白夜 59話 衝突のサルヴァード
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八雷神のサルヴァードが出現して激化する状況…それにクロ達は
怨霊達の意思で動く、サルヴァード・リヴォルリアサン・デロ
深紅で深海魚の如き鎧の超越機神が出現した。
オメガデウス・ヴァルヤに乗るクロが
「うわぁ…どうしよう…」
前の操縦席にいるレナが
「クロ! クロのサルヴァードを出せる?」
クロが渋い顔をして
「出してもいいけど、オレの力が強すぎて時空排他作用で、オレだけがファイライ時空から出されてしまう」
レナが
「どうすればいいの?」
クロが
「誰か、時空のエネルギー階位を上げる別の超越存在の力が…あれば…」
通信が割り込む
「それを私がやります」
ディアの声だ。
ディアが時空戦艦グルファクシからメガデウスに乗って飛び出すと、自分の超越存在の力、アーマンシャランを解放する。
全長四十万光年のサルヴァード・リヴォルリアサン・デロよりは小さい十万光年サイズの祈る聖母が鎧龍に乗るサルヴァードが出現する。
ディアのサルヴァード・アーマンシャランだ。
サルヴァード・アーマンシャランの力が広がって、ファイライ時空の時空許容量が増える。
クロがニヤリと笑み
「イケるぜ。レナ、力を貸してくれ」
レナが力強く
「もちろん!」
クロとレナが乗るオメガデウスが光を上に伸ばす。
伸びた光が渦となってクロのサルヴァードを構築する。
燃えるような赤い光輪、漆黒と純白の装甲に包まれる超越機神、サルヴァード
クロのサルヴァード・セロ・シャヴァラスだ。
レナとの繋がりによって、クロの超越存在の権能と、レナの…超越存在への覚醒が行われる。
クロとレナは元から双極だ。レナの定義によってクロは存在を維持されて、クロの力によってレナの存在力が維持される。
偶然…ではない。レナもアークシアと同じ超越存在を産み出す過程で作られたデザイナーズだ。
素養はある。だからこそ、クロをこの現世に戻せた。
クロとレナのサルヴァード・セロ・シャヴァラス
八雷神に残る怨霊の残滓で動くサルヴァード・リヴォルリアサン・デロ
共に四十万光年サイズの二つが宇宙に立つ。
セロ・シャヴァラスのコアにいるクロがレナの手を握り
「行くぜ!!!!!!!!」
「うん!」
と、レナが会わせる。
セロ・シャヴァラスがリヴォルリアサン・デロへ殴り掛かる。
ヴォオオオオオオ
リヴォルリアサン・デロが合わせる。
両者の拳がぶつかった瞬間、周囲に新たな銀河の種達をばら撒く。
「おらああああああああああああ!」
と、クロは雄叫びセロ・シャヴァラスの攻撃を続ける。
ヴォオオオオオオ
と、リヴォルリアサン・デロは叫び攻撃する。
全長四十万光年サイズの超越機神達の殴り合いで、幾つもの銀河の種達が爆誕してバラ撒かれる。
まさに、創造と破壊の両輪を合わせた衝突が行われる。
その最中、ティリオは…コアである超龍帝リヴォルリアサンの捕縛から作業を続ける。
遙か頭上に超越機神の二柱の衝突を位置させ、ティリオは自分が乗る白銀のオメガデウス・ゼノディオスにレイセンを乗せて
「じゃあ、突撃します」
「はい」とレイセンはティリオの席の後ろの席にいた。
超龍帝リヴォルリアサンは、エールトリオンの結界を破壊しようと暴れる。
それを維持して支えるのは、メガデウスに乗るナイツの六人、彼ら彼女らだ。
ジェイスが
「キツい!」
クリニアが
「耐えなさい!」
ガルダスが
「終わったら休暇が欲しい」
アークアが
「根性だせ!」
アヴァロが
「維持するだけの簡単な仕事じゃあない」
ナルファが
「泣き言、言わない!」
ナイツの六人と、そして…リヴォルリアサン・デロから漏れ出た数千キロの眷属達達を狩るのは、ベイルラム・インダストリーのミリアス、ミリー、アルナの三人が乗るマキナで、その装備は反粒子砲の砲撃と強大なエネルギーソードの超重装備だ。
ミリアスが
「このぐらいでへこたれるなよ!」
ミリーが
「ぜんぜん、余裕」
アルナが
「いい運動になるわ!」
楽しそうに振る舞うも、ギリギリの戦いだ。
だが、彼女達に恐れはない。なぜなら、トンデモナイ超絶な戦いを繰り広げるクロを見て、嬉しそうにしている。
曾祖父達から聞いていた伝説の戦い、それを目にしている。
誇張のウソだろう…と思っていた事が当然のようにあった。
夢物語と鼻で笑っていた憧れが、そこにあった。なら、やる気が湧き上がるのは当然だ。 次々と向かってくる眷属達を狩り続ける。
ティリオは、オメガデウス・ゼノディオスに巨大な槍を構えさせるようにして
「一直線、真っ直ぐのど真ん中です」
オメガデウス・ゼノディオスの膨大なエネルギーが収束して、高エネルギーの槍が構築される。
ガングニールを構築して握るオメガデウス・ゼノディオス
「行きます!!!!!!!!」
と、ティリオは叫び、オメガデウス・ゼノディオスを超龍帝リヴォルリアサンのコア、額にある数千キロのコアへ突貫する。
エールトリオンの結界、イージスの盾を突き抜けて、超龍帝リヴォルリアサンの額のコアへ突貫した。
コアを貫いて進むオメガデウス・ゼノディオス、そこには膨大な数の思念達の渦が起こり、オメガデウス・ゼノディオスを弾こうとする。
ティリオは、オメガデウス・ゼノディオスが背中に装備したゾディファールを起動させて、レイセンが握る双極の指輪のリンクを強める。
もし、レイセンとヴァイレンの絆があるなら…ヴァイレンがいる場所へ、繋がった!
「おおおおおおお!」
と、ティリオはその部分へ一直線にオメガデウス・ゼノディオスを向ける。
そして、見えた。
ヴァイレンが囚われる十字架の結晶を。
レイセンが手を伸ばして
「ヴァイレン」
と、ヴァイレンとの通路を構築して、ヴァイレンの左手に双極の指輪を転送、囚われるヴァイレンの左手に双極の指輪が填まる。
レイセンとヴァイレンのリンクが始まるが…リンクが進まない。
ティリオが
「なんで?」
レイセンが
「ヴァイレン! 聞いて、アナタを…助けたいの!」
囚われるヴァイレンがそれを拒絶しているのだ。
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次回、太陽神(優しい神様)