく。

 それは聖帝ディオスの部隊が入ったセイントセイバー号だ。


 グルファクシの通信にセイントセイバー号から聖帝ディオスが出て

「悪いな。仕込みをさせてもらった」


 クロが聖帝ディオスの通信画面を見つめて

「ガージェストが渡したヤツか…」


 通信画面のディオスは肯き

「ああ…アルテイル時空共和国の超空間ネットワークを裏から操作するコードをね」


 時空戦艦グルファクシを回収した宇宙国家戦艦セイントセイバー。


 クロはセイントセイバーの隊員に囲まれて、ディオスがいる司令室のホールへ来る。


 そこでは、聖帝ディオスの士官達や、セイントセイバー部隊の部隊長達が並んでいた。

 三十二名ものセイントセイバー部隊長や多くの士官達を背にする聖帝ディオス。


 聖帝ディオスがクロに近づき

「ついに…起こってしまったな」


 クロが

「アンタ達から…どう見えている?」


 ディオスが右にいるアーヴィング総隊長を見ると、アーヴィングは肯き端末を操作すると、巨大な司令室のホールの天井全体画面に、アルテイル時空共和国の現状が投影される。


 それは巨大な王冠、ゴッドレガリアシステムの周囲に花の宝石のようになったアルテイル時空共和国の時空達が付いている映像だった。

 現在、新たに十二の時空を加えて二十四もの時空の集合体となったアルテイル時空共和国を遙かに超えるサイズのゴッドレガリアシステムが、アルテイル時空共和国の時空達を呑み込んでしまった。


 クロは額を抱えて

「こんな事になるなんて…」


 アーヴィングがデータの入った端末をクロに持って来て

「アルテイル時空共和国の変移は、他の周辺時空達に影響を与えています。時空間航路、時空間ネットワーク、そして…後に」


 ディオスが

「時空間同士の近接図が大きく変わるだろう」


 クロは鋭い顔になり

「つまり…それは…巨大な争いへ発展するって事か?」


 その問いかけにディオスは厳しい顔で

「その程度だったら、まだ良い方だ。もっと最悪になって、アルテイル時空共和国が…終了する事に成りかねない」


 クロがそれを聞いて苦しそうな顔で

「アルテイル時空共和国は…いや、聖帝ディオスの一行は、どうするつもりだ?」


 ディオスが腕を組み

「我々に対して害がなければ、放置だが…そうも行かない」


 アーヴィングが

「多くの時空を作り替えて、時空達の連動を大きく変えた影響で、こちらの時空にも大きな異変が始まっています」

と、巨大な司令室のホールに様々な時空で起こっている変化を映す。

「まずは、時空同士のエネルギーが大きく変わり、最悪は…小規模なビッグバンが起こるかもしれません」


 ディオスが淡々と

「時空震というヤツだ。本来なら、百億年単位で発生する。時空のエネルギー転移、真空の相転移が起こり、起こった時空内は…大きく損壊する」


 アーヴィングが

「我々の時空も、その時空震の影響が現れるのは間違いないのです」


 ディオスがクロに

「つまりだ。我々のような宇宙王、超越存在を抱える宇宙、時空達は…この大規模な時空震を防がなくてはならない」


 クロが嫌そうな顔で

「ハッキリ言えよ。自分達を守る為に…アルード達を、アルテイル時空共和国を潰したいってな」


 ディオスが

「我々は、善なる存在でも悪でもない。自分達を守るだけの普通の民だ。火の粉が舞ってきたら、それによって火を広げない為に…活動するのは当然だ」


 クロが渋い顔で

「どのくらいだ? 周辺の時空達が、宇宙王達が動くまでに…」


 ディオスは人差し指を立てる。

「一日だ」


 クロが驚きの顔で

「まさか、想定していたのか! これを…」


 ディオスが苛立ち気味に

「ここまでの事になるなんて、想定していないから、早いのだ」


 アーヴィングが残念そうに

「ある程度、精々…時空一つくらいの影響だろうと…想定して、周囲には話を送っていましたが…。まさか、こんな超大な規模になるなんて…誰も想像していなかった」


 ディオスが

「我々の想定していた規模なら、二週間ほどは様子見で合わせれば…程度だった。だが…これは、ダメだ。大きすぎる。早く対処しないと…最悪な破滅が連鎖するレベルだ」


 クロが渋い顔で

「オレが…何とかする。一日…その一日で…何とかして見せる。だが…」


 ディオスが

「助けが必要か?」


 クロは肯き

「ああ…欲しい。オレ一人じゃあ、ムリだ」


 ディオスが溜息の後

「プランは?」


 クロの口から方法が語られて、それにディオスは…

「致し方ないか…」


 クロが

「その為に、ガージェストのヤロウは、オレを歴史の管理者に…。聖帝ディオスにアルテイル時空共和国の超空間ネットワークの裏コードを…」


 ディオスが背を向けて

「直ぐに準備を始める」


 こうして、ディオスの力を借りてクロは、事態の解決に動くのだった。


 ◇◇◇◇◇


 レナは、ミカボシとスクナに連れられて、とある場所に来る。

 ミカボシとスクナの二人に両脇を挟まれて歩くレナが到着した場所は…


「ようこそ」

と、微笑むアルードと、メディーサ・ディアにアシェイラの三人がいる公園のような庭園だった。


 その中心にあるテーブルをアシェイラが指さして

「あそこで、お茶をしながら話をしましょう」


 レナは無言でそれに続く。

 

 レナを連れてきたミカボシとスクナは下がり、この箱庭の庭園で四人がお茶会を始めた。


 レナがアルードの対面で、メディーサ・ディアとアシェイラが左右の席に座る。

 

 四人のテーブルにお茶が運ばれる。

 レナはそれを見つめていると、アルードが

「大丈夫だよ。害になるモノなんて入っていない」

と、口にする。

 

 レナが

「どうして、私はここに呼ばれたのですか?」


 メディーサ・ディアとアシェイラが視線を合わせて、アルードが

「話をしたかったからさ」


 レナが目の前にあるカップの液面を見つめて

「私は…アナタ達が望む存在の…生まれ変わりではないと思います」


 アルードとメディーサ・ディアにアシェイラの三人が視線を合わせて微笑み、アシェイラが

「ええ…それで構わないわ。アナタは確かにサクラの生まれ変わりだけど、サクラではない。それで良いのよ」


 それにレナは驚きを向ける。

 サクラの代わりにされると思っていたからだ。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

続きを読みたい、面白いと思っていただけたなら

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次話を出すがんばりになります。

次回………

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