白夜 63話 有罪布告〜始まり〜
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アースガイヤでノンビリと古き友人と話すクロだが…そのつかの間もなく
クロは、アースガイヤで…再び彼と出会った。
ディオスの屋敷の玄関広間、そこにクロが立ち目の前にするのは
「久しいなオージン」
アサの民の王オージンは笑み
「久しいの…黒天、いやマハーカーラ、それともシヴァか?」
クロが笑み
「今は、クロさ」
オージンは頷き
「そうか、クロ、クロか…」
玄関広間には二人しかいない。
二階の通路には、レナとナイツの六人が隠れてクロとオージンが対面しているのを見ていた。
クロが
「オージン、聖帝の子息と知り合いとは…驚きだ」
オージンが
「残り僅かな寿命を…ティリオ達がする事を見守る為に使う為さ」
クロが玄関広間にあるソファーを示し
「長話になるだろう。座って話そうぜ」
オージンとクロは対面で座って話を始める。
オージンが
「まさか…故郷の時空に戻っているとは思わなかった」
クロは
「オレも戻れるとは思わなかったさ」
オージンが心配げに
「力は、身体は? ディーエ時空連合の時に…」
クロは微笑み
「心配するな、オレをチャンと…形作ってくれた女がいた。だから…」
オージンが頷き
「そうか、器が必要なエネルギー生命体ではない…という事か」
クロが真剣な目で
「オージン、お前がオレが入れるような器を作ってくれた時に、たまたま、オレを回収したと言っていた。お前に拾われたのは運が良かった。そうでないと、今のようにはならなかったさ」
オージンが暫し目を伏せた後
「黒天、お前に謝らなければいけない。お前を回収して新たな器に入れた時に、高次元領域を彷徨う超越存在の魂、アストラル体達の中でも、たまたま、お前を回収した…と言ったのは、ウソだ」
クロが驚きの目で
「え? どういう…事だ?」
オージンが
「お前を回収できたのは…」
クロとオージンの間にあるテーブルが激しく震動する。
その震動は、屋敷全体を包んでいる。
クロとオージンが天井を見上げると
「クロ!!!!!!!!」
と、レナがナイツの六人を伴ってクロの元へ来る。
クロが唐突に玄関へ向かって走り、外に飛び出すと
「なんだ。これは?」
アースガイヤの空に膨大な数の時空戦艦達が浮かんでいた。
アースガイヤが突如出現した時空戦艦達に警報を惑星中に響かせる。
クロ達がいる場所、聖帝ディオスのあるバルストラン共和王国は、国全体を包む大陸規模の魔導シールドを発動させた。
だが、その魔導シールドの面を針のように突く光達が落ちる。
その光達はクロのいる聖帝ディオスの屋敷の周辺に落ちる。
クロの目の前に落ちた光達、その光の正体は全身を装甲に包んだ兵士だ。
若い男女の装甲兵士達六人。
クロが驚きの顔を向けた瞬間、少年少女の装甲兵士達がクロへ襲いかかる。
一瞬で音速を突破、衝撃波を伴ってクロへ突撃する。
クロは黒天の力を発動させて、装甲兵士達のスピードを緩慢にした。
そして、クロは両手にある空間収納からグングルニルの巨大剣銃の二丁を取り出して握り、発砲した瞬間、クロの黒天に囚われた少年少女の装甲兵士達が胸部にある装置によって黒天の力を相殺して、クロへ走る。
弾丸の速度で走る少年少女の装甲兵士達。
クロは、それにグングルニルの巨大剣銃の発砲を向けて応戦
だが、それを少年少女の装甲兵士達が避けてクロに迫る。
「クロ!」
と、レナは装甲装備を展開して、アースガイヤのドレス洋装から戦闘形態へ変身、両腕にあるエネルギーソードで応戦。
それにナイツの六人が両手肩、両足に武装の装甲を展開、レナの応戦に参加。
向かってくる少年少女の装甲兵士達を弾き飛ばす。
クロが
「悪い、助かった」
と、クロの周りに武装したレナとナイツの六人が位置する。
ナイツのクリニアが
「一体、何が起こっているんですか?」
ナイツのジェイスが
「もしかして、親父が昔やった事に関する恨み?」
クロが
「五百年前の過去だぞ。そんなの終わって消えている」
レナが鋭い顔で
「でも、明らかにクロを狙っている」
そこへ別の光がクロ達の前に落ちた。
その光は、全身が黒い装甲に包まれたクマのような様相である。
その全身が装甲に包まれた獣人型が
「汝、黒天マハーカーラだな」
ナイツの六人がクロを見る。
クロが渋い顔で
「昔の捨てた名だ」
獣人型装甲のソイツが
「汝に有罪布告する! 汝の罪は…その巨大な超越存在の力と権能を独占している事だ。格差、圧倒的格差を汝がもたらしている。故に、その罪を贖え!」
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